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【温泉】犬鳴山温泉「山乃湯」(大阪府泉佐野市)

今日ご紹介する温泉は、大阪府は泉佐野市にある、犬鳴山温泉の日帰り温泉「山乃湯」さん。

犬鳴山温泉は、関西空港を有する泉佐野市の山間部にある温泉集落。立派な温泉旅館もあるのだが、鄙びているが名湯を楽しめる日帰り施設があると聞いてやってきた。

車で山道を登りながらしばらく進むと、カーブのすぐ手前に、下り坂の狭い道への分岐がある。つい、見過ごして少し通り過ぎてしまい、周りの車に気を付けながら、ここまでバックで戻った。

道が狭く、下り坂が急なので、運転には細心の注意が必要だ。

坂を下りきると、このような広場に。まるで、廃業した倉庫のような空間だ。本当にこんなところに温泉があるのか? しかし、車が何台か泊まっている。

入り口に近づいてみる。

「山乃湯」という張り紙がしてあり、「営業中」という看板が出ていた!

こちらが、入浴料の表示(2023年2月現在)。入浴料は大人ひとり700円で、これに、ひとりあたり75円の入湯税がかかる。

館内に入ると、かなり年配のおじいさんが出てこられた。どうやら、この方おひとりで店番をされているようだった。昔、志村けんさんの演じていた耳の遠いおじいさんキャラに、少し雰囲気が似ている・・・。

こちらで「釜飯」(700円)をいただけるということなので、入浴料の支払いの際に、あらかじめオーダーしておいた。お湯から上がったら出来立てを食べられるという。楽しみだ。

館内も、やはり簡素。

こちらが、温泉の入り口。男女別。

女湯の脱衣所。古くて、とても簡素だ。

いよいよ、浴場へ。ドアを開けると・・・。内湯がひとつ。

ドアを開けた瞬間、かぐわしいたまご臭を感じ取った。硫化水素臭だ。お湯はほんのりと濁っている。おお、これは良い温泉に違いない、と、本能が告げている。

さっそく、浸かってみる。トロトロ・スベスベとした肌触りが気持ちよい。思ったとおり、極上のお湯だ。

蛇口から、源泉がチョロチョロと出ている。源泉は冷たいが、湯船のお湯は適温に加温されている。適温なので、いつまででも浸かっていられそうだ。30分以上、じっくりと湯浴みを楽しませていただいた。

ところで、館内には、温泉分析表が掲示してあったが、ひとつは平成22年のもの、そして、もうひとつは、なんと、昭和52年のものだった。

平成22年
昭和52年

より新しい平成22年の分析表を見ると、泉質は「単純硫黄冷鉱泉」。ただし、昭和52年のものを見ると「ナトリウムー炭酸水素塩線」となっていた。Ph値は、8.58。トロスベ感から想像した通りのアルカリ性だ。「低温のため加温しています」と手書きで書かれているが、加水、循環、塩素消毒などの記載はない。おそらく源泉掛け流しであろうと思われる。

さて、お風呂から上がり、食堂エリアに向かうと、既に、釜飯がテーブルに用意されていた。

お釜の蓋を開けると・・・このとおり!

山菜の釜飯だ。炊き立てが嬉しい。山菜の佃煮も美味しかった。

釜飯をいただきながら、ふと気が付くと、先ほどの、こちらの施設のおじいさんが、釜飯を食べている私のすぐ後ろに座り、当たり前のように、静かに新聞をめくりながら読んでいた・・・。何だ、このまったり感は。田舎のおじいちゃんの家でご飯をいただいているのかと、錯覚しそうになる。

レトロな食堂エリア

温泉と釜飯を堪能して、一休みしたら、帰路につく。改めて周囲を見回すが、なかなかの廃墟感だ・・・。

オブジェのよう
先ほどの細い道を登って帰途へ

いやはや、楽しかった。ちょっとした冒険だった。廃墟感あふれる建物、上質のお湯、釜飯、味のあるおじいさん。すべてにおいて、非日常的だった。

犬鳴山温泉は、大阪市内からは少し遠いが、関西空港からは近い。関西空港に用事のある方は、立ち寄られてみてはいかがだろうか。ただ、見た目の綺麗さを重視する方や、廃墟のような雰囲気が苦手な方は、同じエリアにある他の高級旅館をお勧めする。

いいお湯でした。お世話になりました!

こちらの施設についての、大阪観光局さんのページ。

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