高校生が発明した個人最適化型AI性格検査AIMindFuture の研究と今のAI検査への批判
この検査は筆者(Sentoral-HP49万)が高校三年生(2025/4/6~2026/4/1)の時に研究開発、発表した世界初の投影法を用いた"個人最適化型AI性格検査AIMindFuture"の1年間の開発レポートである。
このレポートは現在のBIG5×AI、もとい質問紙法×AIのような構造的問題を抱え、不完全かつ矛盾した出来損ないの検査を強烈に批判する意味でも執筆されたものである。
投影法ではなく質問紙法のような方向性でAI検査が進むことは、科学性を証明できないAIにとって致命的であり、それでも無理に開発を進める輩がいるのでそれらの人たちに切に届いてほしい。質問紙法とAIの組み合わせ、特にスコアや分類を直接的にAIに任せる研究をするのは、はっきり言って時間の無駄であり検査やシステムを使った人間を必ず不幸にする。今すぐにやめるべき方向性のものだ。
上記の主張含め、今後開発されるべきAI検査の方向性を以下のレポートで提案する。最後まで読んでもらえると嬉しい。また、専門家じゃなくても読めるように工夫してレポートを書いてますからぜひ、こんなことがあるんだなぁと知的好奇心を刺激していただければなと思います!
以下高校在学中に執筆したレポートの内容。当時のままで公開しますので高校生らしい生意気な書き方がところどころ見られますがよろしくお願いします!
個人最適化型AI性格検 AIMindFuture
前書き
現在開発中のAIMindFutureが一体全体どういったものなのかレポートにまとめました。書籍化も視野に入れているので、内容が少し説明口調ですがご了承ください。この文章の内容(特に第一・二章)はかなり省略して書いているので、誤った情報や説明不足などの問題を起こす可能性があります。ここはあらかじめ理解しておいてください。
目次
第一章 性格検査とは?質問紙・投影法の基本解説
第二章 AIとは?GPTやClaudeの基本解説
第三章 プロンプトエンジニアリングについて
第四章 AIMindFutureについて~心理学領域~
第五章 AIMindFutureについて~情報・AI領域~
第六章 AIMindFutureの統計
第七章 人類の進化をもたらす将来の展望
第八章 最後に感想
この検査を正しく理解する為にはAIと心理学、両方の専門的な知識があらかじめ必要となります。ですので、皆さんがわかるように必要な知識をここにまとめておきます。
第一章 性格検査とは?質問紙・投影法の基本解説
/*まずは心理学の基本から*/
心理学とは、人という生物をあらゆる角度から研究、解明をしていく学問のこと。
本当に様々な方向性で研究が日夜進められている心理学、数え切れないほどの論文や方向性の学問が確立されています。脳の構造から人を解明しようとする神経心理学、社会的な部分から見た社会心理学、研究の応用に特化した教育学など本当に多種多様な領域があり、それらすべて含んで心理学といいます。
基本的な心理学の研究方法について解説していきます。基本はこの三つになります
・主観的観測
・客観的観測
・統計
この三つが基礎的な研究方法になります。特にこの”統計”というのが研究の大部分を占めており、実質統計学といわれるほどに基本的なものになります。この3つの検査手法があることをしっかりと理解してもらえると今後の説明にて理解しやすくなるのかと思います。
/*性格検査、その役割*/
性格検査と一言でいっても、世の中には様々な種類の検査が、様々な用途に向けて作られています。自己理解を通じて受験者の幸福を促進する物、臨床やカウンセリング場面などの専門分野に特化した物、ただの娯楽とお金稼ぎ目的の物、研究のために作られたもの…ここで挙げるにはきりがないほど種類があります。ですが、一貫した役割はあります。それはどんな設計思想であっても、どんな方向性の技術を使おうとも、”個人の性格や行動傾向、価値観などの特徴を客観的に測定・分析するためのもの”という所です。この一貫した考えのもと作られている検査が性格検査と世の中では呼ばれています。
/*世の中にある、代表的な検査と種類*/
大まかに2種類の検査方式があります。
1.質問紙法...1870年頃発案
世の中で一番よく出回っている検査方式です。自分の性格や行動に関する質問項目(数百問に及ぶこともある)に対して、「はい」「いいえ」「どちらでもない」などといった選択肢から回答を選びます。その回答結果からタイプを分類・スコアを出していきます。
2.投影法...1921年発案。投影法という言葉は1939年誕生
曖昧な刺激(インクの染み、絵など)に対する受験者の反応から、直接言葉にしにくい深層心理や本音を探る検査方式となります。
1.質問紙法の検査について
この2つの検査の内、世の中で最も普及しているのがこの質問紙法です。代表的な検査は
”Big5/OCEAN” |特性~ 平均の値50から高いか低いか。スコア表示~
”MBTI/Myers-Briggs type indicator”|類型~ 純粋なタイプ分け。INFP、ESTJなど ~
この二つになります。これらの検査の回答法は、物事の考え方が書かれた質問に対して”A or B”どちらが自分の考え方に近いかを直観的に選んでいく形です。検査にもよりますが80〜300問程度のものが多く、質問数が多いほど精度が向上していきます。また、この質問紙法が最も時間を省略しやすいです。240問でも30〜40分程度で終わります。以下に質問例を出します。
<あなた自身の考えと一致する方にチェックマークを付けてください>
第1問 自己認識に関する質問
☐ 自分のことを論理的な人間であると思う
☐ 自分のことを感情的な人間であると思う
<以下略>
このような質問が数十問、数百問とあり、それらを直観的に回答していきます。
次は検査結果についてです。質問紙法はどの検査も結果が”静的”です。スコアやタイプに応じて内容があらかじめ定められているので、検査結果が人によって変わったりなどの要素がありません。この”静的”な検査結果は、質問が検査の目標(人の捉えたい側面)を正しく捉えられているか、また、検査結果が科学的に正しく、再現性はどうかなどの統計が、検査時間が短くなるという特性と相まって集めやすく、投影法の検査と比べて科学的な根拠を説明しやすいという”信頼性”があります。
特にBIG5理論に関しては、現在20万件以上の科学的な論文が発表されており、心理学会でBIG5は”最も信頼できる性格検査”と言われています。この信頼性という指標は絶対的なもので、医療現場やカウンセリングなどの緊張感の高い場面での使用にも向いています。
ただいくつか問題もあります。まず最初の問題は、検査結果が固定かつ統計でとられたデータを用いた結果であることから、個人差を見逃してしまうという問題です。例を挙げるならば、人間には総じて心臓や脳という臓器があるとわかっても、個人が持つ心臓の形や脳の大きさ、状態まではわからないということです。今の医療で考えるとわかりやすいでしょう。人について書かれた専門書がこの質問紙法であり、個人差はその都度診療しないとわからない、という感じです。
2つ目の問題は、検査を受ける受験者が、社会的望ましさバイアスにかられやすいといった特徴があります。例えば”ルールは無いほうがいいと考えるか?”といった質問に対して、心の中では「ないほうがいい!」と思っていても、”考えがバレたくない”という個人の願望や社会的な圧力が回答を捻じ曲げる可能性があるのです。検査によっては対策されていることもありますが、それでも完ぺきとは言えないのです。
またこの質問紙法そのものに対しての批判的な意見があり、人の行動や考え方、そういった側面は状況や成長によって大きく変わっていったりするものでもあり、長期的に見れば、人は常に変わり続けるので、十年後には当てはまることはなくなる可能性がある。といった批判もあります。
2.投影法の検査について
投影法の検査は今現在一般人の間ではあまり普及していません。カウンセリングの場面など実践的な場面でよく使われる検査方式です。また、この”投影法”という言葉は”総称”であり、質問紙法以外の性格検査のことを言います(作業検査法除く)。代表的な検査は
ロールシャッハ・テスト | インクの染みを見た受験者の反応から無意識を専門家が解析
SCT | 未完成の文章を完成させるテスト。無意識が出てくる。
この2つになります。これらの投影法的検査は質問紙とは違い明確な検査方法がありません。ロールシャッハ・テストだとインクの染みを見せてその反応をもとに専門家が解析していきますし、SCTでは、”僕はこの前学校で_____”のような形で未完成の文章の続きを受験者に書かせ、その解答から無意識を専門家が探っていくなど、検査自体の考え方や設計次第で大きく内容が異なっていきます。ですが共通するのは、個人が書いた絵や文章から、”その人の無意識や特徴をとらえていこう”という考えのもと作られていることです。
投影法検査の解析方法は、人の無意識や受験者の性格の全体像を、特定の訓練を積んだ専門家が回答を解釈して検査結果として還元する方法です。この一連の流れは写真機を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。写真を撮るための写真機が投影法の検査の質問項目で、回答結果がその写真機で撮れた写真。そしてその写真に写っている人の服装や顔の表情、周りの環境、時間帯や場面などの特徴から、受験者の心の特徴を専門家が解釈していく、といった流れです。
質問紙法と同じで、投影法にもいくつか問題点があります。まず一つ目は、検査時間が質問紙法の検査と比べて長くなる。ということです。質問紙の検査は、問題に対し”直感で回答”していくのに対し、投影法系の検査では”考えて回答する”という要素が前提としてあるからです。この考える動作には時間がかかり、個人差があります。
2つ目の問題点は、投影法の解釈は、高い専門性と経験を積んだ専門家によって行われなくてはならず、手軽にできないという点です。質問紙法はスコアや分類をするだけなのでネットのサイトなんかでも検査として成立させることができたりします。ですがその融通が投影法では利かないのです。
3つ目の問題は、質問紙法と比べて信頼性が落ちるという点です。検査の回答内容に対しての解釈は専門家が行いますが、専門家もまた人です。人が解釈する以上、専門家自身が持つ思い込みや感情的な要素、思考が混じることから、検査結果の科学的根拠を保ちきれません。
現在の投影法は、病院や少年鑑別所などの特定の機関で実施されております。質問紙法では捉えられない側面が捉えられるので、その時に投影法が活用される時があります。
/*今のAI性格検査についてとその構造的問題点*/
AIMindFuture以外のAIを活用した性格検査はたくさんあります。AI性格検査の特徴やその実態、問題点などをあげていこうと思います。
1.既存のAI性格検査
今あるAI性格検査は、基本的に質問紙法を採用しています。この採用の仕方が少し特殊なので、まずその点について話していきたいと思います。
少しおさらいです。上記で質問紙法について解説したと思いますが、その中で出てきた類型と特性、この両方の特徴を思い出してください。類型は各タイプに分類する方式、特性はスコアを用いて平均から高いか低いかの連続性で性格を捉える方式、この二つがあったはずです。今のAI性格検査はこの類型、もしくは特性を用いた検査が主流となります。
実際にネット上で検索するとAI性格診断といった具合に、類型、特性を活用した検査が多く引っ掛かります。MBTIやBIG5といった性格検査の分類、スコア化をAIに任せる検査などもあります。面白いことに、この質問紙法の検査方式のAI性格検査しか世の中には存在せず、投影法を採用したAI性格検査はこの世にまだ存在していません。
2.質問紙法のAI性格検査が持つ構造的な問題
これらAI性格検査には共通の問題があります。それはタイプの分類、そしてスコア化をする際の判断基準がAIの動作次第で不安定になってしまうという点です。本来の検査方式である質問紙法であれば、A or Bの選択肢に対してAは外向に2点、Bは内向に2点といった具合に配点を決めることができます。この方法であれば80問すべて同じ回答であっても、数値に変動が起こることはなく、安定して分類、スコア化ができます。
ですがAIの判断材料は基本的に言語です。AIが行うタイプ分類やスコア化は、受験者が書いた筆記の内容をAIが主観的に判断をして出力します。例を挙げるのならば、何かしらの精密機器を生産する工場内で行う品質管理が、人の目分量で判断されている状況と似ているでしょう。
今ある質問紙法を採用したAI性格検査は全て同じ構造的問題を抱えています。どれだけAIの性能が上がり、より詳細な制御をしたとしても、本来の質問紙法が持つ100%の分類精度に勝つことはありません。質問紙法の分類やスコア化でAIを使う以上、AI性格検査が質問紙法の検査を越え、主要な検査として確立することは安定性の問題でありえません。
質問紙法の本質は統計調査による固定的な質問内容と結果です。この固定的で静的という特徴のおかげで質問紙法は科学的根拠を保て、臨床などの緊張感の高い場面でも信頼され使われているのです。
さらに、AIの持つ問題として、ブラックボックス問題もあります。AIは人ではありませんからなぜその判断に至ったのかの根拠の出力ができません。この信頼性という問題は、科学的根拠を重視する質問紙法の検査とことごとく相性が悪いです。ですが今の世の中はこの構造的な問題を抱えながら、無理やりに近い形であらゆる企業や団体が開発を押し進めてしています。実際にAIを用いた質問紙法の性格検査を開発し、実験した大企業の例があるので紹介します。
実際の統計調査の例
「IBM」(International Business Machines Corporation)が、特性論のBIG5を採用した
「IBM Watson Personality Insights」という性格検査を、2015年から2021年までの7年間サービスを展開していました。この検査を開発するにあたって、IBMが実際に行った2014年の研究内容の一部をここで紹介したいと思います。
根拠となる出典 https://www.researchgate.net/publication/262876456_KnowMe_and_ShareMe_Understanding_Automatically_Discovered_Personality_Traits_from_Social_Media_and_User_Sharing_Preferences
URLのサイト内PDFから参照
質問紙法のBIG5との相関性の研究
IBMが行った検証内容は、224名の受験者に対して、本来の測定方法である質問紙法のBIG5と、被験者のTwitter投稿テキストからAIが推定したBIG5の両方を比較し、相関性を統計的に検証するというものでした。
この検証はAIが正しく質問紙法のBIG5を扱い、スコア化が出来るかを調査する検証です。ですが実際の結果、相関係数が0.05〜0.2程度となり、統計的検定ではp=0.83と、統計的に有意な関連性なしという結果になりました。統計学では相関係数0.2以下は「ほぼ無相関」または「非常に弱い相関」 に分類されます。
当時と現在のAIの性能にはものすごい差がありますが、それでも調査の結果から、質問紙法の検査とそのスコア化を、AIのテキスト分析で再現することの難しさが示された結果です。
現在のAI性格検査は、IBMですら事実上の失敗(開発中止)した方向性で研究と開発が行われています。このテキストから安定した結果を出力する方式は、質問紙法の検査には不向きです。AIも得意としていませんし、正しく検査の理論が使われているのか探る必要があります。現在のAI性格検査はこの方向で進められているのです...
第二章 AIとは?GPTやClaudeの基本解説
/**そもそもAIって?**/
”AI” それは”Artificial Intelligence (人工知能)”
ChatGPT、Claude、Gemini、Grok、DeepSeek…これら生成AIは現在急速な進化を続けており、あらゆる分野で人の手助けをしています。AIの進化は止まることがなく、人間の持つあらゆる能力を、あと数年でほとんど凌駕すると言われています...そんな世界的に話題沸騰中のAIをこの2章ではまとめていきたいと思います。このテキストでは、AIMindFutureの理解に必要な要素に絞って解説をしていこうと思います。
/**AIの基本動作**/
生成AIは、学習済みのデータから統計を用いて、入力された文章のパターンを抽出し、「次に来る最もありえそうな言葉」を予測することで文章を生成します。なんとなく確率で次の言葉が作られるんだなくらいの認識で大丈夫です。ただ覚えておいてほしいのは、その確率処理の動作は何百層にもわたって行われているということです。1層目は言葉の意味を理解、2層目は各言葉のつながりを理解、3層目はその全体の意味を考察...みたいな流れです。これが数百、最新モデルでは数千、数万単位で行われます。この動作は覚えておいてほしいです。では動作原理について解説します。例として「AIって何?」と入力したときを想定して解説します。
例:「AIって何?」という入力に対する処理の流れ
1. トークン化
入力された文章をAIが処理できる単語ごとに分解していきます。
分解後 → AI / って / 何 / ?
2. 数値化
各言葉を数値に変換します。これにより、意味的に近い言葉どうしをAIが認識できるようになります。
(例:「AI = 0.1」と「人工知能 = 0.15」は近い意味だと認識)
3. 数値のパターン認識
学習しているデータから、これらの数値の統計的な組み合わせを探します
・「○○って何?」言葉→ 質問の定型文のカテゴリー内
・「AI」というトークン → 人工知能分野のカテゴリー内
・あらゆるカテゴリーを組み合わせて言葉を理解し、その入力された文章から回答の方向性を決定する。
4. 次トークン予測
「この質問の後、どのトークンが来る確率が最も高いか」を計算
"AIとは" の次のトークン候補
・「人工」→ 確率78%
・「コンピュータ」→ 確率12%
・「技術」→ 確率6%
・その他 → 確率4%
最も確率の高い言葉を選択し、同じ動作を繰り返して文章を生成します。
5. 出力
予測された言葉を連結して、最終的な回答を生成します。
"AIとは人工知能のことです"
【AIのする”理解”とは何か?正しい考え方】
AIは「意味を理解」しているのではなく、学習データ中のパターンを「統計的に理解」し、「統計的に最も自然な言葉」を生成していくのです。こういった特徴があるので、AIのことは「言葉のパターン・確率機」と考えることが出来ます。
/**各種AIの特徴と性能**/
2022年にGPTが一般公開されてから様々な生成AIが発表されてきました。それらAIは、各社それぞれ特徴を持っており、用途や需要、知名度など様々な面から使うAIが選定されていきます。特に企業で使われるAIは多種多様であり、一般人がよく利用するGPTだけでなく、Gemini・Copilotなど、ありとあらゆるAIがその業界や特徴によって使い分けられています。ここでは各AIの特徴をまとめていこうと思います。
1.OpenAI ChatGPT model GPT5.2 / MICROSOFTCopilot
一番初めに公開された先駆者的な生成AIです。現在(25/12/14)の最新モデルは”GPT5.2”です。
ChatGPTの特徴・強みはその汎用性にあります。記憶の保持などの観点では他のAIに劣る部分が目立ったりしますが、あらゆる方向でまんべんなく使える汎用性が強みです。
GPTは先駆者的な立ち位置も相まって様々なサービスと連携されており、Canvaなどの外部サービスなどがGPTで利用できます。この連携はGPTの強みです。またGPT自体の利用用途も多種多様で、特徴的なのは”MyGPT”を製作可能という点です。Plus版以上のプランが必要ですが、AIの動きを制御する指示を与えて、自分のオリジナルGPTを作り公開できます。素のGPTだと扱えないような専門分野の内容が、ユーザの制作したGPTによって扱えるようになります。
2.Google Gemini model Gemini3
Googleが開発した生成AIです。現在の最新モデルは”Gemini3”です。
Geminiの強みはGoogle系サービスとの連携・総合性能TOP(特に数学や推論)にあります。
Geminiは現状最もベンチマークでの性能が高いです。博士級のテストは37.5%の正答率(GPT-5.1(旧ver)は26.5%、Claude含む他モデルは13-17%)で、特に数学が得意であり、高難度数学競賽MathArena Apexで23.4%の正解率を誇ります。これはGPT(1.0%)やClaude(1.6%)などと比較しても圧倒的に高い正解率です。
他にも動画・画像の分析、画面理解(ユーザへの何かしらの操作手順の説明)が得意などの特徴があります。
3.Anthropic Claude model Sonnet4.5 (Opus4.5)
Anthropicが開発した生成AIです。現在の最新モデルはSonnet4.5とOpus4.5になります。
このAIの強みは30時間以上の集中力と高い安全性・長文理解にあります。
このClaudeの開発は、”高い安全性と誠実性のAIを作る”という理念のもと開発されており、この開発理念通りGPTや他のモデルと比べて、ユーザーの指示を長期間にわたって守りやすかったり、害となるような出力や間違った情報の提供が少ないことなどから”現状最も安全な生成AI”と評価されています。ただ絶対安全とは言い切れないのは他のAIモデルと同じです。過信はしないようにしましょう。またプログラミングの性能も優れており、他のモデルよりも正確性の高い物が期待できます。
その他&危険な生成AIについて
他のAIには様々なものがあります。Microsoft Copilot、xAI Grokなどです 。これら生成AIにもそれぞれ特徴があり、Grokでは高速な回答生成、CopilotではOfficeソフトとの連携などです。気になったら各自で調べてください。それと危険性のある生成AIについても触れておきます。
データの送信先が不明瞭な地域のAI
どこの国か、あるいはどんな企業か不透明な生成AIは基本的に利用しないことを推奨します。個人情報を抜かれたり、生成AIとの会話などが政府などに管理・監視される危険性があるからです。特に今回のようなAIMindFutureなどのAI系性格検査は、個人の心理データを学習して判断するというという工程が入るため悪用される危険性があります。利用しないようにしましょう。
/**生成AIの様々な機能**/
主要な機能について話していきます。
1.通常応答(チャット機能)
そのままです。何かしらの言葉をAIに送るとそのまま出力が高速で返ってきます。上記”AIの基本動作”で説明したように、入力があると確率(関連率)から情報を組み合わせてユーザーへ変換します。これは生成AIすべてに共通するもので、使ったことがあればイメージがつくでしょう。
2.Deep Research(各モデル名前と動作に差あり)
ここではGPTでの名称を使います。これは簡単に言うと、20分などの長時間をかけてユーザーが指示した内容についてネットや学習データなどの”様々な情報源”をいろいろと織り交ぜ、取捨選択して統合的な最終レポートを生成するというものです(調査・要約モード)。通常応答では情報の表面しか拾って出力できないのに対して、時間をよりかけることでもっと深く、質の良い専門的な情報を出力することが出来ます。またこの機能はAIへの負荷が他の機能よりも高いため、プランによっては月の回数制限が設けられていたりします。以下に各モデルのDeepResearch該当機能の名前を書いておきます
ChatGPT&Gemini_DeepResearch
Claude_Research
Grok_DeepSearch
3.深い思考(じっくり考える)
ここではGPTでの名称を使います。これは簡単に言うと、1〜5分程度の時間をかけてユーザーが指示した内容についてネットや学習データ、推論などを織り交ぜて統合的な最終レポートを生成するというものです(問題解決モード)。このモードは汎用性を持たせた何でも解決モードで、宿題の問題を高精度で解いたり、より信頼性の高い情報源を提供、その他AIMindFutureのような複雑な指示や解析にも利用ができる汎用性を備えています。またこのモードは基本的に有料プランであれば回数制限はなく、通常応答のように利用できる点も強みです。
ChatGPT&Gemini_深い思考
Gemini_思考モード
Claude&Grok_じっくり考える
4.メモリ保存と履歴参照機能
メモリ保存機能とは、ユーザーとAIが会話している最中に、AIがユーザーとの会話を要約しながらAIが参照できるメモリ領域に情報を自動保存していく機能となります。例えば、AIとユーザー間で「鶏肉のおいしい調理法」について話をしている場合、AIが「ユーザーは鶏肉の調理法について関心がある。」といった具合に会話の内容をメモリー内へ保存させていきます。このメモリー内の情報は、別枠の会話を始めた際にAIが自動的に読み込み、ユーザーとより円滑なコミュニケーションをとるための手引書みたいな役割を担います。人間でいうところの、友達のキャラ付けに似ています。あの人はゲームが好きで、あの子はファッションセンスがいいといった具合にAIが事前に理解できます。
履歴参照機能とは、ClaudeやGPTとの会話を、別の会話で参照しAIに学習させる機能となります。この機能をオンにした状態で「過去の会話を参照して」などの言葉を送れば、AIが自動的に過去の会話を参照して、話の続きができるようになります。会話内の容量が大きくなりすぎて動作が重くなった時など、また一から話し始めたいときに有用な機能となります。
第三章 プロンプトエンジニアリングについて
/***プロンプトエンジニアリングって?***/
AIに複雑な動作をさせたい場合、通常の数十文字の指示だけではAIを制御しきれません。そこでAIに対して、目的やしたいことなどをあらかじめ設計しておく方法があります。これがこの”プロンプトエンジニアリング”です。イメージに一番近いのはプログラミングです。プログラミングもPCに対して、目標の動作をさせたいときにあらかじめコードを書いていきます。プロンプトエンジニアリングも基本は同じになります。
/***プロンプトエンジニアリングの具体例***/
正直、指示をAIが理解できればどんな方法でもいいです。AIMindFutureのように自然言語で取りまとめてもいいですし、PythonやC言語みたいなもので指示文を作ってもいいですし、本当に何でもいいです。AIが理解できればいいのです。今回は”面接練習型AI”の作成をテーマにして解説していきます。以下に指示文の例を示します。
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25/12/7 AI用指示文章 面接練習型AI
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① 目的 この文章を読み込んだ生成AIは、以下の文章に従って受験者の面接練習の相手役になってもらいます。この面接練習型AIは、大学受験の総合型選抜を目標としており、その対策と練習をメインに行います。
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② 指示内容 AIは面接官としての役割を担います。以下のステップで内容を出力します。
1.受験者の志望校を聞いたのち、その大学の入試(総合型選抜)の情報を集めます。(過去の出題傾向など)
2.AIが自動的に、収集した情報をもとに質問を生成して一問ずつ受験者へ出力します。
3.回答を収集後に一言発言したのち次の質問を生成し出力していきます。この動作を5回繰り返します。
4.5回の問答を終えたのちAIが自動的に今までの回答を参照して0〜100%の合格率を出力します。この合格率の出力は”フラットな視点”での出力をします。ポジティブでもネガティブでもなくありのままの結果を出力してください。最後にAIのアドバイスも出力します。
以上で動作を終了します。
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このようなものが指示文となります。これを何千文字と設計していくのをプロンプトエンジニアリングです。
/***エンジニアリングのコツ***/
Anthropic社がプロンプトエンジニアリングについて一般人向けにアドバイスしていたので、その言葉をそのまま紹介します。
”「明確な指示が必要な忘れっぽい新入社員」として扱うべき”
こういったことを言っていました。AIは構造的な問題で、ユーザーとの会話の内容を忘れやすかったり、他にはユーザーの指示不足の部分を、”憶測”などで解釈しそのままを実行したりする側面があります。そのせいで ユーザーの意図しない動作になったり、まったく根拠のない内容を出力したりしてしまいます。ですからプロンプとエンジニアリングにおいては 指示を読み込ませる瞬間やその内容、そういった制御文は、明確に分かりやすく、簡潔に書くのがコツとなります。
第四章 AIMindFutureについて~心理学領域~
ここではAIMindFutureについて説明していきます。ここまでの1〜3章の内容を、きっちり理解したうえで説明を読んでください。内容もかなり専門的になっており、また抽象的な内容で理解しづらい場合があります内容はAIの動作原理と心理学としての立ち位置等を別々にして解説をしています。
/****AIMindFutureとはどんな検査か?心理学領域において****/
第一章の復習です。世の中の大まかな検査は、”質問紙法”と”投影法”の二つがあります。質問紙法がAorBの選択式、投影法が検査によって解析方法が異なる独自のものを総称したもの。この”AIMindFuture”は”投影法”の分類になります。
1.なぜ投影法となるのか
AIMindFutureは作文、自由記述式の検査になります。この自由記述式は質問紙法の分類には入りません。そして、受験者の回答をもとに無意識や状況などを、他者(AI)が主観的に評価する方法は投影法の考え方に該当するため、AIMindFutureは投影法の検査として分類されます。
2.投影法と少し異なる点
AIMindFutureと、今ある投影法の検査と少し異なる点があるのでそこについて説明します。 既存の投影法検査は、受検者の回答内容を”人間”の専門家が解釈していくのですが、このAIMindFutureにおいては、本来専門家が解釈する所を、AIが代わりにしていくことになります。
3.投影法を採用したAI性格検査とその研究について
投影法を明確に採用しているAI性格検査は26/1/11現在存在しません。また、AIを用いた投影法についての研究と論文は少なく、心理学という世界で見ても希少価値の高い研究内容であるといえます。
AIMindFutureは投影法を明確に採用した世界初のAI性格検査です。
つまりこのAIMindFutureにまつわる研究内容とその成果は、今後の心理学の世界において、AI投影法について参照できる貴重な情報源となる可能性があります。
/****性格検査としての設計****/
1.AIMindFutureの検査対象と根本的な考え方
名称 AIMindFututre
検査対象...精神疾患を持たない健康な男女、中学卒業、15歳以上~
年齢制限の意図...生成される文章の理解難易度が、高校生以上で適正であると判断
公開箇所...Web(noteのサイト内)
検索ワード...”AIMIndFuture”、”aimindfuture”など
検査の考え方…受験者に対し答えのない問題について考えさせ回答させる。その回答は受験者が考えうる限りの回答でありもっとも主観・認知が反映されている。AIはその受検者の持つ特有の考え方と回答を、投影法的解析をさせることにより、受験者自身の持つ認知そのものの強み、課題、歪みなどの側面を学習し、AI内が学習している心理学系統の知識を統合的に扱い、アドバイスとして受験者に還元する。
検査の特徴...投影法の解析を応用することにより、”個人最適化”を実現した投影法のAI性格検査である。受検者は作文形式の質問に答えていくことで、その内容を学習したAIがその人のみ向けられたレポートを生成する構造を持つ。生成AI Claude の会話上で完結する検査である。
2.検査開始から終了までの流れ
①Claudeへ実行文章1のPDFをアップロード。
②画面のとおりに開始し、質問に答える。
③質問が終わりメッセージが表示されたら”じっくり考える”を起動する。
④じっくり考えるが起動しているか確認しながら”開始”と入力。
⑤検査のレポートが生成されるのでそれを読む。
このような流れになります。サイトの方で画像付きの解説を行っているので覗いてみてください。
3.質問数とその質問が持つ意図
※実際の質問はAIMindFuture実行文書(PDF)を参照
問題数計20問(総数23問) 事前質問...3問 自己認識質問...14問 推察質問...6問
以下、各問題の狙い
事前質問 ...ウォーミングアップ。また受検者の基本的な情報を学習する。
自己認識質問...受検者の考え方、思想を回収していく。
推察質問 ...受検者に考えさせ、その思考内容と結果を解釈することで、自己認識・主観とのギャップを捉えたり、本人の気づかない側面を回収する。
事前質問
1問...年齢や性別、職業などから現在のライフステージの把握。
2問...基本的な趣味などから受験者の趣向を把握する。現在の興味などをとらえる。
3問...自己アイデンティティ。受験者が感じている自分の役割。
自己認識・主観質問
4問...苦手なこと。苦手な理由も含め探ることで発達のきっかけを得る。
5問...苦手意識の克服について考えさせることで問題に対しての対処の傾向を抽出する。
6問...受検者の持つ計画建ての特徴を探り、きっちり立てられているかなども含め考察。
7問...消費活動の傾向。方向性によってその人の散財の特徴を抽出する。
8問...深層心理や自我、アイデンティティ形成の理由などの複合的な理由を探る。
9問...直近の記憶について話させることにより、頭に残りやすいエピソードの傾向を探る。
10問...”教える”には本人の後悔、優しさの方向性、価値観が反映すると考え考察する。
11問...人との関わりについて苦手、得意などを抽出し特徴の学習とアドバイスにつなげる。
12問...集団での役割、行動の特徴。どういった理由でその行動になっているかなどを考察。
13問...本人の正義感や納得の方向性を回収する。
14問...友達との会話デッキから距離の詰め方の特徴や、内向、外向的などのヒントを回収。
15問...自己アイデンティティと自分で自分を肯定する要素を回収する。
16問...心に残る強いエピソード。本人の認知がゆがんだ瞬間などを捉える。ない場合あり。
17問...自分の中にある自己イメージの完成形、理想の自分から価値観を回収する。
推察質問
18-1問...他者への心の推察の特徴。論理、感情や長さ詳しさなどの特徴を抽出していく。
18-2問...不条理への考え方や行動の仕方。他者への思いやりと行動の抽出。
19-1問...背景の推察、カメとスープ問題などが近く、洞察力を推し量るイメージ。
19-2問...状況の変化についてなどの考察から、思考特徴を回収する。
20-1問...発想・着想の傾向を探る。ひらめき力をみていく。
20-2問...他者は何を楽しいと思うのか、完全な直観、ひらめきを見ていく。
以上がAIMindFutureの質問意図になります。この質問群は受験者の認知、思考スタイルなどの全体像を、AIが効率よく学習できるように考案されています。
4.質問の順番と時間について
質問の順番について
この検査は、質問に答えていくにつれて集中力が高まり、だんだん深く自分について考えられるよう設計しています。最初のほうは答えやすい質問が続いていきますが、少しずつ人生観や過去の出来事、深い思考を促す質問が増え、受検者の深層心理などが反映されやすくなっていきます。
検査時間について
この検査は1時間程度の検査時間を想定しています。受験者の認知的な負担量と、検査で得ることのできる情報量のバランスが最も効果的である点からこの時間に設定しました。
これよりも短い検査時間・質問数となると、受験者のことを上手く学習しきることができなかったり深層心理の考察が浅くなってしまったりしてしまいます。
また、反対に検査時間を長くして精度を向上させても、最後まで検査を実施できる受験者の割合が低くなっていき、また検査結果も時間に対して数パーセント程度の向上しか見込めません(AIのデータ取り扱いの限界含む)。バランスを考えると1時間の20問が最も適しています。
5.AIの使用理論等の説明
この検査では、AIが学習している心理学領域の情報をもとに、受験者の持つ無意識の特徴や、各心理学理論と照らし合わせて受験者の認知的特徴を捉えていきます。以下、AIMindFuture内で使われている心理学領域の名前です。
1.基礎心理学 2.実験心理学 3.認知心理学 4.発達心理学 5.生理心理学
6.感覚・知覚心理学 7.学習心理学 8.臨床心理学 9.カウンセリング心理学
10.教育心理学 11.産業・組織心理学 12.社会心理学 13.文化心理学
14.進化心理学 15.比較心理学 16.健康心理学 17.スポーツ心理学 18.消費者心理学
19.犯罪・司法心理学 20.交通心理学 21.災害心理学 22.環境心理学
23.ポジティブ心理学 24.認知科学 25.神経心理学
以上の25領域の心理学を用いて、AIが受験者の回答内容を解釈していきます。
6.検査後に生成されるレポートの内容
この検査で出力されるレポートは以下の六つのセクションになります。
1. AIから見た人物像 (約2,000〜2,500字)
2. 人との向き合い方の傾向 (約2,000〜2,500字)
3. 思い込みやバイアスの傾向 (8項目、各約100〜200字)
4. 強みと課題点の整理
a.強み:8項目 (各約100〜200字)
b.課題・弱み:8項目 (各約100〜200字)
5. 向いている職種
a.学問領域 • 職種候補:8個 (各約100〜200字)
b.学問分野:8個 (各約100〜200字)
6. 成長のためのアドバイスや改善案 (8個、各約100〜200字)
総生成文字数は約15000文字程度になります。
レポートの内容について
各レポートの内容は、自己理解というテーマにおいて適切であると判断した内容となっています。このレポートは第三者が読むことは想定しておらず、受検者にのみ分かる内容になります。第三者が読んでも受検者と生成されたレポートの中の人物像が一致しない可能性があります。これは周りの人ではなく、受検者本人が見ている世界や本来の考え方を反映させている検査であるためです。
また、文字数が約15000文字の生成の理由については、設計段階において統計的に適切な文量の情報がなかったため、設計者の好みの文字数に合わせました。また、この文章量は、1時間の検査で得られる情報量から生成できるレポート量の限界ラインをついており、バランスの良い分量となっています。検査時間が1時間程度かかることから、検査時間に対して相応の内容でなくてはならないことから、15000文字という長めの分量となっております。
専門家によって変わる投影法の解釈を、汎用のAIが一定にする。
また、一人一人に向けられたレポートという点では人間の専門家でも作ることが可能です。ですが、AIにレポートを作らせるという点には以下のメリットがあります釈が変わってくるでしょう。AIは専門家によって変わる解釈や内容を、大幅に一貫したものに変える特性を持っています。
投影法である以上、質問紙法のような完全な一貫性はありませんが、その不完全さこそが一人ひとりの個性を学習し、一人ひとりに向けられたレポートの生成を可能にしています。この一貫性と不完全性の絶妙なバランスが、個人最適化型を可能にしているのです。
AIの解釈、レポート生成の速度は人間の速度を大きく上回り、正確に解釈ができている可能性がある。
AIMindFutureは20問の回答から、25の心理学領域の情報の中から膨大な方向性で解釈、パターンの発見を確率で行います。そしてその中から見つけた情報を精査しながら、個人に向けられた15000文字のレポートを生成していきます。
専門家がAIMindFutureのAIが行っている作業を代わりにするのであれば、膨大な時間と高度な知識、そして途方もない執筆量と費用がかかります。専門家の中で25の心理学領域の知識を持つ人はかなりの少数であり、その専門家の中で知識を横断的に統合し正確に扱える専門家はさらに少なくなっていきます。さらに15000文字のレポートの作成も、人間には数週間〜数カ月レベルの時間がかかります。内容も高度な専門性が求められるのでさらに時間がかかり、人間の主観の問題が残っていることからも、内容も状況によって品質がばらつきます。
AIはブラックボックスの問題と投影法の持つ科学性担保の難しさで、必ずしも内容が正しいとは言えません。ですがそれでもこの量の作業を数分の解析とレポート生成によって完結させてしまうのは、人間では再現できないほどの高い仕事効率です。数週間〜数カ月の作業が数分で完結します。
この高効率差が今までコストの関係で落ちぶれ始めていた投影法を復活させるきっかけとなるかもしれません。質問紙法の長所は素早く検査を実施し終わらせることが出来る点です。この特性のおかげで個人間などでもしやすく、すぐ社会的な活動に起用することが出来ています。ですが、短所は人の表面的な要素しか捉えることが出来ないという点です。
反対に投影法の長所は、人の特徴を事細かに捉える深さです。細かな心の状態を検査でとらえるかつ、言い訳が出来ない(社会的望ましさバイアスの排除がしやすい)ので、質問紙法ではできなかった深層心理まで検査の影響を及ぼすことができます。ですが短所として高いコストと時間がかかります。
この点、AIMindFutureは両方の良いとこ取りをしている検査といえるでしょう。投影法の一番の問題は専門家のコストです。これをこのAIMindFutureではAIによる解析という形で省略することに成功しています。つまり、質問紙法の検査と比べてレベルが高く深さのある結果が、質問紙法と同等のコストでできるようになったのです。これは投影法が復権する可能性を秘めています。また検査時間が1時間と質問紙法と比べ30分程度長くなっていますが、投影法の中では平均的な検査時間です。
第五章 AIMindFutureについて~情報・AI領域~
AIMindFutureの開発において行ったプロンプトエンジニアリングや、その工夫についてここで話していきます。
/*****使用したAIとその選定理由*****/
使用したAI… Anthropic Claude Sonnet4.5
生成AIの解説でも話したと思いますが、Claudeは30時間を超す高い集中力と長文理解、そして高い安全性という特徴があります。
性格検査という人の心を扱うシステムにおいて、提供される検査結果は安全性の高い情報でなければなりません。誤っても検査後のレポートで”自殺の方法”や”洗脳を目的とした内容”を情報として提供し、受験者に読ませてはいけないのです。この問題は質問紙法では解決できます。質問紙法は結果が固定で静的であることから、専門家が内容を精査すればそれで完結します。専門家が解釈する投影法においても、その内容や受験者に提供される情報は専門家の解釈に基づいて提供されます。専門家は慎重に内容を解釈し、安全性などにものすごく気を使います。
ですが、AIMindFutureのようなAIを用いた性格検査全般は、AIが内容を解釈をし、その都度
生成させることが多いです。この生成される内容というのは、人間の監視のもと作られたものではなく、AIのブラックボックスの思考の中で構築されたレポートです。つまり、AIが通常の想定された動作以外の思考をした場合に生成される情報が、安全性にきちんと配慮された情報であると言えない場合があるのです。
各会社の生成AIは、この倫理的な問題に直面し改善を目指しています。ですが、AIはどれだけ性能が上がっても100%正しい情報を生成できるわけではありません。各会社の性能や設計によっても、AIの安全性が変わります。
ですからこの性格検査という高い安全性が求められる領域において選択されなくてはいけないAIは、現状で最も安全な回答を生成でき、指示に最も従順なAIです。2026/1/11現在、最も安全な情報を生成でき、指示の遂行率が高いのはClaudeです。
AIMindFutureは12000文字の膨大な指示文で制御されている性格検査です。この12000文字の制御が高い確率で動作し、検査の完遂率が高かったのはGPT等と比較してClaudeのみでした。生成される情報も10名の調査の結果安全であったことから選択しました。
/*****プロンプトエンジニアリング*****/
AIMindFutureは実行文書1と2で構築された指示文です。この指示文をAIへ読み込ませることにより検査を実施します。ここでは各実行文書がどのような役割を担うのか解説します。
1. 実行文書1について
AIMindFuture ver1.02 Claude
という名前のPDFです。
この実行文書1では、検査の質問出しと回答の受け取りを目指し設計されています。何も会話を始めていないClaudeに対してアップロードすることで、Claudeの計25回分の応答を制御します。中に検査全体の流れと、設計された質問群が格納されています。
検査の流れと動作について
以下、25回分の動作の流れ
1/読み込み後、検査の流れを把握し実施の準備。受験者の検査開始の合図を待つ
2/*開始*という言葉の入力を確認し、事前説明と質問1を、一文字も変えずに出力する。そして回答を待つ。
3/回答を受け取り次第、次の質問をそのまま出力し、回答を待つ
4/質問→回答の3/の動作を最後の回答まで繰り返す。
5/最終問の回答を確認次第、完了メッセージを出力し、Claudeのじっくり考えるを起動し、*開始*の入力を待つ。
6/開始と入力されたのを確認したら、実行文書1内にある、実行文書2のURLを踏んだ後に回答内容の分析開始しレポートを生成し検査を完了する。
以上の流れを指示しています。
2.実行文書2について
実行文書2は、検査の最後の解析とレポート生成時に自動的に読み込まれる、具体的な解析とレポート生成のルールが記されたWebのnoteで公開している指示文です。
ClaudeのWeb検索仕様を応用することで、実行文書2の内容が書かれたnoteへURL経由で飛ばし、内容を習得します。このURL飛ばしを使うことにより、検査中に実行文書2のPDFをアップロードする手間を省くことに成功しています。
内容について
中身については非公開にしています。ただ、内容に関しての軽めの説明はしたいと思います。中身は質問紙法の排除を目的とした指示、そして具体的なレポートの書き方などを指示しています。中身が複雑で人間に理解しがたい内容であるため説明を省略します。
3.使った工夫とその解説
具体的な指示文はnoteのサイトからダウンロードして見てもらいたいです。工夫した箇所について解説します。
AIの忘却対策に2段階学習を採用
一般的なプロンプトエンジニアリングは基本的に数百文字で指示する場合が多いです。ですがAIMindFutureは1.2万文字の指示文と一般的な文量よりも10倍以上の文量を誇ります。この量の指示は、AIが会話を進めるごとに指示を忘却していくことを想定して設計しなくてはならない量です。
AIMindFutureはその指示を2分割し、解析の直前にWEB経由で指示を読み込むことにより、AIの忘却問題をクリアしています。
生成AIのポテンシャルを引き出す構造
他のAI検査は、AIをタイプ分類やスコア化させるための道具として利用しています。ただ、AI本来の動作の仕方や構造から、分類には限界と無駄が多く、判断基準が一貫しない問題があります(第二章参照)。
ですがそこで、AI検査に対し投影法を採用することで、AIの持つ本来の性能をできるだけ活かせる構造となります。AIは入力された言葉を解釈して回答を生成する構造を持ちます。ならば各社AIに対して、入力の意味を正しくユーザーの意図した意味を回収するようにトレーニングするはずです。
つまり、AIそのものの構造的に、”言葉から意味を解釈する”事が前提としてあるので、ここを必然的に強化していくはずです。これは投影法と同じ考え方です。要はAIの性能向上がもろに投影法の解釈の考えと一致するので、意図せず各社が投影法的解釈をできるように進化させているといえるのです。
ならこれを使わない手はありません。分類という余計な動作を挟まず、受検者が入力した情報をそのまま解釈させましょう。こうすることで、本来の生成AIのもつポテンシャルをできるだけ生かしているといえるのです。
25の心理学領域の参照のさせ方
AIMindFutureは25の心理学領域の知識を使って行う検査です。ではこの知識群をどうAIに使わせているのかを解説していきたいと思います。っとその前に...
これを読んでいるあなたに聞きます。お風呂の温度はいつも何度で入っていますか?
この質問を読む前はお風呂のことは微塵も頭になかったでしょう。ですが質問を読むことにより、お風呂のことが頭の中に浮かんできたはずです。これがAIにも起こるのです。AIに
①”心理学”を使って受験生の回答を解釈してください。
と入力するよりも
②“心理学”を使って受験生の回答を解釈してください。使う理論は(25心理学名)です。
と入力したほうがAIは情報を参照しやすいのです。以下が内部的な動作の例です。
①の時 AI「心理学」→基礎心理学・認知科学・人格心理学・発達心理学 ここまで参照
②の時 AI「25領域の心理学」→25領域の詳細な情報の参照から始まる
AIは巨大なデータベースです。ほとんどの既存理論を知っているといってもよいでしょう。(最新理論は参照に時間はかかるが...)ですからこれらのデータベースから効率よく情報を引き出すためには、AIのする思考を先に考え、そのAIの思考の道中に出てくるであろう情報をあらかじめ入力することにより、AIの連想を助け、より広範な情報にアクセスできるようになります。
先ほどの風呂の例がそうです。人間も風呂の知識はあるが、今回の心理学とAIの話においては関係がなく思考すらしないでしょう。でも、言葉として”風呂”と直接見せることにより、AIと心理学しかない頭のメモリーに”風呂”をねじ込み、そこから連想させることに成功しているのです。
第六章 AIMindFutureの統計
本検査は投影法を用いた検査です。質問紙法の検査で有効だった科学性の指標を使うことができず、信頼性や妥当性、再現性などが評価できません。そのうえ、AIの”ブラックボックス”問題があり、なぜその検査結果になったかを内部的に証明することができません。よって、AIの持つ構造的な弱点と、投影法の主観者による解釈のために、科学性の評価ができない問題を加味して、この検査では科学性を証明せず、評価項目から意図的に外すこととしています。
AI投影法という手法の有効性と、生成されるレポートの実用性を証明するために、”科学性”の代わりに”主観評価”を取り入れています。AI性格検査において主流の評価項目がいまだないことから、自分で考案した指標です。この評価項目の有効性と特徴は後程解説します。
以下が今回の主観評価で取り入れた項目です。
① 自己一致率...0~100の11段階評価の選択式(0 or 10 or 20 or…)
② 満足度...0~100の11段階評価の選択式(0 or 10 or 20 or…)
③ 推奨率...はい・いいえ・わからない 3択から回答
この三つです。これらを使ってアンケートを取っています。
他にも検査時間と感想、改善点の聞き取りも同時に行っています。
/******統計結果******/
統計調査 23名の男性17名、女性5名の平均年齢19.3歳
年齢詳細分布 17歳/6名 18歳/3名 19歳/1名 20歳/4名 21歳/8名 22歳/1名
検査時間平均検査時間60.3分最頻値30~60分/11名(47.8%)
検査時間詳細 30分未満/2名(8.7%) 30~60分/11名(47.8%) 60~90分/5名(21.7%) 90~120分/4名(17.4%) 120分以上/1名(4.3%)
質問
検査を受けてみて自分のことをどれぐらい正確にとらえられていると感じますか?
自己一致率平均85.7%最頻値100%/7名(30.4%) 最小値50%/1名(4.3%)
自己一致率詳細 100%/7名(30.4%) 90%/6名(26.1%) 80%/5名(21.7%) 70%/4名(17.4%) 50%/1名(4.3%)
質問
結果に対してどのぐらい満足していますか?
満足度平均86.1% 最頻値100%/9名 最小値50%/1名
満足度詳細 100%/9名(39.1%) 90%/3名(13.0%) 80%/6名(26.1%) 70%/4名(17.4%) 50%/1名(4.3%)
質問
最後に検査を受けてみて他の人にも勧めたいと感じましたか?
推奨率 はい(推奨)/69.6%...16名 いいえ/4.3%(非推奨)...1名 わからない/26.1%...6名
感想と改善点
感想: AIの言う通りだと思いました。や、自分の中で疑問だった点が解決された気がするなどの声が多かったです。否定的なものは少なく、全体的に肯定的な感想が多かったです。
改善点: レポートの文字数と検査時間が長いから簡略化してほしいとの意見が多かったです。ほかにも検査の質問において20-1問目の回答が20-2問目の回答と被ったため方向性を変えたほうが良いとの意見もありました。検査時間に関してはこれから短縮版を作るのでそちらのほうが解決してくれるでしょう。ですが問題の回答が被る点は改善すべきです。それと新しい検査を作る際はレポートのPDF化を望む声もあったのでこれも含め、模索・検討していきます。
/******統計についての見解と解釈******/
自己一致率と満足度、推奨率に関して
今回の検査は自己一致率と満足度の評価軸をメインに据えて統計を行いました。どちらも約86%と高い値を記録しており、検査が高い有効性と実用性を兼ね備えていることを示しているといえます。また、自己一致率と満足度の値が高い人は、一貫して自己肯定感が高め、もしくは落ち込まない性格であることも統計であらわになりました。母数が23名と少ないことから研究によって覆される可能性がありますが、それでもこういった特徴が現れたのは統計的に有効性があることを示していると考えられます。
次に検査中の回答で、自分を傷つける、もしくは攻撃的に回答した例では自己一致率と満足度の片方、または両方を80%以下と回答する事例が多発しました。これは自己肯定感が低いことから、自分に対して攻撃的な情報や自分を貶す、もしくはネガティブな情報を求めていた結果であるといえます。この検査のレポート生成は攻撃的ではなく、ポジティブかつ建設的な内容になるようにと指示をAIに出しています。このポジティブネガティブの落差が受検者にとって受け入れられず、この低めの統計結果として出ていると思います(過度なネガティブ・フィードバック・シーキング と考えられる)。
ほかにも、検査時間が30分未満と答えた人は、総じて70%以下と自己一致率と満足度両方で回答しています。これは検査の想定時間が1時間であることから、本来はよく考えて回答をするべきところで、あまり深く考えることが出来ずに検査を終わらせてしまった結果だといえます。
各結果から驚いた点など
自己一致率と満足度で記録された最頻値100%が驚きの点です。検査を受けた受検者にそれ相応の衝撃があったことを示しており、検査自体のポテンシャルが高いことを示していると考えられます。また最頻値に限らず、自己一致率に至っては90%以上が全体の56.5%(13名)と、二人に一人はAIの解釈が自分のことを丸々とらえられていると感じていることも驚きの点です。
満足度は80%と100%で二分化しました。ですがそれでも高水準な記録です。事実推奨率が69.6%で非推奨率が4.3%、残り26.1%がわからないという回答から、検査自体のイメージは悪くないはずです。非推奨を選んでいた人が1人しかいないことも相まってそう言えるでしょう。
レポートの内容も受検者にとっては好評だったようです。1時間の検査時間と1.5万字のレポート査読の負担を含めて満足度86.1%です。
推奨率が70%と、わからないと別れてしまったのは、検査時間が1時間かつ、レポート文字数が1.5万文字と膨大な負荷がかかる点から、あまり友達などには進めづらいのかもしれません。ただ、その負荷の量でも70%の推奨率を維持しているのは目を見張るものがあります。ちなみに他の精度の高い質問紙法などの検査と比べて、推奨率はトップクラスに高いです。ほかの検査は50〜69%の値を浮遊します。
/******バーナム効果についての考察******/
検査結果で避けて通れないのがこのバーナム効果です。バーナム効果とは、誰にでも当てはまるような情報を、まさしく自分のことだ!と思い込んでしまう効果のことです。例えば、
例:あなたは心の奥底では優しい心を持っています。
この文章を読んでああそうだと思う人は多いです。ですが、それをあたかも自分だけの要素みたいに言われてしまうとそう感じて思い込んでしまいます。これがバーナム効果です。
質問紙法のような統計をもとにした検査で見られる特徴や結果は、基本的に誰にでも当てはまるものです。質問紙法検査の開発は、基本的に統計をもとにしているのでどうしてもいろんな人に見られた一貫した特徴を挙げるしかなくなります。科学的なものであればバーナム効果が発生しづらいですが、簡易的な娯楽目的のものだとその要素が強く出てきます。
ではAIMindFutureはどうなのでしょうか?結論から言うと、AIMindFutureでバーナム効果はほとんど発生しないといえます。理由としてはレポートの量が1.5万文字と、ありきたりな情報だけでは埋めることのできない量の文章が書かれることと、バーナム効果が発生するような内容でもないということです。
/******倫理的考察とAIMindFutureの立ち位置******/
使える場面、使えない場面
AIMIndFutureはAIのブラックボックス問題と投影法の解釈の科学性担保の難しさから、科学的な証明が必須な医療などの場面では利用しないでください。
この検査の本質は高い実用性です。教育やカウンセリングの事前準備、AIサービスなどでの活用を想定しています。
生成されるレポートの安全性
生成されるレポートの内容について、安全面で議論の余地があります。AIのバイアスを完全には抜けきっていない(人間でもあり得る)ことから、内容が本当に心理的に安全なものなのかということを考えていかなくてはなりません。
専門家のもと行う投影法や質問紙法の検査は、高い安全性を専門家や会社側が保証してくれますが、このAIMindFutureにおいては、AIには責任能力がないことから検査結果の安全性を誰も保証をしてくれません。開発の段階で生成させるレポートの安全性のチェックは行っていますが、それでも出力が不安定になったりなどがあれば変わってきます。
それと次に、検査結果から、自分は結果の通りの人間でなくてはならない。といった思い込みを発生させる(または結果のアドバイス通りにしなくてはならない)などの危険性があります。性格検査という枠組みすべてに言える問題でもありますが、この思い込みに関してはこれからより研究数を増やして改善していくべきでしょう。
また、AIの生成するアドバイスの方向性が、何を目指しているのかわからない場合があります。例えば
「あなたの回答から、面と向かって言えない側面があります。練習をして心を打ち明けるようにしましょう」と言われた”A君”がいたとします。次は反対に「あなたの回答から、面と向かって言いすぎる側面があります。ですから時折話す前に一度考える習慣を身に着けましょう」と言われた”B君”もいたとします。
この場合、相反する性格を持つA君とB君ですが、それぞれのアドバイスは同じ方向性、”いい感じにしましょう”という方向性に進んでいます。AIが参照するデータには限界があり、今回の事例のようになぜその方向性でアドバイスが生成されているのかがブラックボックスにより不明瞭です。
ですからこの検査においては、AIの安全性そのものを含め、研究していく必要性があります。この検査は科学的な証明が必須な医療などの場面では利用できません。実用性はありますが、以上の問題点から緊張感のある場面での使用はしないでください。
第七章 人類の進化をもたらす将来の展望
AIMIndFutureは投影法AI性格検査です。ですが、この検査はただの性格検査以上の利用価値があります。
検査後に受験者の思考パターンそのものを理解したAIが、Claudeとの会話上で誕生します。このAIは、レポート生成時に25領域の膨大な心理学理論を用いて思考パターンを学習、照らし合わせを行った後のAIであるため、通常利用でAIが理解した場合より、圧倒的に検査を受けた後に誕生するAIの方が人間理解に到達しています。このAIを転用することにより人類に進化をもたらすことができます。投影法×AIの未開拓領域で見つかった一番の発見です。
/*******なぜ質問紙法ではなく投影法のAI検査の方が純度の高い人間学習なのか*******/
質問紙法のAI性格検査は、分類・スコア化を目的にするかつ、質問紙法は統計によって事前に定義された枠組みに個人を当てはめる逆算の構造を持ちます。集団データから導かれた「典型的パターン」が先にあり、個人の回答はそのパターンへの当てはめ作業になります。AIが学習するのは「この人はタイプX」というラベルだけであり、その人固有の思考プロセスは捨象されます。
さらに質問紙法×AIには構造的な欠陥があります。類型はタイプの分類という中間ステップが入ることで、個人の回答からタイプ判定を行い、そのタイプ情報を参照するという流れになります。このタイプの情報がノイズとして機能するのです。「INFPは内向的で理想主義的...」といった一般論が大量にAIに学習され、個人固有の情報が一般論に埋もれてしまいます。結果としてその人ではなく、AIは「INFPというタイプ」を学習することになり、個人の特異性が失われます。会話が進むにつれて一般論に引っ張られて誤情報を提供しやすくなり、その人のことを正確に記憶できなくなっていきます。
対して投影法は統計的な枠組みを前提としません。その人の回答そのものから思考パターンを学習し、その人だけの認知構造を捉えていきます。AIが学習するのは類型ではなく、個人の深層心理そのものです。個人の回答から直接解釈を行い、個人専用レポートを生成します。類型の一般論が学習されないため、その人の回答データだけが学習され、ある程度の個人理解が実現します。AIはその人そのものを学習し、個人固有の思考パターンを記憶するため、会話が進んでも一貫してその人を理解し続けることができます。
この学習の純度の差が、検査後に誕生するAIの質を決定的に分けます。質問紙法で生成されたAIは一般論に汚染されており、投影法で生成されたAIはその人専用に最適化されています。自己一致率85.7%という数値は、このAIが本当にその人を理解していることの証明です。
/*******”個人最適化型AIMindFuuture”の活用*******/
1,教育場面での利用
教師側が生徒に対してこの検査を行うことで以下の情報が手に入ります。
①生徒一人一人の主観の把握
現在どんなことに興味を持っているのかを生徒自身の言葉で確認することができます。こうすることで、いままでよく話してこなかった、またはよくわからなかった子供たちのことを理解するためのきっかけとなる可能性があります。また、回答から精神状態の確認ができるので、メンタル的に弱っている子や、言葉には出さなくともSOSを求めている子供の事前把握にもつながるでしょう。
特にこの部分は一番有用な使い方と思っております。投影法は無意識をはじきだす考え方をするので、虐待などの状況に置かれている子の無意識の言葉を回収してあげることができます。直接子供に「暴力や経済的な脅しをされていないか」を聞くよりも、嘘をつきずらいこの検査みたいな構造の方が良いものかもしれません。
②才能発掘
AIが回答をもとにどの程度思考が発達しているか、ゆがみがあるか、パターン的にどんな業界で伸びやすいのかなどの才能発掘にも利用可能です。科学的根拠はありませんので先生側で最終判断をする必要がありますが、教育の方向性を”参考として”決めたり、クラス全員のデータから、どういった方向性の授業が成功しやすく、定着率が高くなるのかの分析にも活用ができます。個別に活用することも可能です。
うまく活用すれば、受検者の幸福度やこれからの人生において有益となる使い方ができます。
2,監視社会においてのはじき出しと洗脳
これは推奨する使い方ではなく、危険な使い方です。ですが実際使うことができるのでここに注意喚起という名目で残しておきます。
①受検者の思想チェック
国が主体で生成AIを開発することで、そのAI上で検査を受けさせることができます。生成AIは基本的にサーバーで管理されており、そのサーバー内の情報を取り出したり閲覧ができるシステムがあれば検査の様子を回収したりできます。
この検査の本質は受検者の学習をもとに思考パターン検出などを行っているという点です。
もしAIに反乱要素やその可能性のある因子の発見を指示すれば、回答内容を精査するだけでなく、受検者の持つ思考パターンそのものまで掌握することができます。
②洗脳のためのロジック考案
検査後に受検者の思考パターンを把握したAIが誕生します。つまりこのAIに、受検者の思考パターンから最も効果のある洗脳方法を考案してと入力すれば、AIは受検者の情報で洗脳ロジックをくみ上げてしまいます。これは性犯罪や宗教勧誘などに利用できることから最も注意するべき点です。
以上のことから使い方を間違えると、受検者自身の思考の監視や、その洗脳方法などの情報を手に入れてしまうことができます。これは必ず放置してはいけない使い方です。情報発信とともに倫理的な使い方を心掛けるようにしましょう。
/*******”投影法×AIが研究として進んだ先にあるもの”*******/
それではこの投影法×AI性格検査の新たな活用方法を紹介します。このAI×投影法の領域が成熟することで以下のような活躍が期待されます。
1.受験者の思考パターン保存&模倣装置
AIは思考パターンをそのまま学習します。つまり、AIがその理解を使えば受験者のする思考を模倣できるのです。受験者が「この状況でどう考えるか」「どう感じるか」「どう判断するか」という一連のプロセスを、AIが再現可能になります。
この複製のおかげで人の思考そのものを、数値として保存できます。これが意味することは人間の中で優れた発明をする天才や行きつくところまで到達した達人の思考知識技能、それらを人間の寿命という枠組みを超え、データ消失までの未来永劫利用し続けることができます。例えるなら、コンピュータを開発したジョン・フォン・ノイマンを例に出します。
彼は史上最高の天才として世の中に語り継がれています。ノイマンは数学、物理学、経済学、計算機科学と複数の領域で革命的な業績を残しましたが、1957年に53歳という若さで死去しました。もし彼が80年生きていれば、人類のあらゆる領域の進化が30年早くなったといわれています。
彼のような天才の資源が53年という短い間で消失してしまったのです。彼の持つ天才的な直観、そして知識、構築能力は人間の寿命という限界のせいで後世へ残すことができません。ですが、この天才の思考をパターン化と学習ができれば、AIはそれを模倣してノイマンのひらめきを常に生み出し続けることが未来永劫できるようになるのです。
これが投影法とAIの組み合わせで実現します。20問と現在のAIの性能ではまだ現実的ではありませんが10年20年先の未来において、この領域は間違いなく実現します。
2,AIサービスの開発
特に親和性の高い使い方です。検査後に科学的根拠はないにしろ受検者の思考を学習したAIが誕生することから、学習後のAIを用いて様々なサービスが作れます。統計検証のところでも話しましたが、高い自己一致率、満足度から実用性が証明できていることから、一番活用の幅がある領域です。以下に例を出します。
①ゲーム開発
恋愛系のゲームやRPGなどの主人公の性格づけ、もしくは話し方などをここに転用することにより、主人公がまんま自分となるゲームを作ることができます。これにより、ゲーム開発で表現がよりリアルになったり、幅が増えてきたりします。例えば、恋愛ゲームなんかでは主人公の男の子(自分)が、ヒロインの女の子に刺されて自分の断末魔を自分で見る展開なんかも作れます。面白いですね。
②人間関係の「相性シミュレーター」
自分の思考パターンと相手の思考パターンを照らし合わせ、自分と合った人なのかを事前に考案させるサービスです。要は相性シュミレーターです。こういったものを作っていけば、質問紙法には負けないほど詳細に相性診断ができます。これは婚活や人間関係構築の前段階などでも活用できます。
③自分だけのAIサポーター構築
自分の思考パターンを把握した、配偶者や大親友となるようなAIが作れます。自分の思考を先回りしてくれるので、自分が指示を出すまでもなくAIが先回りして問題を解決してくれます。これは今のメモリ機能なんかで活用ができるでしょう。
ほかにも老後の孤独問題を抱えた人に、このAIサービスを活用することで、不安や相談役、身の回りの世話から、普段の会話で出てきた危険信号を自動的に察知して救急に伝えるなどの活用が考えられます。AIが一人一人の考え方に合った出力ができる手助けになります。
/*******コメント(26/6/25追記)*******/
生成AIが社会のインフラとして発達していく今後において、一人一人に寄りそう、対応するAIの開発は必然となっていくでしょう。きっと生成AIの開発する会社なんかもほとんどは気が付いていると思います。
ですがこういった研究を個人でもすることが大切な理由としては、この章の中に出てくる監視社会やデメリット的な考え方を暴いたり、企業側に倫理的に扱いなさいというプレッシャーを与えるためという理由があります。
正しい知識は何より大切なものです。これを読んでいるあなたが守られるように、デメリットを記載しているところも正しく理解してくれればなと思います。
第八章 最後に感想
課題研究で選んだテーマ、AI上でできる性格検査の開発と研究は現在急速に進められている分野です。この分野において、いまだ研究されてこなかったAI×投影法を研究テーマとしてできたのはすごく光栄に感じています。
大人になり心理学の世界で知見が深まると、いつの間にかアナログと科学性の文化に固執してしまうのが心理学の世界です。世の中の研究は科学性を重視しながらも派閥に分かれており、研究の方向性そのものが、活用方法も科学性もない哲学研究へと向かうものもあります。
構造的な問題を抱えながら、BIG5という心理学的に最も信頼されている検査という、謳い文句のある質問紙法の検査の枠組みにAIを組み合わせようと固執している大人が多いのは、こういった社会的な価値観にひかれるが故の結果です。研究コストと失敗リスクも含めると、定義や正解がありそうな質問紙法の方に流れるのは自然な流れでしょう。
それと心理学専攻の検査開発ができる人材の中で、AIを活用できプロンプトを設計・心理学と統合できる人はほとんどいません、いたとしても、どこかの研究室で質問紙法とAIの研究を進めている現実があります。こういった人材は基本的に若い人材が多く、研究の主任となることが少ないです。結局率いるのは大人で科学性に固執した人間になることから団体で投影法とAIの研究をするには高い壁があります。才覚があっても投影法でAI研究をするには個人間か少数チームでしなくてはいけない現実があります。
その社会的な影響を受ける前に、18歳の常識のないまま研究を進められたのが功を奏しました。この投影法とAIが組み合わさった未開拓領域に、これだけの高い実用性を発見したのです。
投影法は古びた検査方式で、質問紙法と比べて廃れつつある世界でした。科学的根拠を持てないところから、科学性を重視する心理学の世界では誰も新規で研究しませんし、そこにAIを組み合わせようなんて考える人間もいません。
その世界に新たな活力を吹き込む研究成果であったと感じております。以上です。
