Googleアルゴリズムのリークを解説します
Googleのアルゴリズムのリークがなされました。詳しくは以下の動画をご覧ください。
かいつまんでいうと、Googleのランキング生成に関する2,000以上の内部データ(分類器やスコアリングシステム)が発覚した、というリークです。
ただし動画は英語なので、以下に日本語で面白かった点をまとめてみます。
※私の英語や動画に対する解釈が間違っている可能性がありますので、それでも良いと言う方のみ以下読み進めて下さい。より詳しく知りたい方は動画を閲覧したり厳密なファクトチェック等を行う事をお勧めします。
※また以下の内容はその正しさを保証するものではなく、現時点でも通用する内容かどうかも不明ですので、その点ご承知おき下さい。
Improving your SEO with conceptual models - Mark Williams-Cook
まずこのリークの経緯として、動画でプレゼンしているマーク ウィリアムズ クック氏がバグバウンティを通じてGoogleのアルゴリズムに関するプロパティをおよそ2,300ほど発見したとのこと。バグバウンティとは主に外部のホワイトハッカーなどに脆弱性を発見してもらうプロジェクトです。本件が面白いのはGoogleから発見の対価として報奨金を貰ったそうで、つまり信憑性は高いと言えます。少なくともその時点の話ですが。
またマーク氏はCandourというイギリスのSEO会社のSEOコンサルタントで、ExpediaなどのSEOを手掛けてきた人物だそうで、海外のSEO勢は凄いなほんと。
では以下に、ランキング生成に関する内容を抽出してまとめてみます。
ランキングフェーズとポストランキングフェーズ
Googleの検索結果の生成には「ランキング フェーズ」と「ポスト ランキング フェーズ」がある。
Googleはクリック率を予測している
ランキング フェーズで予測したクリック率が実際のユーザー行動と大きく異なる場合、ポスト ランキング フェーズで再調整が行われることがある
筆者注:検索結果にクリック率のデータをアルゴリズムの一部としてそのまま適用すると言う話ではありません。動画内でも注意喚起されていますのご注意を。
Googleのコンセンサスメカニズム
Googleは、ウェブページの信頼性を測るべく「コンセンサス(Consensus)」という概念を使用している。
コンセンサスは、コンテンツ内で一致(コンセンサス)、矛盾(非コンセンサス)、または中立的(ニュートラル)な内容を持つパッセージの数をカウントし、その結果「コンセンサス スコア」を生成。
このコンセンサス スコアは、特定のクエリでランキングに影響を与える可能性がある。
Googleは、「地球は平らか?」のような質問を「デバンキング クエリ(Debunking Query)」(誤情報を否定する質問)として分類。これらのクエリでは、結果がコンセンサスに非常に一致する。
政治的な問題など、主観的な内容のトピックでは、Googleは意図的に一致、矛盾、または中立的を組み合わせている。
その他、クエリに対する「ニュース スコア(Newsiness Score)」や、医療関連の分類トリガー(Medical Classifier Trigger)なども存在。
これがもし本当なら、ある事柄に対する自分のスタンス(つまり意見)を表明しているか否かが求められているとも言えそうです。また極端な意見や、世間一般とは違う「逆張り」の意見なども需要としてはありそうですね。
クエリを8つに分類
Googleはほぼすべての検索クエリを検索意図に応じて以下の8つのカテゴリ(RQ: Refined Query Semantic Classes)に分類。
SHORT_FACT…(単に事実を知りたい)
OTHER…(その他)
COMPARISON…(複数の対象を比較したい)
CONSEQUENCE…(ある事象の結果がどうなるか知りたい)
REASON…(理由を知りたい)
DEFINITION…("とは"のように定義を知りたい)
INSTRUCTION…(手順を知りたい)
BOOL…(Yes/Noで答えられる質問)
この8つの分類は過去に公開されたことがない可能性がある。
多くのクエリが「BOOL型」(Yes/No、True/Falseで答えられる質問)に該当する。
BOOL型や短文で答えられるクエリは、GoogleがAI概要を生成して直接回答する傾向が強まる。
エンティティの進歩を見るにトピックを類型化して理解している事は間違いないのですが、シンプルなフィルタリングだったのが意外でした。この先にも色々と分類があるのでしょう。いずれにしてもクエリの理解はヒトと変わらないだろうなと感じます。
クリック確率
Googleは検索結果ごとに「クリック確率(Click Probability)」を計算しており、これを基に予測モデルを構築している。
タイトルを変更するとクリック確率が変化することを確認。
Google Ads Plannerのツールで予測クリック率を推測しやすい場合がある。
Googleはクリック率を直接ランキング要因として使用していないが、予測クリック率に基づいたモデルで評価される。
ややこしいですが、「クリック確率」は「クリック率」とは別の概念であり、ランキング生成前にページごとのクリック率を予測したものであることに注意。またクリック確率は直接のランキング要因ではなく「予測したクリック確率とランキング生成後のクリック率がそれぞれ合っていたかどうか」などを恐らくその後のランキング生成に利用する可能性があるという話っぽいです。多分。
サイト品質スコア
Googleはサブドメインごとに「サイト品質スコア(Site Quality Score)」を測定する。
0から1のスコアが付与される。
0.4以下のスコアではリッチリザルト(例: 強調スニペット、People Also Ask)に表示されない。
測定の項目の例として、特定の検索でどれだけサイト名が検索されるか、サイトが1位でなくてもどれだけクリックされるか、ウェブ上のアンカーテキストにサイト名やブランド名がどれだけ出現するかなどが挙げられる。
ユーザーデータがない場合は既存のスコアを持つサイトを元に「フレーズモデル(Phrase Model)」を使う。これはサイトの内容を数値化し、他サイトとの比較で品質を予測するもの。
検索アルゴリズムとQSの関係性は、Google広告を回した経験のあるSEO界隈の人は誰でも妄想したであろう話ですよね。ここから帰納的に導けるのは、リッチリザルト表示されているサイトは品質スコアが0.5以上であると言う推論で、その頻度やクエリのカテゴリの観察からどの方向にどの程度のスコアリングをなされているのかが予測しやすいと言うこと。あとはそのサイトやページを研究していく流れで良いのかなと思います。
AIコンテンツの取り扱い
品質が低いAIコンテンツを多用するサイトは、一時的にランクが上がってもGoogleによる評価修正で大きく順位を下げるケースがある。
従来のマルコフ連鎖やスピニング手法による自動生成コンテンツは、人間でも不自然さが分かる上、コンピュータでも容易に検出が可能である。
一方、ChatGPTなどの大規模言語モデルが生成するコンテンツはトークン確率に基づいており、自然な英語で良質な内容に見える。そのため、そのようなAI生成コンテンツはサイト品質スコアで高く評価されやすい。
個人的には、現時点での生成AIによるテキストコンテンツは特定の単語や文章の構造に一定の傾向を抽出しやすいため、個人的にはこの話は眉唾かなとは思います。
Googleのアルゴリズムやプロパティに関するリークっぽい話に関しては以上です。ただこの動画、他にも面白い話を延々としていたので、英語がわかる方はぜひ。
例えば元GoogleのCEOであるエリックシュミットの「ブランドは混沌を整理する解決策である」のような言葉の紹介や、コンテンツが上位に表示されるための方法(how)ではなく理由(Why)を探せと言う考え方。
またヘルプフル コンテンツ アップデートは「ドメイン権威(DA)は高いが、ブランド権威は低いサイトが狙われた(つまり聞いたことも無い様なサイトなのに検索上位にいるサイトが対象となってしまった)」など、色々と見ていて興味深いと感じました。
