自由を追って、すべてを失った僕。50代から生き方を選びなおした理由
自由を手に入れたはずだった。なのに気づけば、すべてを失っていた…
「これは本当に、自分の目指した人生だったのだろうか?」
理想を追いかけてきたつもりが、気づけば真逆の場所に立っていた僕。
今回は、50代で生き方を選び直すことにした僕の、再起の話です。
なぜ僕は、そこまで自由を信じて突き進んだのか…
その原点は、30年前のある決意にさかのぼります。
自由を体現しているつもりだった
本気で「自由を手に入れる」と覚悟を決めたのは、30年前の24歳のときでした。
時間、場所、仕事、お金、人間関係に縛られない、自分らしい自由を手に入れてこその人生だ。成功するまで、絶対に諦めない。
そう誓って起業しました。
それから11年の間にどん底を3回経験しましたが、成果を出すことができ、ようやく自由な人生を歩み始めました。
起業してずっと、自分の理想を掲げて生きてきました。 講演、セミナー、情報発信、全国を巡り、日本と海外を行き来する日々。
子どもたちに生き方の背中を見せる父であり、夢を語る夫であり、 希望を与える存在でありたいと思って活動していました。
僕は、「自由を体現する生き方ができている」と思い込んでいたのです。
そうして、さらなる自由を追いかけて走り続けていきました…
コロナ禍と娘。キャンピングカーで走り続けた日々
新型コロナウイルスで世の中が止まっていたとき、 僕は当時小学生の娘とふたりでキャンピングカーに乗り、全国を回っていました。
キャンピングカーがあれば、毎日好きな場所で生活ができる。非接触・非対面で、コロナ禍でも安全でした。
新しい自由の象徴のようなライフスタイルでした。
この活動には、僕自身のこれからの生き方やビジネスの目的がありました。
同時に、新しい学校教育への挑戦でもあったのです。
とはいえ、世の中はコロナ禍で異常な状態。その活動がうまくいくかはまったくの未知数でした。
それでも、「挑戦する人生こそ、自分の選んだ自由な人生だ」と信じて疑いませんでした。
しかし、その旅の最中、予想外の事態が起こりました。
家族は崩れていた。僕だけが、それに気づけなかった
娘とキャンピングカーで全国を巡っている最中に、妻が、息子を連れて家を出ていっていたのです。
そのときは、なにが起きたのか、正直わかりませんでした。
僕は「僕のやっていることが、家族のためになる」と信じていたからです。
僕の中では、妻に理解されていると思っていました。
だから、自分の信じた道が間違っていることを、なかなか受け入れられない自分がいました。
しかし、時間が経って、ようやく気づき始めました。
僕は「自分の自由や理想」にばかり夢中で、妻が何を感じていたか、何を望んでいたかに耳を傾けてなかったのです。
3度のどん底を一緒に乗り越えてきた妻は、なにがあっても付いてきてくれると、勝手に思っていました。夫失格です。
僕は、なにかに熱中すると、行動に移さないと気がすまないタイプです。
だから、自由な人生になってから拍車がかかり、理想に酔い、現実を見れなくなっていった。
以前、僕が理想としていた自由や幸せが、どこか空虚なものに感じました。
今思う「自分らしく生きる」ということ
「娘は僕が育てたい」
そう電話で伝えたとき、妻は驚いてしばらく黙っていました。
妻は、僕がひとりで生きていくと思っていたようです。
僕の一番の幸せは、「家族」でした。
しかし、妻にそれが伝わらなくなっていたほど通じ合わなくなってました。
そして、家を失った僕と娘は、 1年間のキャンピングカー生活とバンライフを経たあと、 寮付きの仕事を見つけ、娘との住まいをようやく確保しました。
朝は娘の弁当を作り、寮から工場に通い、肉体労働をして帰宅の毎日。
借金を返しながら、娘とふたりでの暮らし。
人生のやりなおしというよりも、まるで赤の他人の人生を歩み始めたような、そんな感覚でした。
「もう、落ちるところまで落ちた」そう思いながら、生きてました。
どん底の暮らしの中で、僕は問い続けていました。
「本当の自由とは?幸せとは何か?」
そして今は、こう思うようになりました。
誰かを本気で守ること。
誰かを本気で幸せにしようとすること。
それこそが、今の僕にとっての「自分らしく生きる」ということなのかもしれません。
おわりに
今でも正直、何が正解かはわかりません。
でも、もう一度人生をやりなおすと決めた以上、今度は「本当の自由と幸せ」を求めていきたいと思っています。
今は、それが娘です。
かつての自分らしさは、僕が理想とする自由を追いかけることでした。
でも今は、娘を守る、という選択を、自分の意志でしている生き方。
それこそが、今の僕にとっての「自分らしく生きる」ことです。
あなたにとって、本当の「自由」や「幸せ」とは何ですか?
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せきたつや
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