人が大きく育つのは、少し背伸びした経験をしたときだ
人が大きく育つタイミングには、いくつか共通点があると思っています。
新規事業に関わったとき。
海外で仕事をしたとき。
責任の大きい仕事を任されたとき。
自分より優秀な人たちと働いたとき。
正解がない課題に向き合ったとき。
数字だけでなく、人や組織や文化まで含めて考えなければならない仕事をしたとき。
キャリアを考えるとき、多くの人は「どの会社に入るか」「どの職種を選ぶか」「年収がいくらか」を見ます。
もちろん、それも大切です。
しかし、もっと大切なのは、その環境でどんな経験を積めるのかだと思います。
人は、楽な環境にいるだけでは大きく育ちません。
少し怖い。
でも、逃げずに向き合えば、自分の器が広がる。
そういう経験が、後から見ると人生の分岐点になっていることがあります。
今回は、経営者や将来起業したい人に向けて、「人が大きく育つ経験」として、特に海外事業開発というキャリアパスについて考えてみたいと思います。
新規事業経験が人を育てる理由
新規事業は、人を育てます。
なぜなら、新規事業には正解がないからです。
既存事業であれば、ある程度の型があります。
商品がある。
顧客がいる。
売上の作り方がある。
オペレーションがある。
過去のデータもある。
もちろん既存事業にも難しさはありますが、少なくとも「これまでどうやってきたか」という蓄積があります。
一方、新規事業では、すべてが曖昧です。
誰が顧客なのか。
本当に課題はあるのか。
いくらなら買ってもらえるのか。
どのチャネルで届けるのか。
社内の誰を巻き込むのか。
いつ撤退し、いつ粘るのか。
こうした問いに、自分で向き合わなければなりません。
新規事業は、職種の境界を溶かします。
営業だけでは足りない。
企画だけでも足りない。
マーケティングだけでも足りない。
プロダクト、オペレーション、採用、財務、法務、提携、カスタマーサポート。
すべてをつなげて考える必要があります。
だから、新規事業を経験した人は、会社全体を見る目が育ちやすい。
自分の担当領域だけではなく、事業がどう成立するのかを考えるようになる。
これは、将来経営者になるうえで、とても大きな財産です。
海外経験が人を育てる理由
海外経験も、人を大きく育てます。
理由はシンプルです。
自分の常識が通用しないからです。
日本では当たり前だったことが、海外では当たり前ではない。
顧客の意思決定が違う。
商習慣が違う。
法規制が違う。
宗教や文化が違う。
採用市場が違う。
働き方が違う。
コミュニケーションの前提が違う。
この「違う」という経験は、人を謙虚にします。
自分が正しいと思っていたものが、実は一つのローカルルールにすぎなかったと気づくからです。
経営において、この気づきはとても重要です。
自分の成功体験を押しつけるだけでは、グローバルではうまくいきません。
現地の顧客を理解する。
現地の仲間を信じる。
現地の文化に敬意を持つ。
そのうえで、自社の強みをどう翻訳するかを考える。
海外経験は、この「翻訳する力」を鍛えてくれます。
海外事業開発という、かけがえのない経験
私が特におすすめしたいキャリアの一つが、海外事業開発です。
海外事業開発は、単なる海外営業ではありません。
市場を読む。
顧客を理解する。
競合を調べる。
現地パートナーを探す。
法規制を確認する。
価格を決める。
プロダクトをローカライズする。
採用や組織づくりに関わる。
本社と現地の間に立つ。
事業計画をつくり、数字に責任を持つ。
つまり、海外事業開発は、会社全体を見る経験になりやすいのです。
商品だけではなく、顧客、組織、文化、法務、財務、マーケティング、パートナーシップをつないで考える必要があります。
さらに、多文化をマネジメントする経験も得られます。
日本語だけで仕事が進まない。
阿吽の呼吸が通じない。
相手の前提を確認しなければならない。
明確に伝え、合意し、信頼を積み上げる必要がある。
これは、グローバル経営人材にとって欠かせない経験です。
そして、事業のローカライズ経験も得られます。
日本でうまくいったサービスを、そのまま海外に持っていけば成功するわけではありません。
現地の顧客は何に困っているのか。
どの機能が刺さるのか。
価格は高いのか安いのか。
営業資料の言葉は伝わるのか。
サポート体制は現地に合っているのか。
決済、物流、契約、規制はどうするのか。
このように、海外事業開発は、事業を立体的に見る訓練になります。
将来起業したい人、経営者になりたい人にとって、非常に良い修行になると思います。
チャレンジングな経験は、器を広げる
人が育つ経験には、もう一つ共通点があります。
それは、少し背伸びしていることです。
今の自分には少し難しい。
でも、やるしかない。
周りに助けてもらいながら、必死で学ぶ。
失敗しながら、改善する。
そういう経験が、人の器を広げます。
若いうちから大きな責任を持つ。
海外で新しい市場を任される。
新規事業の立ち上げに入る。
トップに近い場所で意思決定を見る。
多国籍チームをまとめる。
難しい交渉を経験する。
こうした経験は、短期的にはしんどいです。
でも、後から効いてきます。
仕事の幅が広がる。
自分の限界が広がる。
人を見る目が育つ。
事業を見る目が育つ。
何より、「自分は難しい状況でも何とかできる」という感覚が育つ。
これは、経営者にとって非常に重要な土台です。
グローバル経営人材になるためのロードマップ
では、グローバル経営人材を目指すなら、どのようなロードマップを描けばよいのでしょうか。
私は、大きく五段階で考えるとよいと思っています。
第1段階:自分の専門領域を持つ
まずは、自分の武器を持つことです。
営業。
マーケティング。
事業開発。
プロダクト。
ファイナンス。
人事。
オペレーション。
エンジニアリング。
どの領域でも構いません。
ただし、「自分はこれで価値を出せる」という軸を持つことが大切です。
グローバル人材という言葉だけが先行すると、何でもできそうで、実は何も強くない状態になりがちです。
まずは一つ、勝ち筋のある専門性を持つ。
そこからキャリアは広がります。
第2段階:事業全体を見る経験を積む
次に、担当業務だけでなく、事業全体を見る経験を積むことです。
売上はどう作られているのか。
利益はどこで出ているのか。
顧客はなぜ買うのか。
解約はなぜ起きるのか。
どの部署がどこで苦労しているのか。
経営者は何を見て意思決定しているのか。
新規事業、子会社、海外拠点、事業企画、経営企画、アライアンスなどは、この視点を鍛えやすい場所です。
第3段階:海外や多文化の現場に出る
次に、海外や多文化の現場に出ることです。
海外駐在だけが海外経験ではありません。
海外顧客を担当する。
海外パートナーと仕事をする。
多国籍チームで働く。
海外向けサービスを立ち上げる。
日本にいながらでも、多文化の仕事はできます。
大切なのは、自分と違う前提で動く人たちと、本気で成果を出す経験を持つことです。
第4段階:ローカライズと現地化を経験する
グローバル経営で難しいのは、標準化と現地化のバランスです。
本社の強みを活かす。
でも、現地の顧客には合わせる。
ブランドは守る。
でも、売り方は変える。
プロダクトの思想は守る。
でも、機能や価格は調整する。
このバランス感覚は、机上では身につきません。
現場で試し、失敗し、学ぶしかありません。
海外事業開発は、この経験を積むのに非常に向いています。
第5段階:人と資本と事業を束ねる
最後は、経営そのものです。
人を採用する。
チームをつくる。
予算を持つ。
事業計画をつくる。
撤退や投資の判断をする。
パートナーと交渉する。
本社や株主に説明する。
この段階では、語学力や海外経験だけでは足りません。
人、資本、事業を束ねる力が必要になります。
グローバル経営人材とは、英語ができる人のことではありません。
国境を越えて、人と事業を前に進められる人のことです。
海外で仕事をするとき、道具も大事になる
海外事業開発の経験を積むと、仕事の見え方が変わります。
同時に、かなり現実的なことにも気づきます。
通信がつながらないと、何もできない。
現地通貨がないと、移動も食事も困る。
カード決済が通らないと、急に仕事が止まる。
海外送金や精算が面倒だと、事業のスピードが落ちる。
つまり、グローバルに働く人にとって、通信とお金の道具はかなり重要です。
私は、海外出張や海外事業開発に関わる人ほど、こうしたサービスを一度触っておくとよいと思っています。
それは、単に便利だからではありません。
国境を越えると、どこで摩擦が生まれるのかを自分の体で理解できるからです。
海外で通信する。
海外で支払う。
海外に送金する。
外貨を管理する。
現地の人と契約し、パートナーと動く。
こうした一つひとつの体験が、グローバル事業の解像度を上げてくれます。
経営人材に必要なのは、きれいな戦略を語る力だけではありません。
現場で何が詰まるのかを知っていることです。
その意味で、海外出張や海外事業開発の現場で使う道具は、ただの便利グッズではなく、グローバルビジネスを理解する入口でもあります。
お知らせ
ここからは、少しだけ紹介を含みます。
海外出張、海外送金、外貨決済がある方は、WiseやRevolutのようなサービスを一度試してみると、国境を越えるお金の移動がどれくらい変わってきているかを体感しやすいと思います。
Wiseは、海外送金や多通貨管理の透明性を体感しやすいサービスです。
Wise紹介リンク:
https://wise.com/invite/irhc/munenoriy1
Revolutは、海外決済や外貨管理をスマホで扱う体験を試しやすいサービスです。
Revolut紹介リンク:
https://revolut.com/referral/?referral-code=munenop582!JUL1-26-AR-JP-H2&geo-redirect
また、海外出張では通信環境も重要です。
楽天モバイルのように海外ローミングを含めて使いやすい通信サービスも、出張時の安心感につながります。
もちろん、手数料、為替レート、対応国、本人確認、通信エリア、利用条件は人によって異なります。
使う場合は、それぞれの公式情報を確認したうえで、自分の用途に合う範囲で試してみてください。
海外事業開発は、現場に出るほど学びが増えます。
そして、現場に出る人ほど、通信とお金の道具の大切さがわかる。
そういう小さな実感の積み重ねが、数年後のグローバル経営人材としての器をつくるのだと思います。
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参考
Revolut公式会社紹介
https://www.revolut.com/about/
Wise公式ストーリー
https://wise.com/gb/about/our-story
