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【温泉】須川温泉「須川高原温泉」(岩手県一ノ関市)

今日ご紹介する温泉は、東北を代表する山の温泉、須川温泉。岩手・宮城・秋田の3県にまたがる栗駒山の中腹にある。

湯治場としての歴史は、平安時代前期にまでさかのぼる。標高1,100メートルを超える高地にて、pH2.2の強酸性の源泉が、毎分6,000リットル(ドラム缶約30本分)もの豊富な湧出量で湧き続けている。まさに、質・量ともに全国屈指の名湯だ。

このエリアにある温泉宿は2軒。ひとつは岩手県側、もうひとつは秋田県側にある。そのうち岩手県側にある「須川高原温泉」さんに、2025年に1泊する機会を得た。今日はそのときのお話だ。

(なお、秋田県側の「栗駒山荘」については、別の記事でレポートしたい。)


外観

こちらが、お宿の外観。赤い屋根が青い空に映える。

建物のすぐそばには、源泉がまるで川のように流れ、もうもうと湯気が立ちのぼっている。

建物の裏側は、登山道につながっている。

源泉からは、強い硫黄の香りがする。

祠のようなものもあった。

登山道を進み、振り返ると、この絶景だ。

館内

こちらが、館内図。複数の棟から成り、旅館エリアのほか、自炊棟もあった。

広々としたロビー。

お土産コーナーも充実していた。

居心地の良い休憩コーナー。

私は旅館部のほうに宿泊したのだが、自炊棟ものぞいてみた。

湯治場としての歴史を感じられる空間だ。

客室

私が宿泊したのは、スタンダードな和室。

トイレ、洗面台もある。

必要なものはすべて備わっていた。

温泉

荷ほどきをしたら、早速、お待ちかねの温泉へ。湯量豊富なこちらのお宿には、複数の素晴らしい浴場があり、湯巡りを楽しめる。

大露天風呂「大日湯」

まずは、開放感ある大露天風呂へ。フロントのある建物とは別の建屋にある。

男女別の大きな湯船。

女湯からは、奇石「大日岩」を眺めることができた。

大浴場「須川の湯」

次に、館内にある、男女別の内湯へ。

内湯は、広くて素朴な木造りの浴場。

内湯奥のドアの先には、露天風呂もあった。

中浴場「霊泉の湯」

さらに、自炊棟にも内湯がある。中浴場「霊泉の湯」だ。

木造りの神秘的な浴場だ。10名ほどの広さの湯船に、熱めのお湯がたっぷりと張られている。

天然蒸気ふかし湯「おいらん風呂」

さらに、こちらのお宿では蒸し風呂も楽しめる。宿の裏手を100メートルほど登った先にある小屋に、ひとり用の蒸し風呂スペースが4つある。

まずは、こちらのボードで空き状況を確認してから向かう。その前に、売店で専用の「ゴザセット」を購入する。

登山道に入り、少し登ると・・・。

蒸し風呂小屋が現れた!

中に入ってみると、個室が4つ。

空いているスペースに入る。床には、レンガ。

レンガを持ち上げると、その下に穴が。ここから、パイプを通じて蒸気が上がっているようだ。ここに、売店で買ったゴザを敷く。ゴザの中央が四角に切り取られており、床の穴にぴったり。

このゴザの上に横たわり、ビニールで身体を覆う。

こちらが、蒸し風呂の使用方法。

腰のあたりから温かい蒸気が出てきて、全身を覆う。じんわりと温まり、良い汗をかいた。まさに天然のサウナだ。大変気持ちがよかった。

泉質など

こちらが、温泉分析書。

泉質は、酸性・含硫黄・鉄(II・III)-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。かなり個性的な泉質だ。泉温は50.5度、pH値は2.2。硫黄の香りが強く、パンチのあるお湯だった。

湯疲れしないよう気を付けて入浴していたものの、湯上がりにはやはりかなりの疲労感があった。この温泉の力強さを全身で実感した。

食事

夕食

お食事処での夕食。地元の食材をふんだんに使った、食べ応えのある料理が並ぶ。

これほどの高地にある山のお宿で、これだけ充実した食事をいただけるとは思っていなかった。温泉だけでなく、食事の面でも満足度が高かった。

朝食

朝ごはんは、体が喜ぶヘルシーな和食。フレッシュな牛乳が美味しかった。

語り部さんによる紙芝居

夕食中、館内放送が流れてきた。どうやら、食後に紙芝居のイベントがあるらしい。

聞くと、5月から10月頃の特定の日には、宿泊者向けに語り部さんによる紙芝居の上演が行われているとのこと。食後の腹ごなしを兼ねて、私も参加してみた。

まずは、語り部さんによる栗駒山の植物や須川温泉の歴史についてのお話。この土地を愛してやまないことが伝わってくる情熱あふれる語り口に、すっかり引き込まれた。

写真の撮影・掲載について、ご快諾をいただきました

続いて披露されたのは、手作りの紙芝居。須川温泉のくまさんを題材にした物語で、情感たっぷりの語りに思わず聞き入ってしまった。

途中ではお菓子が配られたり、参加者全員で須川温泉の歌を歌ったりする場面もあった。他の宿泊客の皆さんとともに、ほんわかとした楽しいひとときを過ごすことができた。

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素晴らしい滞在だった。

圧倒的な湧出量を誇る名湯、栗駒山の雄大な自然、地元の食材を活かした食事、そして紙芝居を通じて触れたこの土地の歴史や文化。そのどれもが印象深かった。

なかでも心に残ったのは、この温泉地に流れる温かな空気である。語り部さんの栗駒山への深い愛情、宿の方々のおもてなし、そして宿泊客同士の何気ない会話。旅先ならではの人との触れ合いが、この滞在をより特別なものにしてくれた。

長い歴史の中で、多くの湯治客を癒やしてきた須川温泉。その魅力に、私もすっかり魅せられてしまった。またいつか、この山の名湯を訪れたいと思っている。

いいお湯でした。お世話になりました!

こちらのお宿の公式サイトは、こちら。

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