一から、石から。トミタの涙
ジュエリーをお仕立てする。
20代の頃、ラジオレポーターをしていた。
業務内容は、県内各地の週末のイベントなどを現地に行き紹介する。
その日は、 第1回のミネラルマルシェの告知だった。
ミネラルマルシェとは、ジュエリー、鉱石、鉱物、製品など石にまつわるものを業者の方がずらっとテントに並べ販売するイベント。
控えめに言って天国の別名。
そこで私は、後に「トミタの涙」と呼ぶ2つのオパールを買う。
「トミタ」とは、体操のトミタ選手の事である。
オパールは10月の誕生石。
私は10月生まれの親友とお揃いでオパールを買った。彼女に誕生日プレゼントにするためだ。
その事を離れて暮らす親友にメールした。
「エムちゃんの誕生日プレゼントに、小さくてキラキラした宝物を贈るよ」
「え、なにそれ、トミタの涙?」
エムちゃんは握手会に行くくらいのトミタ選手のファンなのだ。
そこから、そのオパールを二人の間では(無許可で)「トミタの涙」と呼び、いつかジュエリーにしたいね、と話していた。トミタは目からジュエリーが出るさながら雪菜さん a.k.a 幽☆遊☆白書なのかもしれない。
指にオリンピアンの涙の様な輝きがあればなんでも頑張れる気がした。
時は流れ。
10年後。
たまたまXで、オーダーを受けてくれるジュエラーの方と出会った。抜群の審美眼にお任せすることにした。
人生初のオーダーは、
脇石にパライバトルマリン、アレキサンドライトという世界三大貴石を並べた、
これ以上ない贅沢なオーダー。
何より、オパールは10年前と変わらず輝き、石の色褪せなさを教えてくれた。

完成品がこちら。
オパールは傷がつきやすいため、つけて出かける場を選ぶものの、10年前に直感で感じた、
「指先にオリンピアンの努力の涙のような強さが欲しい。」は見事叶えられた。
3ct以上あるボリュームは、おばあちゃんになっても指先で主役を張ってくれそうでワクワクする。
このリングのお仕立てをきっかけに、私はお仕立て、リフォーム沼にハマっていく。
そこに広がるのは、石から自分で選ぶという妥協なきこだわりの世界。


一から選ぶ、石から選ぶ。
製品も愛してるが、この「手間」がたまらない、私の偏愛である。
今?
今は3本オーダーしてる。
こちらのコンテストに参加してます。
