『星が見たくて』制作覺書
ボカコレ2025夏に出品した樂曲。
前回(2025冬)は、何の氣なしに樂曲を作つてたら、偶さかタイミングが合うたので參加してみたわけだが、今回は參加すること前提で作つた。だからと言つてそのためにいつもと大きく違つたことをしたといふわけでも無いけれども。
この文書は、まだ記憶がそれなりに殘つてゐるうちにあれこれ書いておいた方が良いかなと思つて書き始めたものだが、その目的に適ふ文章になつてゐるかどうかは怪しい。すぐに横道に逸れるんよな。
以下、あれこれ纏まり無く書いてゐるが、かういふものを書くのは初めてなので、今回に限つた話だけではなく、いつも大體こんな感じといふ話も混ざつてゐる。
歌詞
時計の針は七時を過ぎ
ビルの隙間から星が見えた
邪魔されずに星が見たくて
思ひ立つまま電車に乘つた
窗から見える街の燈り
進むにつれ小さくなり
夜の闇が景色を染める
窗の向かうには何があるの
見えるのは光る星々
あの星座をしるべに遠くまで行かう
誰もゐないホームに降りた
階段を踏む靴音響く
狹い通路を急いでくぐり
ひとりきりで改札を出た
目の前に黑い山の影
風が優しく頰撫でる
きらきらと星が擴がる
見渡す限り河のやうに
きらきらと星が輝く
この景色見たくてここまで來たの
滿天の星が瞬く
その輝きを胸に收めた
きらきらと星は燦めく
明日もきつと前へと步いてゆける
大まかな制作過程
何から書いたものか、といふところで、まづは大雜把にどういふ過程を踏んで制作したか書き出してみる。
コード進行設定
リズム設定
メロディ作成
伴奏作成
作詞
歌唱データ作成
ミックス・マスタリング
動畫作成
今までは、最初にサビの進行とメロディを作つた後に、AパートBパートの進行作つてメロディ書いて、とやつてたのを、今回は先にコード進行を固めてしまはう、と思つて、そのとほりにした。深い意圖みたいなものがあつたわけでは無く、さういふやり方をしたらどうなるかなあ、と思つただけだが。上手く行つたのかどうかはよく分からない。書き附けを見る限り、コード進行を固めるまでにちんたら時間を使つてたつぽいんよね……。
音源等
Synthesizer V 2 AI 宮舞モカ
一番重要な要素。歌モノなので。
なぜ宮舞モカかといふことになると、そろそろSynthesizer VをBasicでもライト版でもなく身錢を切つて導入してみようかどうしようか、とか思つてゐたところに、SV2が出ます、同時に出るのは宮舞と他幾つか、といふアナウンスが飛び込んできたから。
BFD3.5
今回初投入。何故なら制作に入る直前にセールで買うたから。
Shino Drums
DTMに手を出した割と最初の頃から使用。他はさておき、スネアの音は鳴らしてゐて良い氣分になれる代物なので、今回もスネアの音だけはBFDにレイヤーして使用した。といふか、Studio Oneでさういふプリセットを組んだ。
では、混ぜたときにさういふ音が出てゐるか、樂曲の中で生かされてゐるか、と言はれると、何とも言へない。結局單なる自己滿足である可能性が高いが、別にそれで良いと思つてゐる。
IK Multimedia MODO BASS 2
DTMに手を出した割と最初の頃からCSを使つてゐたのだが、これはずつと使ふことになると思つたあたりで、セールのタイミングを見計らつて購入。
Unreal Instruments Standard Guitar on Plogue sforzando
自分で錄音できたら良いのだが、そんなギターの腕は無い。といふことで打ち込むわけだが、これもDTMに手を出した割と最初の頃から以下略。
Utsbox MIDI Tools2
ギターパートのMIDIノートを全部自分で書くのは大變なので、とても助かる。このプラグインを見つけるまでは本當大變だつた。自分で押弦のポジションの設定ができるのも良い。ストラム彈ける系音源も、無料で使へるある程度使へるみたいなのを試してみたことはあるけれども、簡單に使へる代はりに融通效かんよなあ、うーん、となつてしまつたりするのよね。そしてStandard GuitarとUtsboxに落ち著くのであつた。
u-he TyrellN6
シンセ音源についてはずつと迷子狀態だが、今回はあれこれ試した末、とりあへずこいつのプリセットをパート毎に切り替えて(データ的には別々のトラックに分けた)幾つか使ふことにした。結果として、サビの部分が何かきらきらな感じになり、それならさういふ歌詞にしよう、となつたのであつた。
Audiolatry Upright Piano
サビのシンセが高音きらきらなのは良いけれどもそれだけだとちよつとなあ、ぢやあピアノをレイヤーするかあ、となり、グランドピアノつて感じでも無いよなあと思つたのでこいつを使つた。
リズム


基本線は上二圖のとほり(Rythmはおほよそギターを反映)、Aパートとサビで變はるやうにして、Bパートではメロディが先行してサビのリズムに移つていく、くらゐにふんはり決めた程度。
伴奏・前奏・間奏・後奏
Aパート
樂器はリズム刻む、くらゐの鹽梅にしようとした。最終的にはイントロと同じくベースだけ適當に遊ぶ感じになつた。
イントロ
時間的制約と、どのパートにやらせるのか決めかねたのとで、メロディらしいメロディをつけるのは止めてAパートのリズム彈きを踏襲することにした。しかし、さすがにベースが單調に過ぎると思つて弄くり回した結果、最終出力のやうになつた。ベーシストに聽かせたら單調なのよりは良いと思つて貰へるのか、それとも手前ベースを何やと思うてんねんみたいにキレられるのか。
Bパート
伴奏はAパートよりも單調に。シンセはアルペジオ的に。多分それくらゐ。
サビ
ギターはリズムを刻む。シンセは高い所で動く。ベースは休符をしつかり取る。まあ大體そんな感じ。
間奏
1番2番間は、キーを元に戾すための進行を組んだくらゐで、後はイントロを踏襲。ラストサビ前はイントロ・Aパートの踏襲で入り、Bパートを元にギターソロを書いて、みたいな。ギターつぽく出來てゐるのかどうかまるで自信はないのだが、ろくにギターが彈けない以上、仕方ない氣もする。
アウトロ
イントロなどと基本設計は同じ。最後ちやんと締まるやうに、つてだけ。
作詞
いつもどほりChatGTPに補助して貰ひながら。今回は、シンセの音がきらきらな感じで、「夏は夜」だし、ぢやあ星かなあ、といふのがあつたので、比較的スムーズに行つた。
幾らChatGTPが有能でも、結果を受け取るこちらが狹量なので、歌詞を書いて貰つてそのまま使ふといふことが出來ない。割と高確率で、世の中の樣々な歌詞の薄ら氣に入らないところを煮詰めたやうな文言が出て來るし、それ以前に、書いたメロディにピタッと嵌まる文言を出させるのは難易度高いのよね。ChatGTP-5を觸つた感じ、後者はもうじきどうにかなりさうな氣もするけれど、前者は俺の物の見方が矯正されない限りどうにもならんよな、屹度。
といふことで、ChatGTPにはテーマの詳細化とか、プロット構成の手傳ひとか、弄くり回せばどうにか使へさうな文言をともかく出してみて貰ふ、みたいな使ひ方をしてゐる。依賴の出し方としては、「ここまでで作つたプロットで歌詞書いてみて」とか「ここまでの歌詞を書いたから續き書いてみて」みたいな投げ方はするが、弄くり回せばどうにか使へさうな文言を拾ひ集めるための所業である。人間相手にこれは無理。で、何か組み立てられさうな材料が集まつたら組み上げてみて、そこから膨らませられればそれも足して、足りなければ「續き書いてみて」とやる、みたいなことを繰り返す。うん、エレガントさの缺片もないね。
今回は割とテーマがさくさく絞れて見通し立つのが早かつたから、いつもよりスムーズに作詞できたわけではあるが、でもSV2で入力してゐると、何故だか字數と音符の數が合はんのだが、雜とはいへ鼻歌唄ひながら書いた筈なのに、みたいなことがあつて、うへえとなつた。
ミックス・マスタリング
ぶつちやけ現狀どれくらゐあかんのかさつぱりわかんない。
假でミックスダウンした音源をノートPCで聽いたら何か違ふとなつたからあれこれ弄つてはみたものの、多少はマシになつたのか、餘計酷くなつたのか、そもそも弄るべきだつたのか、今となつては謎……orz
動畫
AviUtl2できつちり作つたのはこれが最初。前作を出したときは、世にはまだAviUtl2の影も形も無かつた。
今回は演出を控へ目にした。さういふのが映えるやうな樂曲では無いと思つたからである。それ以前に能力の問題もあるけど扨措く。
もう少し個別的に言及するなら以下の如し。
前作では宮舞の立ち繪をリズムに合はせて動かしたが、今回は止めた。
歌詞のフォントサイズを小さくし、一度に表示する量も減らした。
背景が切り替はるときの演出も控へ目なものにした。
うまいこと繪が描けないから、なかなか難しい部分はあるよねえ。素材をいかに調達してくるか、それをどんな具合に配置したり動かしたりするか、だが、それとて繪心が無いのでは、といふ……。
まとめに替へて
上手くまとまる氣がしないので、いつそぶん投げることにします。
最後まで讀んで下さつたことに心より感謝申し上げます。
