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【英語】quid pro quo

今日ご紹介するビジネス英語は、"quid pro quo" というフレーズ。発音は、「クイッド・プロ・クオ」。

このフレーズは、ビジネス英語として使われているが、実は、ラテン語だ。直訳すると「何かの代わりに何かを与える」という意味になる。

これが、ビジネスの文脈では、「交換条件」「等価交換」とか「見返り」などという意味になる。典型的には、何かを提供する代わりに何かを受け取るという取引の文脈で使われる。この概念は、古代ローマの商取引などで使われ始めたと言われている。

例文を見てみよう。

The agreement was based on a quid pro quo; the supplier would provide raw materials and, in return, they would receive a percentage of the profits.
(その契約等価交換の原則に基づいていた。サプライヤーは原材料を提供し、その見返りとして利益の一部を受け取ることになっていた。)

このように、対等な取引や交換条件を示すフレーズとして、ビジネスの文脈で広く使用されている。

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ところで、私がこの "quid pro quo" というフレーズに初めて出会ったのは、今から30年以上前だ。1991年に公開されたハリウッド映画『羊たちの沈黙』(原題:The Silence of the Lambs)を観たときだった。

この映画の主演は、アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)とジョディ・フォスター(Jodie Foster)。アカデミー賞(オスカー)で主要5部門受賞した名作で、この2人の鬼気迫る演技の評価は高い。

この映画のなかに、手に汗にぎるとても印象的なシーンがある。アンソニー・ホプキンス演じる著名な精神科医であり危険な連続殺人犯であるハンニバル・レクター博士が、ジョディ―・フォスター演じるFBI訓練生のクラリスに対し、牢の中から取引を持ちかける場面だ。

現在進行中の連続殺人事件についての自らの推理をクラリスに教えるのと「交換」に、クラリスの生い立ちなどについて語れと言うのだ。ここで、「交換条件」という意味で、まさに、このフレーズ "quid pro quo" が使われたのだ。

この記事を書くにあたり、この映画を久しぶりにAmazon Prime Videoで観てみた。この "quid pro quo" というフレーズが出てくるのは、53:40あたりからのやり取りだ。以下、そのくだりを引用してみた(日英いずれもAmazon Prime Videoの字幕より)。

"If I help you, Clarice, it will be "turns" with us, too."
"Quid pro quo."
"I tell you things, you tell me things."
"Not about this case, though.  About yourself."
"Quid pro quo.  Yes or no?"

「協力するが、情報の交換が条件だ」
代償の法則・・・」
「君も情報を教えろ」
「個人情報だ」「君自身のね」
交換だ」「どうだね?」

太字はサザヱが付しました

交換条件であることを示す英語には、"in return" とか、"in exchange" など、もっと平易なフレーズもある。そこをあえて、この古めかしいラテン語の "quid pro quo" というフレーズを使うことによって、レクター博士の知性を際立たせ、クラリスとのスリリングな対面の恐ろしさを印象づける効果があると感じた。脚本のすばらしさに感服した。

この素晴らしい作品『羊たちの沈黙』をまだご覧になったことのない方には、是非ご視聴されることをお薦めする(ホラーの要素があり、ちょっと怖いが・・・)。

ご参考になれば幸いです!

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