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体験は持ち帰れない。それでも私は伝えたい


 
こんばんは。
瀬海歩です。
まずは( ^^) _旦~~ お茶でもどうぞ。
いつもスキ、本当にありがとうございます。

先日は心のこもったコメントをいただき、
「ああ、noteを続けてきてよかったなぁ」と、しみじみ感じました。
私の方こそ涙がでました。

また、Kingさんとのコラボやえらん堂さんやぶどうスパークさん、山中サトシさんたちのご縁から、たくさんの方にマガジンでご紹介いただき、本当にありがとうございます。ふあふあころねさん、すいちゃん競輪大好きさん、星ママさんにいたっては何度もご紹介くださり、お礼が追いつきません汗。ありがとうございます。ソラセトさんは逆に私のマガジンを紹介してくださりありがとうございました。ここでは全員ご紹介できなくてごめんなさい。

いただいたご縁は大切に、
私のマガジンにも追加させていただき、
定期的に感謝の記事を書いていきます。


ある山育ちの青年の話をします。

彼は、生まれて初めて
「海」を見ました。

どこまでも広がる水平線。
光を受けて、きらきらと輝く水面。
そして、よせてはかえす波。

これが海というものか…
その瞬間、胸がいっぱいになったそうです。


青年は思いました。
この感動を、家族にも見せてあげたい

そして、金属のお弁当箱を取り出し、
そこに“波”を入れて、持ち帰ったのです。


家に帰り、誇らしげにふたを開ける青年。
でも――
そこにあったのは、ただの塩水でした。


私は、この話を聞いたとき、
胸がぎゅっと締めつけられました。
なぜなら、
私も同じことをしていたからです。


四年半のひきこもり生活から抜け出し、
社会に戻ったときのこと。
「自分を責めなくていい」
それだけで、こんなにも楽なんだと知りました。

朝起きたときに、やることがある充実感。
はじめてのお給料をもらったときの、あの震えるような嬉しさ。
それを家族に渡せたときの、静かな誇らしさ。
借金を返していくたびに感じる、少しずつ軽くなる心。
節約の先に見える「旅行に行けるかもしれない」という希望。
上司からふとこぼれた、「助かったよ。ありがとう」という一言。
誰にも虐げられない健全な自尊心。


どれも、かけがえのない体験でした。
しかし
それらはすべて、
お弁当箱に入れた「波」と同じです。


どんなに言葉を尽くしても、
どんなに丁寧に説明しても、
潮風のにおいも、
波のリズムも、
あの広がりも、
本当の意味では、
伝わらない。


体験は、持ち帰れない。
あなた自身が海に行かなければ、波は感じられないのです。


それでも。


青年が家族に海を見せたかったように、
私は、どうしても伝えたいのです。
外の世界には、
こんなにもやさしくて、
こんなにもあたたかい瞬間があるということを。
 
もちろん、ご病気や障害やご事情があり、外に出られない方がいらっしゃることも存じ上げております。


最近、ある方が
朝の鳥のさえずり」を音声で届けていらっしゃるのを見て、
ああ、素敵だな」と思いました。
だから私も、少しだけ真似をしてみます。


ここに、そっと置いておきます。
波の音を。


あなたが、いつか。
自分の足でその“海”を見に行ける日が来ることを、
心から願っています。


瀬海歩


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