【温泉】上の湯温泉「銀婚湯」(北海道八雲町)
今日ご紹介する温泉は、北海道八雲町にある上の湯温泉の「銀婚湯」さん。
こちらは、数百年昔からアイヌの人々が使用していたとされる温泉だ。江戸後期には全国に紹介され、成辰戦争の折には幕軍の負傷者を湯治させたという。大正14年5月10日、川口福太郎が温泉の大量湧出に成功。時あたかも大正天皇銀婚の佳日に当たったため、「銀婚湯」と命名したという。
お湯の良さと、野趣あふれる野天風呂が有名で、温泉愛好家の間では評価が高い。日本秘湯を守る会の会員宿でもある。人気でなかなか予約が取れないと聞くが、2022年夏に、こちらのお宿に2食付きで1泊する機会を得た。
外観
森の中をひたすら車で走り、お宿に到着した。お宿の周りには木々が生い茂っており、何とも自然豊かなロケーションだ。





館内
館内は、昔の建物を利用しつつ、きれいにリノベされているようだった。




客室
私が宿泊したのは、2階にある「こまどり」というお部屋だ。


シンプルで清潔な、落ち着いた和室。



温泉
さて、お目当ての温泉だ。こちらには、とてもたくさんの温泉がある。全部で11か所で、大きく分けて、館内にある温泉(内湯、露天、家族風呂)と、森の中にある5つの野天風呂とがある。内湯と家族風呂は、日帰りも可能だが、残りは宿泊者専用だ。
お湯は、敷地内から湧出する5本の源泉を用いている。。湧出量は、合計毎分170リットルと豊富だ。源泉温度は60度〜95度と高温で、一部の浴槽は地下水を加水して適温化している。温泉循環濾過、塩素殺菌や水道水の混入はないというから、素晴らしい湯使いだ。


泉質は、それぞれ以下のとおり。

それでは、野天風呂→館内のお風呂の順番に、私の撮った写真でご紹介していこう。
野天風呂
大自然を感じられる5つの野天風呂が、このお宿の売りだ。いずれも、施設から徒歩3~10分の森の中にある。

この地図がないと迷ってしまいそうだ。
この5つの野天風呂は、それぞれ、宿泊客が貸し切って使用することができる。フロントで、各野天風呂の入湯札を借りるシステムで、フロントに入湯札があれば、それを使ってその野天風呂の使用ができるが、カギがなければ、そのお風呂は他の宿泊客が使用中ということになり、カギが戻ってくるまで待っていなければならない。
施設近くにある、森への入り口。5つの野天風呂へのスタート地点だ。

その先には、日本庭園があった。

さらに進むと・・・。

分かれ道に出た。

まずは、奥のほうへ向かって、どんどん森の中を進む。

すると、川岸に到達した。

そして、川にかかった吊橋のふもとまでやってきた。「危険」と書かれた看板があり、1度に5人以上で渡らないようにという注意書きがあった。

恐る恐る、渡ってみる。

シンプルな作りの橋で、すぐ下は、大きな川だ。

私のいでたちは、浴衣姿に、お宿でお借りしたクロックス。この姿では歩き慣れていないこともあり、結構、怖い・・・。

何とか橋を渡り切ると、また、看板が現れた。3つのお風呂へ向かう道が示されている。

トチニの湯
まず、最初に向かったのは、「トチニの湯」という野天風呂だ。お宿の方によると、一番お勧めのお風呂らしい。
白樺の林の中を進む。

しばらく歩いて、お目当ての「トチニの湯」へ到着した。

手作り感満載の入り口だ。

こちらも、手作り感満載の脱衣所。

2つのお風呂があった。ひとつは、杉木をくり抜いたお風呂。

なんともワイルドな湯船!


マイナスイオンたっぷりの森の中で、杉の大木をくり抜いてできた湯船に、なみなみとお湯が絶え間なく注がれている。なんという贅沢な場所なのだろう!

もうひとつ奥に、木で作られた小さな四角形のお風呂があった。

説明書きがあり、こちらのお宿のお風呂のなかで、源泉濃度がナンバーワンだと知った。

もみじの湯
こちらは、もみじの湯。川沿いにある。


なんともあたたかみのある入り口。

丸太で作られたアプローチを進むと・・・。

脱衣所が現れた。そして・・・。

川沿いに、大きな石で囲まれた湯船が。

川のせせらぎを間近に感じながらの湯浴みは、最高だ。

どんぐりの湯
そして、どんぐりの湯。こちらも川沿いにある。

石段を下りていくと・・・。

脱衣所と湯船があった。


丸い石や大きな木で作られた、かわいいお風呂だ。



かつらの湯
かつらの湯は、施設からほど近く、川の手前にある。名前のとおり、桂並木を通ってゆく。

小屋のようなものが見えてきた。

大木を利用して作った湯小屋だ。秘密基地のような雰囲気だ。童心に帰り、心が躍る。


階段を上がると、大きな岩で作られた、立派な湯船が!

湯船の脇には、大きな木をくりぬいて作られた脱衣所が。遊び心いっぱいだ。

杉の湯
最後の野天風呂は、杉の湯。こちらも川の手前にある。
林の木々の向こうに、簡素な建物が見える。


立札には、セミの抜け殻がたくさんくっついていた。

背の高い木々に囲まれた湯屋に到着。まるで神社のような風情だ。

中に入ると、木でできたお風呂が鎮座していた。

館内の温泉
5つの野天風呂はそれぞれ野趣あふれるユニークなお風呂だったが、施設内のお風呂もまた良かった。
渓流の湯
大きな石造りの内湯。大きな窓があり、開放的だ。

木でできた露天風呂もある。すぐ目の前に森があり、森林浴をしている気分だ。

こもれびの湯
こちらも、広々とした内湯。

同じく、露天風呂もついている。

せせらぎの湯(家族風呂)
家族風呂も設置されている。ファミリーやご夫婦、大浴場が苦手な方にはありがたいだろう。

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上述のとおり、これらの温泉は、複数の源泉を使用しているため、場所によって泉質は少しずつ異なる。どのお湯がどうだったか正確には記憶していないが、お湯の色がほんのりウグイス色がかっていたこと、出汁のような塩気のある味がしたこと、アブラのような臭いがしたこと、身体がとてもよく温まり、保温効果が長持ちしたことなどをよく覚えている。
食事
たくさんのお風呂を巡ると、心地よい疲れが訪れた。さあ、いよいよ腹ごしらえだ。
夕食
お待ちかねの夕食。個室のお食事処でいただく。北海道の海の幸・山の幸がふんだんに使われた美味しいお料理だった。盛りつけも美しく、目でも楽しめた。


朝食
朝食も、ヘルシーで美味しい料理だった。

特に、お味噌汁の具である「みみのり」が、食べ応えがあって美味しかった。なお、「みみのり」とは、「銀杏草」という海藻のことだ。

ホタル観賞
ところで、こちらのお宿では、6月下旬から7月上旬にかけて、夜に、ホタルを鑑賞できるツアーが行われる。徒歩数分のところに、ホタルが出現するスポットがあるのだ。
私が宿泊したときも、ちょうどホタルのシーズンだった。10名ほどのお客さんが玄関に集合し、みんなで徒歩で出かけた。

しばらく歩いた先で、何匹かのホタルを見ることができた。ホタルなんて、子どもの頃、田舎で見て以来、何十年かぶりのことだったので、感無量だった。
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格式のある和風旅館で一流のおもてなしを受けつつ、森林浴と湯浴みを楽しめる。遊び心いっぱいの野天風呂を、地図を片手に探し当てるのは、ちょっとしたアドベンチャーだ。草木のざわめきと渓流のせせらぎのなかで、新鮮なお湯に浸かり、大自然に溶け込む。こんな素敵な体験ができるお宿は、他にはないだろう。北海道の大自然の恵みを全身で味わって、身も心もリフレッシュしたい方には、うってつけのお宿だ。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらのお宿の公式サイトはこちら。
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