【温泉】河内温泉「金谷旅館」(静岡県下田市)
今日ご紹介する温泉は、静岡県下田市の河内温泉の温泉旅館「金谷旅館」さん。創業は慶応3(1867)年という老舗だ。巨大な総ヒノキ造りの「千人風呂」が有名で、温泉マニアの間では、大変有名なお宿だ。2024年に、こちらに2食付きで1泊したときのお話だ。
外観
最寄駅は、伊豆急下田駅の1つ手前の蓮台寺駅。同駅から徒歩4分ほどでお宿に到着した。下田市街からは約3キロほどの場所だ。山のふもとにあり、のどかな雰囲気だ。


広々とした敷地。

回遊式庭園。

建物は、木造2階建。

入口は、レトロなガラス扉。その両サイドには、伊豆らしいなまこ壁。

館内
本館は、昭和4年に建てられた数寄屋造りの木造建築。所々リノベされているようだが、ノスタルジックな雰囲気が残っている。


広々とした休憩スペースがある。


ピアノコーナーもあった。

館内のあちこちから、長い歴史を感じとることができる。



客室
こちらには、本館の和室のほか、洋室のある別館もある。この日私が宿泊したのは、本館2階の「桜」という和室だった。玄関からみて、かなり奥にある。

細い通路を進む。

階段を上がる。


ふすまの先が、客室。

鍵は、ふすまにつけた南京錠。

お部屋は、落ち着いた8畳の和室。


洗面台とトイレもついていた。

窓からの景色。木造建築と、その奥に山が見える。

温泉
お部屋で一息ついたら、いざ、温泉へ!
こちらには複数のお風呂がある。一番有名なのは、総ヒノキ造りの混浴大浴場「千人風呂」。そして、「万葉の湯」と呼ばれる女性専用大浴場。さらに、「一銭湯」と呼ばれる貸切風呂がある。いずれのお風呂も、源泉かけ流しだ。
千人風呂(混浴)
まずは、このお宿の名物、千人風呂をご紹介しよう。
こちらが、千人風呂への男性用入口。

千人風呂は、混浴だ。女性は、湯あみ着またはバスタオル巻きで入ることができる。男女の脱衣所は別になっていて、女性は、女性専用脱衣所の専用の扉から直接千人風呂へアプローチする。その扉は施錠されており、女性は鍵をもって出入りする。千人風呂を楽しみたい女性に、十分な配慮がなされている。とてもありがたい。
実際に入ってみると、その大きさに感動した。

男性入口は写真手前側、女性入口は写真右奥の小さな扉から
巨大な総ヒノキ造りの湯船だ。サイズは約20メートル×約5メートル。深さもあり、最深部では1メートルもある。天井がドーム型で、まるで体育館のような雰囲気だ。湯船だけ見ると、プールのようでもある。他のお客さんの迷惑にならなければ、実際に泳いでも良いらしい。
中央に仕切りがあり、女性のブロンズ像が3体飾られている。

私が入ったときには、湯屋全体に湯気がもうもうと立ち込めていた。また、湯口からは、豊富な源泉が、ざばざばと惜しげもなくかけ流されていた。これだけの広さの湯船を、循環させずに、かけ流しの源泉で満たすとは、なんという贅沢な湯使い!
お湯は無色透明で、クセがなく、優しい肌触り。湯温は場所によって異なり、ぬるいところと熱いところがあった。体に巻いたタオルがはだけぬように注意しながら、色々な場所にそろそろと移動して、異なる温度のお湯を楽しんだ。
千人風呂の隣には、広々とした露天風呂も併設されていた。

露天風呂には打たせ湯や泡風呂もあった。新鮮な空気にふれながらの湯あみはとても心地がよかった。
この日、千人風呂には、大勢のお客さんがいた。もちろん男性が多かったが、私のほかにもバスタオル巻きの女性が入っていて、混浴への心理的ハードルは低かった。時間を変えて何度かチャレンジしたが、いつ行っても先客がいた。人気のほどがうかがえた。
万葉の湯(婦人大浴場)
お次は、女性専用の「万葉の湯」。

入ってみて、やはり、広さに驚いた。


美しい木造建築。一部が半円構造となっているユニークな造りだ。千人風呂の7割ほどのサイズで、木造の女湯としては国内最大規模だという。千人風呂と同様、深さもある。湯船は複数あり、それぞれお湯の温度が異なっている。こちらのお風呂の源泉投入量も、とても多い。

「万葉の湯」には、女性専用露天風呂が併設されていて、ここでも打たせ湯と泡風呂を楽しむことができた。
一銭湯(貸切風呂)
こちらのお宿には、「千人風呂」と「万葉の湯」の2つの大浴場に加えて、貸切風呂「一銭湯」がある。かつて料金箱に一銭を入れて利用していたことからこの名がついたそうだ。明治末期に造られた最も古いお風呂で、当時のままなのは屋根だけだそうだが、レトロな雰囲気でとても趣がある。
「一銭湯」は、別棟にある。本館の玄関から、小径でつながっている。

女湯のドームの先に、湯小屋が見えてきた。

湯屋に入ると、左手に扉がふたつ。手前と奥に、それぞれ貸切風呂がある。

誰もいなかったので、両方の貸し切り風呂に入ってみた。まずは、奥側。ドアを開けると、シンプルな脱衣所。

その先には、とても渋い空間が広がっていた!

縦長の湯船が3つに区切られていて、竹を使った湯口から源泉がしっかりと注がれている。

セクション毎に温度が異なるので、右へ左へと出たり入ったりしながら、湯あみを楽しんだ。
そして、もうひとつの貸切風呂へ。湯屋の手前側のドアから入る。

奥側の貸し切り風呂と、左右対称の造りだった。

温泉分析書
こちらが、館内に掲示されていた温泉分析書。「源泉は2本あります」との表示があり、温泉分析書が2枚あった。

左側の分析書は、河内5号源泉と下湯原源泉の混合泉 。泉質は、単純温泉。源泉温度は49.8度。PH値は7.7。
右側の分析書は、河内5号源泉と金谷温泉の混合泉。泉質は、単純温泉。源泉温度は36.2度。PH値は7.6。
温度の異なる源泉をうまく配合しながら、すべての浴場のお湯を適温に調整しているのだろうか。湯守さんの熟練の技に脱帽だ。
食事
お風呂が有名なこちらのお宿だが、食事もまた素晴らしかった。
こちらのお宿の食事は部屋食だ。2階の客室まで運んでいただくのは大変恐縮だったが、他のお客さんに気兼ねせず、足をのばしてリラックスしながら、ゆっくりと食事を楽しむことができた。
夕食
こちらが、夕食。お部屋のテーブルに所狭しと、たくさんのご馳走が並べられた! 海の幸を中心とした会席料理だ。

一品一品が、とても丁寧に調理されている。盛り付けも美しい。

豪快なお刺身盛り!

煮魚のお味も完璧!

ご飯は、炊きこみご飯。なんと、炊飯器ごと持ってきてくださった。サクラエビや揚げなどが入っており、とてもよいお味だった。

期待を遥かに上回る、レベルの高いお料理だった。
朝食
朝食も、お部屋まで運んでいただいた。朝から豪華!

新鮮な干物。さすがは伊豆!

歴史ある数寄屋造りの木造建築。プールのような大きな総ヒノキ風呂。豊富な湯量でかけ流される源泉。伊豆の海の幸をふんだんに使った豪華会席料理。これだけのサービスなのに、料金はとてもリーズナブル。驚きと感動の連続だった。機会があれば何度でも再訪したいお宿だ。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらのお宿の公式サイトはこちら。
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