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【セキュマネ】平成30年度秋午後問1の解説(情報セキュリティマネジメント試験, SG, 科目B)

このNoteでは「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」平成30年度秋午後(科目B)問1を解説します。

問題を”しゃぶり尽くしたい”方は、目次を見て頂ければ、解説の充実具合を理解できると思います。


追加認証(ICカード, ディジタル証明書, ワンタイムパスワード)と職務分掌(業務の流れの多段化と権利分離)がテーマでした。

難しめですが、6割は切らないです。

IPAが大好きな「中間者攻撃」が出ました(設問4(1))。新しい学びは「トランザクション認証/署名」(設問4(2))。SG科目AでもセキスペSCでも出てるので、今後に生かしましょう。

このNoteでは模範解答の解説だけではなく、設問文/問題文からのヒントの探し方、選択肢からの正解の絞り方なども丁寧に解説しています。

更に末尾に、問題文から更に学べるポイントを【8個】ピックアップしました。SG合格は勿論、より高度な資格まで使える知識です。今後のステップアップの布石になったら嬉しいです。

問題演習を”正解できた””理解できた”"不正解も理解した/覚えた",
程度で終わらしたくない方にお薦めです。設問にならない部分にも、今後役立つ知識/技術があると気づいて下さい。

目次だけでも見て頂けたら、ご理解頂けると思います。


現科目Bは短めの文章ですが、公開問題が少なすぎます。旧SGの長文問題の個別設問で小分けに学習していくしかないです。

このNoteには、私がIT専門学校で授業したことを基に作成しています。専門学生は更に上位のFE, APを目指します。SGは通過点に過ぎません。意識を高く持って、合格以上の収獲を得て欲しいと思い解説を作りました。

このNoteが過去問演習の品質を高め、少しでも合格や学びの役に立ったら嬉しいです。

それでは始めましょう!

私のNoteは500記事以上あります(2025/11/30)。
SG科目A/午前も解説作りました。
>全Noteへのリンク(SG)



設問1 | 耐タンパ性

正答は、ア(マルウェア感染による秘密鍵の漏えいリスクを減らせる)。

下線①は、ICカードにディジタル証明書と秘密鍵を格納する話。しかも「耐タンパ性」と書いてあります。

「耐タンパ性」とは、外部から内部情報を抜き出したり、内部の仕組みを解析できないようにするセキュリティ強度を指します。>【Iパス】IoT❸IoTでなくても使う問題のNote

以上だけでも、”パソコン内にあるよりは、取り出しにくい”と分かるので、正答に至れます。


各選択肢も考察しておきます。想像ツッコミで充分絞り込めます。知識が必要なのはイだけ。

  • ア:PCからの秘密鍵の漏えいを防げる
    ➡正しい。秘密鍵はPCにないので。

  • イ:デジタル証明書の更新が不要
    ➡デジタル証明書は、記載した有効期限通りに失効します。

  • ウ:複数枚のデジタル証明書を格納できる
    ➡格納できるかもですが、PCでも格納できますからね。問われている、ICカードのメリットに該当しません。

  • エ:ID, PWDを知らなくても、ICカードだけでログインできる
    ➡図1(b)に、ID,PWD,ディジタル証明書を利用する旨あり。

  • オ:PCを複数人で共用できる
    ➡PC内にディジタル証明書を保存しても共用できます。OSでログインIDを別々にするだけ。

この話は、とても深いストーリーがあります。デジタル証明書=クライアント証明書, 秘密鍵の役割, ICカードなど。かなり高度で長いので、Note最後にしますね。

>【Iパス】IoT❸IoTでなくても使う問題のNote



設問2 | 手続きが台無し

正答は、イ(IB履歴と振込依頼書を突合して、違いがあればM主任に理由を聞く)。

下線②は、依頼→承認の手続きにて、承認時に内容を修正(変更)できる旨。”依頼の意味なくね?”って思いますよね。承認時に自由に変更できるんだから。

設問文の「M主任」の「内部不正」は、図2-4「M主任は~内容を修正して承認を実行する」できることが原因。

以上より、M主任は承認する時に、不正な内容に修正して承認を実行して、手続きを進める不正行為ができちゃうと発想。

折角の職務分掌の手続きが、台無しですね💦
>【Iパス】法律⓬B:内部統制(職務分掌)Note

セキュリティ的に怪しいので▶印。>長文問題を読む6つのテクニックNote(3-3)

正答は理解できます。イ(IB履歴と振込依頼書を突合して、違いがあればM主任に理由を聞く)。”なんで修正したの?”って聞くってこと。

個人的には”そもそも、修正じゃなくて指し戻せよ”と思います。

>【Iパス】法律⓬B:内部統制(職務分掌)Note



正しいけど不正答

ア, エ, オもセキュリティ的に良い策ですが、問われている"M主任の内部不正"への対策だけが正解になります。

  • ア:PCを施錠付キャビネットで保管する。
    ➡良い対策だけど不正答。
    M主任もキャビネットからICカードを取り出せるので、取り出して内部不正できます。

  • イ:L課長がIB履歴と振込依頼書を突合して、差があったら修正承認したM主任に理由を聞く。
    ➡正しい。予定と実績が食い違わないかの突合(照合)

  • ウ:急がない修正の場合、承認せず差し戻し、承認依頼を再度させる。
    ➡中途半端。
    承認時に訂正できるのは変わらないので不正できます。
    急がない場合は差し戻すとはいえ、承認時に不正訂正できる状態は変わりません。また急ぐ場合は従来通り承認時に不正訂正できます。

  • エ:トークンを施錠付キャビネットに保管し、Nさんが鍵を管理し貸出記録をして貸し出す。
    ➡良い対策だけど不正答。アと同じ。
    M主任も業務でトークン使うので、正規手順で入手すれば、不正できます。

  • オ:振込先情報を手入力せず、データをアップロードするルールにする。
    ➡良い対策だけど不正答。
    手入力での誤入力を防止できます。承認時の不正訂正には無関係。

SGではこういうのよくあります。イジワルな国語の問題みたい。



設問3(1)a | マルウェア感染経路を塞ぐ

正答は、オ(i, iv, v)。
(i):IB専用PCでのメール禁止。
(iv):IB専用PCからファイルサーバの企画管理部フォルダのみアクセス可。
(v):IB専用PCのUSBポートを物理的に塞ぐ

表1【空欄a1, 2, 3】は、IB専用PCのマルウェア感染対策の話。

  • (i):メール禁止。
    ➡一旦〇寄り△で保留。
    添付ファイル/HTMLメールによるマルウェア感染は防げます。ただ「IB専用PC」でメールをするかの明記がないので。

  • (ii):共有アカウントでログイン。
    ➡確定×。
    マルウェア感染とは無関係。セキュリティ的にはダメですが。

  • (iii):社内ネットではなく、インターネットに直接接続。
    ➡確定×。
    FWやプロキシを介さないので、逆に感染リスクが高まる。

  • (iv):ファイルサーバの企画管理部フォルダだけに許可。
    ➡あり得る。△で保留。
    無関係なフォルダに感染ファイルがあってダウンロードする可能性。稀かもですが。

  • (v):USBポートを物理的に閉じる。
    ➡確定で〇。
    USBメモリに感染ファイルが入っていて、接続して感染するのはよくある事例。

  • (vi):プロキシで、インターネットへの接続先を、OSアップデート, マルウェア定義ファイルに関するサイトのみ許可する。
    ➡一見良さそうなんですが、×。
    IBサービスにアクセスできなくなるので。発想できるには演習慣れが必要です。

以上より、(v)は確定。あと2つは、保留した(i)(iv)を採用。(ii)(iii)は確定なので消去法で裏付けもできます。挟み撃ちですね。



設問3(2)b | 正解は複数あった

正答は、ウ(i, vi, iv)。
(i):経理担当者以外によるIBへの不正ログイン
(vi):経理担当者が他経理担当者になりすました不正振込
(iv):経理担当者の自IDによる不正振込の承認

有効な対策が複数あるのですが、選択肢の組合せで限定されているのが、イジワルというか、好みじゃないでした。私は”理解を試すのが試験”と考えてますので。

分かり易い(i)(v)(vi)を軸にすると、選択肢の組合せから、どうしても(iv)の必要性が分かってきます。


【空欄b1】は(i)(v)

表1【空欄b1】は、「ICカード」「IBサービスのパスワード」を他人に使えなくすることで、対応できるリスク。

図1(b)「(IBサービスに)ログインするとき、~パスワード~ディジタル証明書を利用する」、「ディジタル証明書~を格納した~ICカード」より、ICカードもパスワードもログインに必要。

よって、他の経理担当者IDへのログインを防げます

(i):経理担当者以外によるIBへの不正ログイン
(v):経理担当者が他経理担当者IDへの不正ログイン


【空欄b2】は(iv)(vi)

表1【空欄b2】は、トークンの施錠保管(各自)、振込操作の通知メールを3名全員に送る設定。

1つめ。トークンの施錠保管(各自)は、他人のトークンを使う不正は防止。ただし、自分のトークンは使えます。

2つめ。振込操作を全員が知れます。ただし、メールの内容は、図1-f「利用者ID, 日時」であり、振込先/金額は記載されません。

(iv):自IDによる不正な振込の承認。1点目では自トークンは使えるので防げませんが、2点目でバレるのでけん制に。
(vi):経理担当者が他経理担当者になりすました不正振込。1点目によって、自分のトークンしか手に入らないので、他人になりすませないので。

正直(iv)はこの段階では、気づかないと思います。私は次の【空欄b3】で気づきました。他にないので。


【空欄b3】も(iv)(vi)

表1【空欄b3】は、振込操作の通知メールを3名全員に送る設定。

(iv):経理担当者の自IDによる不正振込の承認。自IDで不正振込はできるけど、通知でバレるので。

(vi):経理担当者が他経理担当者になりすました不正振込。なりすまされたら”あれ、俺、この操作してないけど”と分かります。


(iv)を考えるしかなくなる

私は(iv)に考え至らなかったですが、選択肢の組合せからどうしても(iv)を採用せざるを得なくなりました。

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