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<四国車遍路旅>2024年度版(9)

<四国車遍路旅>2024年度版(9)

動画版 https://youtu.be/FHt6dkjuzyk

~ 鎮魂と般若心経の日々~

四国車遍路 徳島県、高知県編

Part 2

四国車遍路旅 14日目

2024-10-16(水)

車内数息1セット目、4:00-4:40、座席数息200回、般若心経2回。

20回までは順調。深く大きく呼吸し、息の出入り音を聞く。それ以降は<雑念>や<想念>が出る。

<雑念>は、ホームページのドメイン更新のことや、近々お参りする難所の札所のことなどで、今後の対応や方法を改めて考えた。あと、みだらな妄想も少し出たが、これはすぐに引っ込んだ。

<想念>の内容は、さてと、さっきまで憶えていたのだが、思い出せない。あと、最後の方で、目の前の暗い空間にイメージが見えた。視野の真ん中に、長方形の、細めの方眼紙のようなものが現れた。眺めていると、今度は、車のダッシュボードや計器類が見える。

目を開けて見ているようだ。実際に、目を開けて、確かめようとした。現実には、<現実>というものがあるならばの話だが、目の前にあるのは、座席の背もたれの部分だから、この思いつきも<イメージ>の中のことだった。

200回を、多少間違えながらも数えきり、締めの心経に入った。声に力が入らない。う~う~言っているだけだ。言葉がダンゴ状態だ。終了後、ストップウォッチを見ると、40分経過していた。あっという間だったので、少し驚いた。期せずして、瞑想状態に近づけたのだろう。

27番、神峰寺

7:05-7:55、般若心経は、山門全景、大師像前、本堂全景、本堂脇、大師堂全景、大師堂脇、計六回。

極端に急な坂道だったので、駐車場に着いた時、エンジンオイルの焼ける臭いがした。いつものように、白衣と輪袈裟をして、境内へ向かった。

納経所の前を通り過ぎると、いきなりの、長い急な石段だ。ま、さして驚くこともない。多少慣れっこになっている。登り切ったあたりで、深緑色の作務衣を着た僧侶と、おそらくは住職だろう、遠目ですれ違った。会釈する距離ではないので、シカとした。向こうはちらっと俺の方を見ていた。

そういえば、先ほどから、読経や太鼓、ほら貝のような音が聞こえていた。僧侶の向かった方向からして、今度は大師堂でのお勤めだろう。案の定、聞こえてきた。太鼓や、聞いたことのないほら貝の音だ。かなり激しくて、どことなくターザンの雄たけびに似ていた。

早朝から、三々五々、遍路たちが急な石段を上ってくる。本堂へは、さらにもう一回、急な坂道を上る必要がある。息が切れた。ふと、難所の<清滝寺>のことを想った。

当初の予定では、狭い山道を回避して、車を高速道路の高架下において、歩いていくつもりだった。だが、この体力では無理だろう。車中泊で疲れがたまっている。そう言い訳しておこう。最後の手段として、タクシーという手がある。あとでタクシー会社に電話して、料金とかを聞いてみよう。

27番札所数息

8:00-8:30、(水色ベンチ)端座位数息120回、般若心経2回。

大師堂の前に、色のさめた水色のベンチが二つある。その一つに陣取った。見ると、目の前の砂利の上に、茶色のコロコロの糞がたくさん落ちている。古くなって、形が崩れているものもある。動物が、恒常的に来ているのだろう。<鹿>だと思った。

深く大きく息をする。遍路たちが次々にお参りに来る。人の声、砂利を踏む音、話し声、喘ぎ声、線香やろうそくを立てる音、読経。それに、四方からコウロギの鳴き声、<キキキキキ>と、かなり長い間、威嚇的に鳴いている鳥もいる。

80回をすぎた時、エンジン音が聞こえた。境内は、むろん、車進入禁止だ。思わず目を開けると、軽トラがすぐ近くまで入ってきた。植木屋らしい。大師堂の回廊の下に、なにかを置いたのか、持っていったのか、すぐにバックで出て行った。ガタガタの車で、音が大きい。クラッチが滑ってるぞ!

そのあと、しばらくは、目を開けたまま、数息を続けた。線香の煙が、たなびいている。遍路たちが奉納した、火のついたロウソクが三本立っている。朱色の炎がきれいだ。静かに燃えている。目をつぶった。静寂。体調もいいし、暑くも寒くもない。100回の予定を、120回まで延長した。

移動

55号線を、約二時間かけて、11:00に、28番大日寺に到着した。最後の方は無料の高速道路に乗ったものの、全行程、70キロ近い道のりだった。二時間は、妥当な時間だ。途中、道沿いのローソンに寄り、おにぎりと水を買った。おにぎりと残っていたクロワッサンを、それぞれ一個ずつ、ローソンの駐車場で食べた。腹ごしらえをして、再び走り出した。

28番、大日寺

11:00-11:30、般若心経は、山門前、本堂全景、本堂脇、大師堂全景、大師堂脇、計五回。

山門に、緑のもみじの枝がかかっている。清々しい。境内は、全面砂利敷きで、整然としている。正面に立派な本堂、左側に、定型よりやや大きい大師堂。瓦屋根の感じからして、それほど古い建物ではない。そうそう、山門をくぐり、石段を上がったところに、真新しい鐘突き堂があった。気まぐれだ。一つ鳴らしてみた。あと、大師堂の横に、赤い涎掛けつけた石仏たちが並んでいた。雰囲気がいい。何枚か写真に撮った。

境内には、ほかにも、大きなモミジが二本ある。その他の植木も丹精されている。それに、枯れ葉が一枚も落ちていない。札所というよりは、山あいの古刹といった感じだ。

あともう一つ、感心したことがある。石像、石仏に花が手向けられている。それも造花ではなくて、生け花だった。

地蔵堂の横に、御影石の立派な腰掛が二基ある。その一つに陣取った。薄曇りだが、極端に蒸し暑い。汗びっしょりだ。だが、ときどき、涼しい風が吹いてくる。これから、ここで数息をやる。

28番札所数息

11:45-12:00、腰かけ数息80回。般若心経2回。

静かだ。小鳥の鳴き声も聞こえない。ときとして、目の前を遍路たちが通り過ぎる。お参りをする音が、耳に入っていく。

お尻が少し痛い。背中が丸くなっているようだ。再三、姿勢を正す。だがまた少しすると、前かがみになっている。カクンと前のめりになることも、しばしばで、午前三時半から動き出しているのだから、さすがに、睡眠不足だ。これ以上<居眠り>を続けてもしょうがない。80回で中断した。ただ、締めの心経は読んだ。心経を読む元気は、まだあったのだ。

見回すと、遍路の姿はなく、境内は静かだ。汗をかいたので、温泉にでも入りたい気分だった。

移動、休憩タイム

大日寺の駐車場で、今日のこれからの予定を立てて、ナビに打ち込んだ。セブンイレブンで買い物、すき家で昼食、今日の車中泊地<道の駅 南風風良里>などだ。大日寺を出発したのは、おそらく、12:30を回っていたと思う。

どうも、ナビに大回りさせられている感じだ。同じようなところをグルグル回っていることが多い。複数の経由地を追加したのが、よくないのかもしれない。これからは、経由地の追加は、一か所だけにしてみよう。

<すき家>では、牛丼大盛セットを頼んだ。¥780。前回は、中盛セットを頼んで、やや食い足りなかった。今回は<大盛>ということで、さすがに満腹になった。これでもう夕食はいらない。

<道の駅 南風風良里>に着いたのは、14:30頃だった。中規模の<道の駅>で、一階は土産物店で、二階に食堂のようなカフェーがある。今日は営業していないようだ。立て看板のメニューをちらっと見た。どれもみな高い!

ちょっとした広場をはさんで、隣は地元の特産品売り場だ。ここには弁当なども売っていた。明日の夕食は、ここですまそう。

あと問題なのは、トイレで、温水便座はひとつしかない。しかも、あまりきれいでない。道の向こうにも、広い駐車場がある。トイレらしき建物も見える。サンダル履きで、ちょっと見に行った。新しい建物で、設備も最新式だった。トイレは、こっちを使うという手もある。

ただ、広いだけあって、トラックが何台も止まっていた。それに、乗用車の駐車スペースは、交通量の激しい、道沿いだ。どうだろう、平日で、車中泊の車も少ないだろうし、なにかと便利だ。やはり<道の駅>でよいではないのかな。

<道の駅>に戻った.建物の間の、ちょっとした広場には、腰かけもあり、イスやテーブルなどが、すこし乱雑に置かれている。日陰になっているところもあり、その中のテーブル席に陣取った。パソコンを起動して、メモ書きを打ち込んだ。

バッテリーが少なくなり、打ち込みは小一時間でやめた。まだ16:00すぎで、日差しが強い。とはいえ、就寝準備をゆるゆる始めた。防虫ネットなどを窓に取り付け、車内で歯磨き、薬も飲んだ。手ぬぐい片手に、再度、広い駐車場のトイレへ行き、きれいな洗面台で、顔と腕を水で洗った。

17:00になり、やることもないので、車内でメモ書きをはじめた。

明日はどうしよう?札所を三か所まわろうか?近場とはいえ、互いの距離が少し離れている。もっとも、車中泊地は今日と同じだから、移動時間はかからない。午後まで、時間がずれ込んでも、問題ないだろう。あ、そうだ、明日は風呂の日だ!

 

 


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