匿名加工か仮名加工か — AI開発にカルテデータを使う前に
厚生労働省は「医療デジタルデータのAI研究開発等への利活用に係るガイドライン」を公表しました。何年も前に通院を終えた患者全員から個別同意を得るのは事実上不可能であり、このガイドラインが法的根拠の空白を埋めます。
3つの角度
①加工方法の角度
匿名加工情報と仮名加工情報では再識別リスクの扱いも法的位置づけも異なります。
②利活用目的の角度
研究・研究開発・製品開発のみで適用される規律が異なり、「製品開発のみ」は最も法的根拠が不明確だった領域です。
③対象外データの角度
次世代医療基盤法に基づくデータ等は本ガイドラインの対象外で、別途整理が必要です。
実務判断のステップ
利活用目的を3分類のどれに当てはまるか整理する
匿名加工・仮名加工いずれが適切かを判断する(HIPAA等参考)
対象外制度との重複がないか確認する
匿名加工と仮名加工の技術的違いを理解せず「匿名化した」と説明してしまうケースがよく見られます。患者説明の場でどう伝えるかの整理も、実務上の課題になります。
本コンテンツは医療助言ではありません。診断・治療方針については必ず専門の医療従事者にご相談ください。
用語集
匿名加工情報: 特定個人を識別・復元できないよう加工した情報。
仮名加工情報: 他の情報と照合しない限り識別できないよう加工した情報。
次世代医療基盤法: 匿名加工医療情報等に関する法律。
再識別リスク: 加工されたデータから元の個人を再び特定できてしまうリスク。
個別同意: データ利用にあたり、本人一人ひとりから個別に得る同意。
参照文献
[個人情報保護委員会](https://www.ppc.go.jp/)
[厚生労働省](https://www.mhlw.go.jp/)
[IPA(情報処理推進機構)](https://www.ipa.go.jp/)
[note_jpへのリンク](?utm_source=note_jp&utm_medium=article&utm_campaign=20260710-secureailab-009)
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