このスピーチの内容を本気で理解している日本人だけが今、戦える|すべての日本人へ
このスピーチの内容を本気で理解できた・している日本人だけが今、戦える。
すべての日本人へ|スピーチ|文字起こし|植草一秀
皆さん、こんにちは。
今、日本は憲法が壊されようとしています。
これが本当の緊急事態、私はそう思います。
コメ騒動続いてますけれども、2000年備蓄米を放出するから買えと床に放り投げて、そこに這いつくばって欲しい者は行列つくれ。こういう対応です。
そもそもこの対応が憲法違反じゃないでしょうか。
日本国憲法は公務員についてどう規定しているんでしょうか。
公務員は全体の奉仕者だと、こう決めているんです。上に立って国民を見下して、上から物を与えるような、そういう立場じゃないんです。公務員が国民に対して奉仕する立場。
このことから、まず国会議員は学んでいただきたいと思います。
憲法の第99条に憲法尊重擁護義務というのが課されています。この対象は誰でしょうか。
憲法尊重擁護義務を課されているのは、国会議員その他の公務員なんです。国民ではありません。
近代憲法は基本的人権、日本の憲法原理でいえば、平和主義、そして国民主権。こうした基本原則を守るために、国家権力がこの基本原則を損なわないように、そこに制約を課している。それが憲法尊重擁護義務というものです。
憲法審査会は、その根本を踏み外していると言わざるを得ません。昨年の憲法審査会で、高良鉄美参議議員、憲法学者でもありますけれども、その憲法審査会存在そのものがおかしい。こういう意見を提示しています。
つまり憲法制定権者、憲法改正権者は主権者である国民です。この国民から要望が上がって初めて憲法改正の審議が行われるべきものですけれども、そのような要望のない中で、常設の機関を設置して、憲法の改正について網羅的にこれを審議すること自体が極めていびつな行動だと、こういう指摘をしてるんです。
したがって、この常設機関としての憲法審査会は直ちに解散すべきと、こう言わざるを得ません。
公務員である国会議員は、この憲法尊重擁護義務というものを背負っているわけですから、この憲法尊重擁護義務に基本的に反する憲法審査会をまずはなくそうではありませんか。
憲法第96条に改正の規定があります。憲法改正は各議員の2/3、総議員の2/3以上の賛成でこれを発議して国民に提案した上で、国民の承認を得ると、こういう定めになっています。
そして国民の承認を得るためには国民投票。あるいは選挙の際に行われる投票において、その過半数の賛成を得る。こういう規定になっています。
国会議員の2/3以上の賛成によって発議ができるということは、この日本国憲法を簡単には改正させてはならない。これを硬い性質の憲法、硬性憲法というわけです。
したがって、国民投票を行う際には少なくとも主権者全員の過半数の賛成が必要と、これが当然のことであります。
ところが現行の国民投票法においては国民投票を行った際の有効投票の過半数でこれを承認したことにするとしていますが、これをまずは変えるべきではありませんか。
国民投票法。これは2021年に改正されていますけれども、2021年の国民投票法の附則第4条、ここで投票にかかる細目を決める。3年以内に決める。ということが議決されています。
その内容は何かというと、国民投票に対しての放送、あるいはネット上のコマーシャル。さらに資金の規制。更にネットの適正な利用。このことについて細目を決めるということを課しているわけです。
昨年の9月でこの3年という時間が切れておりますから、直ちにこの憲法国民投票法の細目を決めなければなりませんが、それが放置されたままの状態になるんじゃないでしょうか。
この状態で憲法改正に突き進むというのは基盤そのものが砂のように脆い。こうした状況にあるわけですから、この上に憲法改正論議を進めたとしても、それはまさに砂上の楼閣と言わざるを得ないものであります。
今は憲法改正のテーマとして4つのテーマが上がっています。衆議院の解散について制限を設けること。臨時国会の召集について期限を設けること。議員任期の延長。そして緊急集会。この4つの項目が上がっています。
このうち、解散権を制限すること。そして臨時会の召集要請があった場合に、それの期日の規定を定めることは、一定の理解を得られるような内容であるかもしれません。
しかし、国会の臨時会の召集について要請があった場合に、期限を設けることについては、国会法を改正すれば、それで済む話ですから憲法を改正する必要はありません。
衆議院の解散については、当然、内閣が権力を乱用して恣意的に衆議院を解散することは許されることではありませんけれども、歴代の内閣がこの憲法第7条の天皇の国事行為という規定を活用して、これを悪用して恣意的に衆議院解散を繰り返してきたという黒い歴史があるのが事実です。
この黒い歴史がある事実を踏まえれば、この協議が簡単に決着するとは考えられないわけです。
ところが一般的に世の中ではこうした世間で受け入れられやすい憲法改正をまずは通して、まぁ「お試し改憲」と呼ばれておりますけれども、これを通して、その間隙を縫って、本当の狙いである日本の憲法そのものの構造を破壊しようと、こういう動きがある。
こういうふうに理解されてきましたけれども、ここにきて、いきなりそうしたお試し改憲の手続きさえすっ飛ばして、いきなり本命である憲法の骨格を破壊するような動きが出てきたことを、全ての国民に知らせて警戒を呼びかける必要があるんじゃないでしょうか。
それが今、出てきているこの議員任期の延長という問題です。先ほども話がありましたけれども、昨年の憲法審査会で早稲田大学の長谷部教授が1941年に議員任期1年延長という決定が出され、そのまま日本が第二次大戦に突き進んだという悪しき前例があるということを指摘しています。
日本国憲法第15条は、公務員の選定罷免権は国民固有の権利である。こういう定めをしているわけですから、議員任期の延長をするということ自体が、日本国憲法が保障している基本的人権を侵害するものと、こういうものにならざるを得ません。
憲法改正を日本国憲法が規定していますけれども、憲法制定を規定してはいないんです。憲法制定と憲法改正にはどこに違いがあるんでしょうか。
憲法改正はあくまで改正です。ところが、日本国憲法の基本原理である平和主義。基本的人権の尊重。国民主権。この基本構造を変えることは改正の範囲には入りません。
あくまでこれは、憲法制定。言い換えれば憲法の破壊。国家の転覆ということであります。この基本的人権を破壊するような条項の提案というものは、現在の刑法第77条の内乱罪。
あるいは、破壊活動防止法の適用対象とすべきではないでしょうか。日本国憲法の基本原理を変えるようなことを検討する憲法審査会のいわゆる改憲派の国会議員は、まさにこの重大な法律違反を犯していると、こういうようにみなすべきだと思います。
現在この議員任期の延長ということが取り沙汰されていますけれども、先ほどお話がありましたが、5月15日の幹事懇談会。5月29日の幹事懇談会で起草委員会の設置。こうした提案がなされ、更に6月12日の幹事会に議員任期延長の改憲骨子案の提出をするというような報道がなされています。
しかし、この憲法審査会の規定、第5条に会長の任務、これは議事を整理し、秩序を保持し、憲法審査会を代表する。こういう規定です。
第6条の規定は、必要がある場合に憲法審査会の運営を議論する為に、幹事会の設置を義務付けていて認めています。
ところがこの幹事会あるいは幹事懇談会で、憲法の改正の草案。あるいは憲法の具体的な内容に踏み込むというような、まさに規則違反。言わざるを得ません。
憲法審査会。これは設置されていますけれども、憲法審査会での論議は主権者である国民の不断の監視と批判のもとに置く必要があります。
憲法審査会は議事を公開されるし内容も公開されますけれども、幹事会も幹事懇談会も、そうした公開の義務が課されていませんから、国民の不断の監視と批判のもとに置かれない。
ここにおいて、こうした憲法破壊の謀議を図るということは、まさにこれも共謀罪の適用対象と言わざるを得ないものだと思います。
日本の憲法審査会が今、お試し改憲というようなプロセスを踏み越えて、いきなり本命である日本国憲法を破壊するという動きに踏み込んでいくということはこの憲法改正論議の正体をあらわにしているものなんだと思います。
この憲法改正論議は、日本の憲法を破壊して自衛隊を米国の軍隊の指揮下に置き、日本を米国が創作する戦争に巻き込むための憲法改正と、そういうものではないでしょうか。
サルサ岩渕さんがこれまで指摘しておりますけれども、この日本国憲法を改正する話の前にやるべきことがある。
それは日本が依然としてまだ独立を果たしていないということです。
敗戦から80年経ちますけれども、日本は独立を果たしていない。1952年にサンフランシスコ講和条約が発効されました。
この第6条に駐留軍は速やかに日本から撤退することが定められています。ポツダム宣言第12項にも占領軍は、日本から直ちに撤退することを定めています。
ところがこのサンフランシスコ講和条約の第6条に但し書きが付けられて、連合国と日本が協定を結んだ場合には、この限りではない。こういうことにしました。
それによって定められたのが日米安保条約。それに基づいて米軍の駐留が続いています。ところがこの日米安保条約は1951年9月8日。サンフランシスコ講和条約が調印されたその次の日の夜、吉田茂がただ1人で調印したものです。
日本の国会の審議を一切経ていない。こういうものなんです。そしてこの日米安保条約の第3条に米軍の日本駐留に関する規律は行政協定で定める。こういう規定を置かれて、細目は行政協定によって定められました。
この行政協定を1952年2月28日に調印されておりますけれども、行政協定そのものが内閣行政事務という扱いになってる為に、これも一切国会審議に付されていないんです。
1960年に安保改定になりました時に行政協定は地位協定になりましたが、この地位協定になった際に、地位協定は安保条約に付随する協定として、国会の承認を要することとされましたけれども、安保条約そのものが審議未了で強行採決によって成立批准されておりますので、28条による地位協定そのものも一切国会の審議に付されていないと。こういう状況にあります。
この地位協定によりまして、日本は駐留駐留米軍特別措置法。そして航空法特別法、刑事特例法。こうした、いわゆる安保法制によって日本の国家主権を失われるという事態に至っているんです。
裁判権もない。制空権もない。日本は依然として米国の植民地の状態に置かれている。この植民地の状態に置かれている日本が米国の意向に沿って憲法改正したら何が起こるんでしょうか。
それは日本の平和主義を破壊して、自衛隊を米軍の指揮下において、米軍が創出する戦争に巻き込むと。米国がウクライナを利用して、米国から遠く離れたところで戦争を起こして大儲けをしたことを今度は極東で起こそうとしているんじゃないでしょうか。
これが憲法改正の本質です。
国会議員がもし日本国民の利益を考えて行動するのであれば、この憲法改正。米国に指揮された憲法改正の論議をする前に、まずは日本の独立を回復すると、これを優先すべきではないでしょうか。
地位協定の変更など難しいと言われていますけれども、最も簡単な有効な方法があるんです。
それが日米安保条約の第10条です。日米安保条約の第10条は、日本が通告すれば、この安保条約を解消することができることが定められています。日本が通告して1年経てば安保条約は消えるんです。
この安保条約の消滅に伴って、植民地日本という屈辱的な状況は解消できるんです。
国会議員は米国の指令に基づいて米国の為の憲法改正にうつつを抜かす前に日本の独立の為に行動すべきではないでしょうか。
日本国憲法を米国が主導して作ったという日本国憲法を、なぜ米国が破壊しようとしているのか。米国の指揮下にある日本の政権主導勢力がなぜ憲法を破壊しようとしているのか、よく疑問が提示されています。
その謎だけ最後に一言触れておきます。
それは、1945年から1947年にかけて、日本の占領政策を行った時の米国と、1947年以降の米国が全く違うということなんです。
占領政策は、GHQのGS民政局主導で行われて、この民政局が主導して日本が世界に誇れるこの日本国憲法を制定しました。
ところが1947年にトルーマンドクトリンが発せられて、米国の外交政策が根本的な転換をします。米国の政策は反共、勝共、ソ連封じ込みに変わったんです。
これに連動して対日占領政策は大転換します。それをまぁ、逆コースと言いますけれども、当時はマッカーサーがそれに抵抗した為に、日本の逆コースへの転換は1947年から1950年まで3年ぐらい時間をかけて緩やかな転換になりましたけれども、この転換は何を意味しているかというと、米国が日本のかつての官僚組織・財閥・そして日本軍。これをもう一度重用して、日本を再軍備化し、日本を軍国主義化する。そういう方向に1947年以降、転換したんです。
その転向した米国にとっては、日本国憲法は邪魔な存在でしかないんです。
その為に日本国憲法を破壊しようとしてるんです。
米国の支配下にある日本の政治勢力は、この転向した米国の支配下に置かれて、もうこの日本国憲法を破壊しようとしてるんです。ところが今、日本の平和はかろうじて維持しているのは何のおかげでしょうか。
これは日本国憲法があるおかげなんです。日本が世界に誇れる世界遺産と言っても良い存在が、この日本国憲法。
これがあったことで戦後の日本が成り立ってきたわけです。これを破壊するなど愚の骨頂と言わざるを得ません。
今、日本はその大切な憲法が破壊されるまさに緊急事態にあります。この緊急事態を、すべての日本の国民。日本の主権者に伝える必要があります。コメ騒動のどさくさに紛れて、日本の憲法の骨格を改変するような動きが、この6月12日にも憲法審査会に提出されようとしているわけです。
これこそ、まさに緊急事態です。
みんなで力を合わせて護らなければならない最大の価値、この日本国憲法を護っていこうではありませんか。ありがとうございました。
