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ドラマ『まぐだら屋のマリア』は、人間の再生と命の尊さを描くヒューマンストーリーに心震える感動が待っていそうです!

いかにもNHKらしさを感じた、ドラマ『まぐだら屋のマリア』。昨年BSで前後編で放送されたものを、地上波では全4話で再構成し直したものが4/18(土)から放送開始されました。

【W主演の尾野真千子×藤原季節】の共演ということで、間違いなく民放ドラマにはない独特の世界観が味わえそうだと感じた、まさにその通りの作品でした。

藤原季節は映画に比べてドラマ出演の本数こそ少ないかもしれませんが、ふと気づけばつい目で追ってしまう感じで気になる俳優です。どこか寂しげな雰囲気があって、それがまたその存在感を際立たせているような気がします。

私が男性の俳優さんを好きになる一番のツボである"色気"を、藤原季節からは非常に感じます。めちゃくちゃ二枚目...とかではないんですが(失礼!)...。

尾野真千子は今のご主人と結婚されてから、沖縄の居酒屋の女将さんと二足のわらじで俳優生活を送るようになったことは皆さんもご存知ですよね。そのために昔よりは出演作を絞っている印象はありますが、相変わらず精力的に活動されていて一ファンとしては嬉しい限りです。

尾野真千子出演作は"ハズレなし"というイメージがあって、これからさらに年齢を重ねてどんな俳優として活躍されていくのか楽しみです。

さらには若手俳優として伸び盛りの坂東龍汰がこのドラマでは二役を演じるようで、その辺の演じ分けも注目したいところです。

<及川さん、何度もお電話してすみません。自分はこれから死にます。一人で死にます。これまで、ありがとうございました。さようなら...>

という衝撃的なナレーションから、ドラマはスタートしました。

藤原季節演じるのは、東京の有名料亭で腕を磨く板前・及川紫紋。女手一つで育ててくれた母親に楽をさせてあげたかった紫紋は、ラッキーなことに日本一の料亭「銀華」に就職することができました。

不器用だけれどまっすぐな坂東龍汰演じる後輩の板前・悠太の教育係として、紫紋は悠太のことをとてもかわいがっていました。

「いつか母親に、東京で世界一旨いご飯食べさせてやりたいと思っている」という紫紋の夢を、両親を事故で亡くした自分の夢としてもいいかと悠太は言い、二人はその小さな夢に向かって切磋琢磨しながら修行に励んでいました。

ところがその小さな夢が叶うことなく悠太は自ら命を絶ち、そのことに対して自責の念に駆られた紫紋は自らも命を絶とうと"尽果(つきはて)"という日本海に面した寂しい漁村にたどり着きます。"尽果"という架空の町のネーミングも、なんだか絶妙ですよね。

<死のう...そう思ったのは昨日のことだった。もういなくなってしまった方がいいのかもしれない。それがすなわち、死なのだと気づくのには時間がかかった>

紫紋は崖の上から身を投げようとしますが、結局死ぬことができずに「まぐだら屋」という崖の上に佇む小さな食堂にたどり着きます。

「あの...すみません」
「いらっしゃい。お腹減ってるでしょ。なにか食べる?」

まるで紫紋が来ることを予想していたかのように優しくこう声をかけたのは、その店を切り盛りする尾野真千子演じる首に傷を持つ謎めいた女性・有馬りあ【通称:マリア】でした。

マリアの作った定食を、心の底から美味しそうにもくもくと食べる紫紋。紫紋はお金がない代わりに食器を洗い、マリアに言われるままにお店の手伝いをすることになりました。

「まぐだら屋」は、マリアの言う通り大繁盛。小さいお店は、あっという間に満席になりました。お店の名前の"まぐだら"は、マグロとタラを組み合わせた名前。お店のお客さんはみんな、彼女をマリアと呼びました。

紫紋が「まぐだら屋」にたどり着いたその夜、泊まるところがない紫紋をマリアは自分の家に連れていきます。マリアという呼び名について、紫紋という名前について、お互いのことを語り合った二人。

マリアの家には「まぐだら伝説」という絵本があり、それは重病のお姫様を助けようとした召使いの話でした。召使いは薬を求めて旅に出ますが、海に落ちて死んでしまいます。

実はその召使いはお姫様の本当のお母さんで、命がけでお姫様を助けようとしたことに心を打たれた海の神様が、召使いの命をマグロとタラを合わせた怪魚に移し替えてくれたのが"まぐだら"というわけです。母親の、無償の愛の物語でした。

「この話だけじゃなくてね、ここは他にも不思議な伝説が残ってる場所なの。だからか、こんな話があって...。命尽き果てそうになっている人が、よくこの土地にやって来るの。死のうとしているのか、生きようとしているのか...。どっちなのかは分からないのだけど。それで名前も"尽果"」
「そういう人が今までも店に来たんですか?」
「うん...。何人も来た」
「そうなんすね...」

ドラマ『まぐだら屋のマリア』第1話より

自分はまさに、その"尽果"の地に導かれてここにやって来たと紫紋は思ったことでしょう。マリアの無償の温かさに救われた紫紋は、しばらくここで働かせてほしいとマリアに願い出ます。実は東京の料亭の板場で料理人見習いをやっていたので、そこそこ役に立つかと...。

マリアは自分の一存では決められず「まぐだら屋」の店主である女将さんの許可がいると言い、二人は女将の家に向かいます。

「なにを言われても『分かりました』と答えること。向こうの言うことは、すべて受け入れること。決して反発しないこと。『できません』『分かりません』は禁止。分かった?」

マリアがこんなことを言うなんていったいどんな女将かと思いましたが、そこで登場したのはなんと岩下志麻。ここでまさか、岩下志麻に会えるとは...!相変わらずお美しい!

マリアと女将の間にはなにかしらの深い確執があるのか、マリアに対してはとことん冷酷な態度でした。咳き込む女将が薬を飲めるようにとマリアが持ってきてくれた水も、「いらん!」と女将はぶちまけてしまいます。

こうしてマリアは先に帰り、一人残された紫紋は女将のために手際よく晩御飯を作ります。「鮭のホイル焼きと味噌汁、浅漬けです。ご飯抜きで」

女将は美味しかったのか、すべてペロリとたいらげました。マリアのことを悪魔とまで言う女将がなぜマリアのことを雇っているのか?…そこら辺も、これから明らかになっていくのでしょう。

「ありがとうござんした」
「お口に合いましたでしょうか?料亭に勤めてはいたんですが、修行中の身だったもので。さしでがましいことをしてしまい、失礼いたしました」
「こがなごっそう食べれるんやったら、白いおまんま炊いとくんやったわ...フフ。店で働きたいんやったな」
「はい」
「雇ってもええですわい。ただし一つだき、条件がありますけ」
「なんでしょうか?」
「決して、アレに惚れぬこと。それだけやがな」
「アレって、あの...マリアさんのことでしょうか?」
「マリアやと?あの女が?聖母マリアっちゅうんけぇ。へへ...あの女は、聖母なんかやない!悪魔やけ。あがな悪魔に決して惚れるやない。それが条件や。お前とあっしとの約束や」
「分かりました。よろしくお願いします」

ドラマ『まぐだら屋のマリア』第1話より

こうして女将に許可をもらえた紫紋は、「まぐだら屋」で働くことになりました。2週間後、"尽果"の生活にも慣れた紫紋は人々の優しさに触れて元気を取り戻しつつあるようでした。

「まぐだら屋」に魚を持ってきてくれた田中隆三演じる漁師の克夫が、道に倒れている青年を発見します。その青年を紫紋の家に連れていって、話を聞いて泊めてあげてほしいと紫紋は克夫とマリアに頼まれます。

紫紋が「立てますか?」と声をかけたその青年は、亡くなった悠太とウリ二つでした!第1話は、ここで終わりました。

中島みゆきの『一樹』がラストに流れ、ドラマの世界観を盛り上げてくれます。みゆきさんの歌詞と歌声は、いつものことながらドラマチックです。

「まぐだら屋」は、北海道中を探し回ってもイメージにピッタリのロケ場所が見つからず、北海道・寿都町に実際に建てられたそうです。まさかのセットとは思えないほどの出来映えで、ずっとそこにポツンとあったような佇まいがハマりすぎです。

どうやら紫紋の働いていた料亭「銀華」では食品偽装事件があったようで、第2話の予告ではそんなくだりがありました。

マリアの過去、紫紋の再生、悠太にそっくりな青年・丸狐貴洋の素性...。これからどんなストーリーが紡がれていくのか、目が離せません。

ドラマ『まぐだら屋のマリア』は、人間の再生と命の尊さを描くヒューマンストーリーに心震える感動が待っていそうです!

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