ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉 は、起承転結がしっかりした物語だった
最強
勝利
最速
頂点
彼女たちが目指す形容詞は沢山あるけれど、
『誰よりも1番先にゴールまで駆け抜ける』。
つまるところ、そこに行き着く。
ストリートから『最強』を目指したウマ娘 ジャングルポケット
史実馬の出自とウマ娘としてのキャラ設定
ヤンチャ娘が、ストリートフリースタイルから『トゥインクルシリーズ(実世界でいうところのJRA公認の中央競馬)』を目指すことになる。
なんて、映画だけのウマ娘の出自を見ると、さも雑草魂!みたいなイメージがあるかもしれませんが、この子ガッツリ良血馬ですからね。
父トニービン
母父ノーザンダンサー
サンデー系がJRAを席巻するまでは、ノーザンダンサーという血はあまりにも濃い血でした。日本の近代競馬を作った馬の一頭と数えて差し支えないでしょう。
ウマ娘になった子だけをざっと抽出しても、
母父ノーザンダンサーウマ娘一覧
・ナリタブライアン
・ビワハヤヒデ
・タップダンスシチー
がいます。もうこの3頭がいるだけでいかにやべー血統なのかは、ウマ娘ファンにも分かっていただけるかと思います。
父トニービンウマ娘一覧
・エアグルーヴ
・ノースフライト
・ウイニングチケット
そして、ジャングルポケットです。
サラブレッドというのは血統主義なところがあるので、作品に落とし込んだ時には、ほぼ全員がマックイーンのようなお嬢様キャラが出来上がっちゃうのが本来なんです。
そんな事したら作品になりようがないので、キャラ付けが為されるわけです。ポッケ(ジャングルポケットの愛称)は、戦績が加味されて産まれた後天的なキャラクターとして誕生したのだと思います。
通算成績13戦5勝(うち重賞4勝、GⅠ2勝)
栄光と挫折、両方味わっているほうが、主人公っぽいじゃないですか。
ポッケについて
作品を通してみたとき、ポッケは正しく主人公であり続けたというのが私の素直な感想です。
フジキセキという先達に憧れを抱き、ライバルに屈辱を味わわせられた挙げ句勝ち逃げをかまされ、ダービーを制覇して空っぽになってしまったところを、友や先輩、トレーナーに導かれて『走る意味』を取り戻し、最強を打ち倒し新時代の扉を開けた。
ポッケを通してみた時、本作は非常に起承転結が分かりやすく構成されている作品でした。

これ系はすぐヘタるので、メイン端末には装着しませんけどね。

惜しむらくはグッズ限定の描き下ろし絵だったらなお良かったかな。
生涯無敗 4戦4勝という衝撃を残した2人のウマ娘 アグネスタキオンとフジキセキ
本作の正ヒロインはフジキセキ姐さんだよなあ!?
フジキセキは、それこそサンデーサイレンス系で最も早く名を馳せた競走馬でしょうね。主な勝ち鞍は朝日杯3歳S(今と色々違います)と弥生賞。
アグネスタキオンも同じくサンデーサイレンスの仔です。
2頭とも同じ父親を持つだけではなく、全戦績で4戦とキャリアが短い競走馬としても共通しています。
そして、その全てのレースに勝っている点も。
競馬にもしもは存在しない。でも
もしも「フジキセキが弥生賞以降も走れていたら」
もしも「タキオンが皐月賞以降も走れていたら」
そうした幻影は、競馬ファンの誰しもが思い描いてしまう夢のようなものです。
ウマ娘という作品は、そのもしもを私たちに見せてくれる作品です。基本的に史実に準拠して物語は推移しますが、サイレンススズカのように、奇跡を起こすウマ娘も描いてくれるのです。
そうした意味で、フジキセキは出てきた当初、ポッケにとって憧れの先輩として登場しましたが、既にトゥインクルシリーズを引退(無期限休止?)している状態で、トレーナー(調教師)のナベさんを紹介するキャラクターとして登場しました。
実際ナベさんの元ネタになった渡辺栄さんという調教師さんは、フジキセキやジャングルポケット、スイープトウショウ(は途中までのようです)を育てた名伯楽です。
フジキセキは、自分が叶えられなかった自身とナベさんの夢である『日本ダービー』を勝つ事をポッケに託します。
皐月賞での怪我により、アグネスタキオンが無期限休止(史実では競走馬引退)を発表。ポッケは走る意味をフジキセキ姐さんとナベさんへの恩義に報いる事にしか見いだせなくなっていました。
見事ダービーを制覇したポッケの空虚さを最も埋めてくれたのが、フジキセキでした。
一線を退き、『自分の時代じゃない』と言っていたのに、河川敷にポッケを呼び出し、自身の勝負服(ウマ娘でいっちゃんエロい勝負服)を身に纏いポッケと対峙します。
フジキセキは、ポッケに走る事の意味、その原点を思い出させます。
本作においてフジキセキは、共に走る以外にも相談に乗ったり、一緒に夏祭りへ行き息抜きをしたりと、常にポッケに指針を与える良き先輩であり、見方を変えれば良きヒロインとして描かれていました。
フジキセキ自身が抱えた葛藤、タキオンが抱えてしまったものをポッケこそが体現できる、そう託すかのように、ポッケの背中を押し続けるキャラクターでした。
私の本作での最推しはフジキセキです。
世代の最前線を駆け抜けていった『最速』の亜光速粒子
アグネスタキオンもまた、フジキセキ同様に夢の途中で競走馬としての生涯を閉じた馬でした。
ウマ娘世界の本作では皐月賞を最後に無期限休止という形を取り、ラストのIF世界線へ向けて、最もカタルシスを生んだキャラクターといえるでしょう。
光をも凌駕する速度を持つともいわれるタキオン粒子。昨今では眉唾もの扱いされる事の多くなってしまった研究かもしれませんが、当時は最先端だったのだと思います。
名は体を表すを体現したようなキャラクターで、アグネスタキオンは良いキャラ付けが為されています。
世代最速どころか、本作においては全ウマ娘最速かのような表現が為されていました。
彼女をどう描くのかは史実をある程度頭に入れている身からすれば一番気になる部分だったのですが、こちらも王道にまとめた印象でした。
すみません、ちょっと本作についてはレビューを日を跨いでお送りします。
ウマ娘というコンテンツには、想いが溢れ出すぎてしまって、まとまりがきかない。
明日更新なのか明後日更新なのか自分でも分かりませんけど、続きを書きます。
当代最強のウマ娘について、
RTTTの主人公だったウマ娘について
などなど、まだまだ語りたりねえ!!!
