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「幸せってなんだっけ」

今日は、JAF Mate 2021年1月号に掲載されたエッセイ、「幸せってなんだっけ」のご紹介。

同誌では「幸せって何だろう」というテーマで、毎号、異なる執筆者によるリレーエッセイが掲載されている。数か月前には、哲学者の鷲田清一氏の「幸せは小刻みに」というエッセイをご紹介した。

今回の著者は、フリージャーナリストの稲垣えみ子氏。元朝日新聞記者で、論説委員、編集委員を経てフリーランスに。アフロヘアがトレードマークで、私よりも少し年上のお姉さんだ。ミニマルライフなどについて発信していて、下記のようなネットの記事もあった。

この、同氏によるA4で1頁のエッセイを、とてもいいなと思ったので、心に残った箇所を抜粋する。

まずですね、人は自らを幸せにすることはできないのであります。だって幸せになろうとすることは何かを期待すること。そして期待は常に裏切られる。
幸せになろうとすることそのものが不幸の元になってしまうわけですね。なのでまずはすっぱり諦めることだ。ナニ大丈夫。あなたにもできることがある。
それは人を幸せにすることだ。
どんな相手でも世話になっていることには違いない。ならば怒る代わりに、全力で感謝の意を表明してやろうではないか。少なくとも何かできることがあるだけマシだ。
いや大したこたあないんですよ。笑顔で挨拶し、立ち話につき合い、服を褒め、メールの返信は秒! すると我が世界は一変したのだ。
何しろ自分がどんなひどい状況にあろうとも周りはみな笑顔。思えばこれを幸せというのではないか。気づけば自分が本当にひどい状況にあるのかもわからなくなってくるのである。

以前の、「幸せは小刻みに」では、幸せを小刻みにするという、自身の見方を変えることへの示唆だった。

今回の稲垣氏の「幸せってなんだっけ」は、自分が幸せになろうと思わず、他人を幸せにしようとして行動すると、その結果自分も幸せになっている、というものだ。こちらも、まさに、発想の転換だ。

この2つのエッセイを読んで、幸せを感じられるかどうかというのは、自分の考え方や行動次第なんだなあと、改めて感じた。

ところで、このように、自分に対して好意を持って接してくれる人には、好意を返したくなる、ということを、「好意の返報性」というらしい。このエッセイを読んで、そんなことも思い出した。

ちなみに、このアプローチには、精神的な幸せをもたらすのみならず、オマケとして、ビジネスにおいて高評価をもたらすという副次的なメリットもあると思う。相手が上司であれ、同僚であれ、部下であれ、取引先であれ、競合他社の競争相手であれ。

ビジネスでは、大変な局面も多く、自分のメンタルを保つので精一杯で、人を幸せにする余裕なんてないわ!と、いう状況も多いだろう。

でも、そこを、あえてこらえて、できるだけ丁寧に、敬意を持って、相手が喜ぶように接する。あるいは、相手に対してネガティブなフィードバックをしなければいけないときなど、難しい話をするときも、相手が出来るだけ面子を潰さないように配慮する。すると、相手の反応も、決して攻撃的にはならず、自分もラクだし、いずれ、あの人はできた人だ、一緒に働きやすい、という評価につながる。ビジネス上、高評価を得られると、ますます仕事がやりやすくなるし、昇進や昇給の対象にもなりやすい。そういう好循環を生むと思う。ビジネスを動かしているのは、結局、生身の人間だもの。

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ところで、稲垣氏は、その文章から勝手に想像するに、下町のおばちゃんといった、とても明るい、親しみやすい雰囲気の方なのではないだろうか。愛知県ご出身だということだが、朝日新聞大阪本社デスクをされていたこともあるとか。以前、記事に書いた、愛すべき「大阪のおばちゃん」に通じるものを感じ取った。

嬉しいことに、ご本人も、大阪のおばちゃんが大好きらしい。大阪のおばちゃんを世界遺産登録すべきだ、と述べていらっしゃる記事も発見した。

このJAF Mate誌だが、ドライバーであり、かつJAF会員の方しかご覧になる機会はないのではないかと思う。この会報誌のこのシリーズは、いろいろな方が「幸せとは何か」について、それぞれの思いや体験を語ってくれていて、とても素敵なエッセイが多いと感じている。是非、単行本にしてほしいなあ…。

そして、この連載エッセイのお題である「幸せってなんだろう」という問いに、自分なりのエッセイを書くとしたら、どんなものになるだろう。

そんなことを考えるだけで、何だか、幸せな気分になってきた。不思議だ。

今週も頑張りましょう!

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