【英語】transfer price / transfer pricing
今日ご紹介するビジネス英語は、「transfer price」と「transfer pricing」という英語フレーズ。
読みは、それぞれ、「トランスファー・プライス」「トランスファー・プライシング」。
どちらも「移転価格」に関する用語であり、グローバル企業で仕事をしていると頻繁に耳にする表現である。
transfer price は、グループ会社間で商品やサービス、知的財産などを取引する際の「価格」そのものを指す。
一方、transfer pricing は、その価格の設定方法やルール、さらには移転価格税制全体を含めた概念である。
例えば、日本法人が海外子会社へ製品を販売したり、海外子会社が親会社へロイヤルティを支払ったりする場合、その価格が transfer price であり、その価格をどのような考え方で決めるかという仕組みが transfer pricing である。
つまり、
transfer price=個々の取引価格
transfer pricing=その価格設定の考え方や制度
という違いがある。
グループ会社同士の取引では、市場で第三者と取引する場合と異なり、価格を自由に決めることができてしまう。しかし、その価格が恣意的に設定されると、本来税金を納めるべき国から利益を他国へ移し、税負担を不当に軽減することも可能になってしまう。
そこで各国の税制では、グループ会社間の取引であっても、「第三者同士で取引した場合と同じような価格(独立企業間価格)」で行うことが求められている。これが移転価格税制の基本的な考え方である。
例えば、次のように使われる。
“We are reviewing our transfer pricing policy.”
(当社は移転価格ポリシーを見直しています。)
“The transfer price must comply with the arm's length principle.”
(移転価格は独立企業間価格の原則に従わなければならない。)
(※なお、こちらの arm's length というフレーズについては、別記事で解説しています。)
“The tax authorities challenged the company's transfer pricing.”
(税務当局は、その会社の移転価格の設定について問題提起を行った。)
このように、 transfer pricing というフレーズは、グループ間取引に関する税務の文脈で頻繁に使われる。
例えば、新たな製造拠点を設立する場合、海外子会社に知的財産をライセンスする場合、グループ会社間で研究開発やITサービス、人材支援などを提供する場合には、いずれも移転価格の考え方が関係してくる。
そのため、税務部門だけでなく、事業部門、経営企画部門、経理部門、法務部門などにおいても、基本的な考え方を理解しておくことが望ましい。
なお、実務では、単に TP と略して呼ばれることも多い。例えば、
“Let's discuss this with the TP team.”
“Have you checked the TP implications?”
といったように使われる。
移転価格は、税務、法務、会計、経営戦略が交わる、グローバル企業ならではのテーマである。海外子会社との取引がある企業であれば、ぜひ押さえておきたい。
ご参考になれば幸いです!
同じくグループ企業間税務の文脈で出てくる arm's length というフレーズについての記事もどうぞ。
私の英語系の記事へは、以下のリンク集からどうぞ。
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