【温泉】豊富温泉「川島旅館」(北海道豊富町)
今日ご紹介する温泉は、北海道豊富町にある豊富温泉の温泉旅館「川島旅館」さん。
豊富町のサイトによると、豊富温泉は、北海道でも最北の温泉郷で、大正末期に拓かれた温泉地だ。油分を含んだ温泉で世界的に有名であり、そのお湯は、乾癬やアトピー性皮膚炎に効果があるとされ、肌に優しいのだそうだ。
こぢんまりした温泉街には、複数の温泉宿がある。今日ご紹介する「川島旅館」さんは、創業は昭和2(1927)年だという。現在の建物は、三代目オーナーによる建て替えを経て、平成28(2016)年にリニューアルオープンしたものだ。
2024年夏に、こちらに1泊2日で宿泊する機会を得た。今日はそのときのお話だ。
外観
駐車場からのアプローチ。

反対側にも入り口がある。シンプルでスタイリッシュ。



隣には、食品工房もある。

広い敷地には、休憩スペースやブランコもある。

牛も飼われていた。

館内
館内は、開放的で、お洒落で、居心地の良い空間だった。木の温かみを感じる内装で、ゲストがくつろげるように、随所に心憎い工夫がなされている。

まったりとくつろげるソファ。

吹き抜けの天井に飾られた照明も素敵。

2階には、ライブラリーコーナーがあった。

温泉旅館に本棚があると、とてもわくわくする。

共同の洗面所。とてもきれい。

キッズルームもあった。

昔からのものと思われる看板もディスプレイされていた。


客室
私の客室は、2階にあった。

洗面、トイレなしのシングルルーム。ご覧のとおり、広くはないが、明るく、温かみがあり、落ち着くお部屋だ。必要なものは揃っている。


嬉しいことに、ウェルカムドリンクサービスがあった。いくつかの選択肢から、ご当地名産の牛乳をチョイス。お菓子とともに、お部屋まで持ってきてくださった。

温泉
こちらのお宿には、男女入れ替え制の共同浴場が2つある(なお、私は利用しなかったが、他に貸し切りの露天風呂もある)。
浴場その1
チェックイン後、まずひとつめの大浴場に入ってみた。フロントから見て左奥方面にある。

浴場の洗い場は4つ。ケロリン桶がレトロ感を演出している。

こちらが、内湯。さほど広くはない。源泉浴槽と加温浴槽がある。

お湯に浸かってみると、確かに、オイリーだ。油膜と湯の華が浮いている。石油臭もする。お湯は重く、ぬるぬる、ギトギト感があり、手で肌をなでると、滑らずに引っかかる。なめてみると、塩味と苦み、石油のような味がして、とても不味い。これは、今まで経験したことのない温泉だ。

内湯からは、露天風呂にも出られる。ちょうどよい温度に加温されていて、外気も感じられて気持ちが良い。ただ、冬はかなり寒いだろう。

源泉浴槽のお湯は冷やっとするが、夏場であったので、加温浴槽との交互浴を気持ちよく楽しめた。ただ、あまりにも油のインパクトが強烈なお湯だと感じたので、あまり長湯はしなかった。
浴場その2
2つの浴場の男女が入れ替わった後、もうひとつの浴場に行ってみた。こちらは、フロントのほぼ正面にある。
こちらが、内湯。やはり、洗い場は4つ。源泉浴槽と加温浴槽がある。


そして、露天風呂もある。

ところで、脱衣所の脱衣カゴの色使いにも感心した。とてもスタイリッシュでお洒落だ。

同時に、昔ながらの趣もきちんと残している。たとえば、商店の広告入りの鏡が利用されていたりする。

温泉分析書
こちらが、こちらの源泉の温泉分析書。温泉タンクの混合泉を、他施設と共同で使用しているようだ。泉質は、含ヨウ素ーナトリウムー塩化物温泉。は珍しい。成分総計は、13グラム超えと多い。泉温は34.2度。PH値は7.5。

https://toyotomi-onsen.com/quality
食事
こちらのお宿では、食事も有名だ。土地の食材をふんだんに取り入れており、特に豊富町の牛乳を利用したバターを味わえるということで評価が高い。
夕食
食事にはいくつかプランがある。贅沢フルコース、バター尽くし、デトックスコースなど、ゲストのニーズに応じて選べる。このときの私は、フルコースよりも品数が少な目で、お値段もお安い「ビジネスプラン」を選択した。
食事は、食堂にて。席につくと、のどかな牧場と牛さんの写真の紙が敷かれていた。

「ビジネスプラン」には、ワンドリンクが付いていた、私は、スノモサイダーをいただいた(「スノモ」とは、発酵ハスカップビネガーのこと)。
品数少な目のプランなのだが、嬉しいことに、十分なボリュームがあった。サラダ、スープ、ご飯のほか、おかずが3品もあった。



どのお料理も、工夫されていて、手が込んでいた。見た目も美しく、お味も絶妙だった。
デザートまでついていた。メロン味のプリンと、とうきび茶。とても上品なお味だった。大満足の夕食となった。

朝食
朝食は、一部バイキング形式だった。

バイキングコーナーには、こちらのお宿の名物、フレーバーバターの食べ比べコーナーがあった。豊富牛乳を使った手作りバターで、いろいろな味付けがなされている。この日は「山わさび」「みそ」「鮭ぶし」「はちみつ」「ブルーベリー」「ドライフルーツ」の6種類だった。



ご飯は、白米と玄米から選べる。利尻昆布やカツオ節を使った手作りのふりかけもある。

ドリンクの種類も豊富。


和朝食がベースなのだが、ご飯に加えて、パンも一緒にサーブされた。先ほどの6種類のフレーバーバターを、パンとご飯の両方と合わせて味わえた。

バターは全くしつこくなく、上品だ。ご飯にもパンにも、とてもよく合う。6種類それぞれの風味が、ほどよくバターに練りこまれている。味比べができて、エンターテインメントとしても楽しめる。このような商品を開発し、お宿で提供しようと思われたその着想に脱帽だ。
バターのみならず、そのほかのおかずも、とても美味しかった。大満足の朝食だった。
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いやはや、素晴らしいお宿だった。温泉の質は評判通り素晴らしかったが、それ以外の面でも感動の連続だった。歴史あるお宿を建て替え、お洒落で清潔で、温かみのある空間を創出されていること。土地の食材を上手に使い、健康にも気を使った、バラエティ豊かな食事メニューを開発されたこと。そして、お宿のスタッフさんたちが皆さんお若く、フレンドリーかつ丁寧に接客してくださったこと。ファミリーにも優しいこと。
昨今、全国で古い温泉旅館の閉業が相次いでいる。そんななか、こちらのお宿では、若い方たちの手で上手にリニューアルされ、おもてなしの心が引き継がれていることを知り、とても嬉しかった。全国の温泉宿の事業承継のお手本のような成功事例なのではないか。日本最北の温泉郷へのアクセスは困難だが、このお宿のためだけに何度でも道北に行きたいと思える、そんな素敵なお宿だった。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらのお宿の公式サイトは、こちら。
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