【温泉】沢渡温泉「まるほん旅館」(群馬県中之条町)
今日ご紹介する温泉は、群馬県中之条町の沢渡温泉「まるほん旅館」さん。
沢渡温泉は、標高600メートルの山あいにひっそりとたたずむ、静かな温泉地。江戸から暮坂峠を越えて草津へ通じる要路にあり、江戸時代に湯治場として栄えた。「一浴玉の肌」と称されるやわらかな極上のお湯は、強酸性の草津の湯で荒れた肌を癒すため、「草津温泉の仕上げ湯」として湯治客に利用された。
そんな沢渡温泉の一角にあるこちらのお宿は、創業400年もの歴史を持つ。大きくはないが、源泉かけ流しのお湯と趣のある湯屋、そして家庭的なおもてなしで、温泉愛好家の間で極めて評価が高い。
2024年冬に、こちらのお宿に2食付きで1泊する機会を得た。今日はそのときのお話だ。
外観
こちらが、温泉街の外観。静かで、ひっそりとしている。急な坂を上ってゆく。

共同浴場が現れた。

そのすぐ隣の建物が、お目当てのお宿だ。

こちらが、入り口。

客室
宿泊したのは、角部屋の客室。とても居心地のよいお部屋だ。

踏み込みには、洋式トイレがあった。

この広縁の雰囲気も良い。



広縁からの景色。歓楽的な要素は何もない、落ち着いた温泉地だ。

温泉
混浴大風呂
こちらの名物は、昔ながらの総ヒノキ造りの湯小屋だ。混浴だが、女性専用時間帯もある。
階段を下りていく。

湯小屋に入ると、そこは広い湯小屋の2階部分だった。下り階段が設置されており、階段を下ると浴槽のフロア。

階段の上から浴槽を見下ろすと、右と左に、浴槽が2つ見えた。


階段を降りると、このとおり。

壁、床、天井には全てヒノキが使われていて、浴槽にはモザイクタイルが使われている。


身をお湯に沈めてみる。無色透明で、ほのかな硫黄臭あり。なんともまろやかで、優しいお湯。口に含むと、わずかなゆで卵風味。
2つの浴槽には、源泉が滔々と注がれている。神秘的な空間で、極上の湯に包まれるひととき。ああ、なんという癒し!

お湯には、湯葉のような湯の花が舞っていた。


婦人風呂
次に、婦人風呂に行ってみた(男性時間帯あり)。

真新しい湯屋。こちらにもヒノキが使われている。

入ってみて、驚いた。シンプルかつモダンなのだ。レトロな混浴大風呂とは、全く異なる趣向だ。

シンプルな湯船。一部、底が浅く造られており、寝湯が楽しめるようになっている。

写真では分かりづらいが、天井がカーブを描いている。上のほうには天窓があり、


ちなみに、この湯屋の真上は、休憩スペースになっている。シンプルでモダンな空間なのだが、ヒノキの温かみも感じられる。センスの良さに脱帽だ。

フロントエリアに、この湯屋の模型が飾ってあった。斬新で素敵なデザインだ。

貸切露天
さらに、貸切の露天風呂にも行ってみた。棟と棟の間のような空間にある。施錠ができるので安心だ。

青森ヒバを使った小さな浴槽が鎮座していた。小さいが、人の目を気にせずにゆっくり入れるのがありがたい。

こちらにも源泉が掛け流して導入されていた。湯の花も舞っていた。

温泉分析書
こちらが、温泉分析書。泉質は、カルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物温泉。泉温は55.1度。PH値は8.5。

食事
夕食
夕食は、地元の旬の食材をふんだんに使った、素朴な田舎料理のコース。品数が多く、ひとつひとつのお料理も丁寧に作られていて、大満足だった。

リンゴのグラタンが美味しかった。茶碗蒸しにチーズが入っていたりと、工夫が凝らされていた。



朝食
まるでお手本のような、ヘルシーな和朝食。お味も良くて、大満足。このあと出てきた、りんごの果肉入りヨーグルトがとても美味しかった。

ところで、このお宿は、かつて、後継者問題で閉業の危機にあったという。その際に、地元の銀行マンであった現在のご主人が名乗りを上げ、2005年にお宿の経営を引き継いだのだそうだ。
「旅の手帖WEB」のサイトに、そのストーリーが記事になっていた。
常連客たちに愛され、閉業の危機を乗り越えたお宿。お湯、施設、おもてなし、全てが感動レベル。この素晴らしいお宿が、どうか末永く存続してほしいと心から願っている。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらのお宿の公式サイトは、こちら。
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