覚えた英語を動かすために、私はまず日本語で一行書く
私は、約3,000枚の英語カードを、97%ほど答えられるところまで続けました。
それでも、必要なときに英語が出てくるようにはなりませんでした。
日本語を見て英語を答える道は、かなり太くなった。
しかし、実際に必要だったのは、
自分の状況や思い → 英語
という別の道でした。
そこで私は、一つの重要な英文へ何度も戻り、自分の人生、感情、状況と照らし合わせることを考えるようになりました。
ただ、「照らし合わせてください」と言われても、一人で何をすればよいのか分かりません。
場面を作る。自分の英語に変える。一文続ける。
これでは、できる人にしかできません。
もっと簡単にできないか。
考えた末に、まず日本語でよいのだと思いました。
一人で行う、四つの手順
例えば、次の英文を扱います。
A small action / can carry hope.
小さな行動は / 希望を運ぶことがある。
1.元の英文を読む
英文を見ながら、意味を確かめます。
ここでのcanは、「必ず」ではありません。
小さな行動が、希望を運ぶこともある。そうならない日もある。その可能性を表すcanです。
暗記のテストはしません。
2.入口を一つ選ぶ
次の五つから、答えやすいものを一つだけ選びます。
今日、少し当てはまること
過去に実感したこと
思い浮かぶ人
当てはまらなかったこと、疑問
今日できる次の一歩
場面を創作する必要はありません。
今日、実際にあったことや考えていることから、一つ選びます。
何も浮かばない日は、無理につなげなくて構いません。
3.日本語で一行書く
「次の一歩」を選んだとします。
体調が悪いが、今日は200歩だけ歩いてみよう。
これで十分です。
英作文はしません。
英語の型に合わせて内容を作るのではなく、自分の中に実際にあることを、まず日本語で確かめます。
4.元の英文へ戻り、一つの仕事をさせる
日本語の一行を見ながら、元の英文を声に出します。
A small action can carry hope.
そして、実際に200歩歩きます。
この英文は、正解を答える材料ではなく、今日の行動を決め、歩き始める自分を支える言葉になりました。
新しい英文は作っていません。
それでも、必要な場面でこの英文を選び、考え、決め、行動するために使っています。
これは、重要英文の最初の「使用」と呼んでよいのではないでしょうか。
同じ英文へ、別の入口から戻る
別の日には、「当てはまらなかったこと」を選ぶかもしれません。
小さな行動をしても、希望が持てなかった日がある。
その経験を持って、もう一度、
A small action can carry hope.
へ戻ります。
すると、canは「必ず」ではないという意味が、前より切実に分かります。
また別の日には、苦しいときに電話をくれた友人を思い出すかもしれません。
同じ英文でも、戻る入口が変われば、見えるものが変わります。
再訪とは、同じ文を同じように読み直すことではありません。
今日の自分を一つ持って、その文へ戻ることです。
まずは、元の英文をそのまま使う
使うというと、主語を変えたり、新しい文を作ったり、会話をしたりすることを考えます。
しかし、最初からそこまで求めなくてもよいと思います。
Thank you.
I’m sorry.
Take your time.
これらは、形を変えなくても、必要な場面で選んで言えば、言葉を使ったことになります。
重要英文も同じです。
その文が必要な場面で、その文を選び、自分を支えたり、考えを整理したり、行動を決めたりする。
まずは、ここを「理解から使用への第一歩」とします。
もちろん、これだけで自由に英会話ができるとは言えません。
相手の言葉を聞き、その場で返す力は、別に対話で練習する必要があります。
今回できるのは、
一つの重要英文を、自分の生活の中で選んで使えるようにすること
です。
けれども、カードの上に止まっていた英文が、自分の経験や判断、行動と結びつく。
それは、小さくない一歩だと思います。
暗記は、英文を用意する。
理解は、英文と自分とのつながりを見つける。
使用は、その英文に、考える、決める、支えるという仕事をさせる。
忘れないことを目指すのではありません。
忘れても、今日の自分から戻れる英文を育てたいのです。
もしよろしければ、まず日本語だけで構いません。
A small action can carry hope.
この文を読むと、今日のあなたには何が思い浮かびますか。
一行だけ、コメントで教えていただけたらうれしいです。
