未来の娘のために始めた副業が、今の娘を我慢させている
「ママ、今日一緒、寝れない?」
つたない言葉で言われたその一言に、
胸がぎゅっと締め付けられました。
………………
私は、
「今しかない娘との時間を大切にしたい」
と常々思っています。
育休後にはその気持ちが膨らみ、
新卒から働いていた職場を退職。
医療から福祉の現場へと転職をしました。
同時に、働き方の選択肢を増やすため、
副業も始めています。
「未来のために」と始めたことなのですが、
この1年間は、
オンラインスクールの授業から始まり、
企業様との面談、
仲間内での勉強会など、
夜にzoomでやり取りする時間が増えました。
そしてその度に、寝かしつけは夫に頼んでいます。
先日の夕方も、夫に
「私今日Zoom」
と一言で伝えた時のことです。
それを近くで聞いていた娘が間髪入れずに、
冒頭の一言を聞いてきたのでした。
その声は責めているわけでも、
怒っているわけでもありません。
言うならば、
「ただの事実確認」
そんな印象でした。
本来ならばその時間は、娘と一緒に眠る時間でもあります。
これまで泣いてすがる娘をなだめながらzoomに参加したことは数知れず。
しかし最近は、
「ママzoom=一緒に寝れない」
とすぐに切り替えるようになったようです。
最初の頃は、
「お願いだからパパと寝れるようになって。」
と何度も思いました。
それが今現実になったとき、
「本当にこれが求めていた結果なの?」
と考えてしまう自分がいます。
私は、この変化を「成長」と呼んでいいのでしょうか。
もちろん、気持ちを切り替えられる力は大切です。
我慢する力も、生きていく上では必要なのかもしれません。
でも、娘が慣れてしまったのは、
「ママが寝かしつけにいない夜。」
その現実に慣れてしまっただけ。
泣くことを諦めただけ。
私はそれを、「あぁ、よかった」と言っていいのでしょうか。
……………
娘の一言の後には続きがあります。
その日は久しぶりに、
「みんなで寝たかったな」
と言ったのです。
でもそれも諦め半分な様子です。
なだめながら私は2階の個室に入りました。
zoomが始まる5分ほど前に、
娘はお気に入りのぬいぐるみを手に持ち、私のいる部屋へやってきました。
夫に、
「ママにおやすみする。」
と言って、私のとこに来たようでした。
娘は、
「ぎゅーして。」
と両手を広げました。
私はぎゅっと抱きしめました。
すると娘は、
「◯◯ちゃん少しだけ泣いてたの。」
と、小さな声で教えてくれました。
そして、
「おやすみ。」
そう言って、部屋を出て行ったんです。
その後ろ姿を見送りながら、
「なんでこんなことしてるんだろう。」
と強烈な後悔に襲われました。
副業を始めた理由は、娘との時間を増やしたかったからでした。
本業だけでは叶えられない働き方を目指して、今を頑張っています。
だけど、その「未来のため」が、「今」の娘に寂しい思いをさせている。
この矛盾に、何度も立ち止まります。
娘の物分かりの良さには「助かって」います。
Zoomを途中で抜けなくて済む。
娘が泣き続けない。
勉強にも集中できる。
でも、その楽になったは、
本当に喜んでいいものなのか、わからないのです。
娘にとっては未来より今日。
今日、一緒に眠りたい。
今日、ママにぎゅっとしてほしい。
その積み重ねが、子どもの毎日です。
だから私は、答えが出ません。
この選択が正しかったのか。
この頑張りは、本当に娘のためになるのか。
正直戸惑うばかりです。
それでも今回のことで、改めて自分の振る舞いについて考え直しました。
「未来のためだからと今日を当然のように差し出してしまう自分にはならないでいよう」
そう強く思いました。
「未来の娘」と「今日の娘」。
どちらも同じくらい大切だということを、忘れたくないと思いました。
もちろん、未来のための努力が無駄だとは思いません。
きっと今の積み重ねが、数年後の私たちを助けてくれる日も来るはずです。
でも、子どもにとって大切なのは、未来だけではありません。
今日、一緒に眠れたこと。
今日、ぎゅっと抱きしめてもらえたこと。
今日、「おやすみ」と笑って言えたこと。
その「今日」は、一度過ぎたら戻ってきません。
部屋から出ていく娘の後ろ姿を見て、
当たり前のことですが、
一日一日を大切に過ごそうと思いました。
未来の娘のためだけでなく。
現在の娘の気持ちを大切に。
大切なものは見失わないように日々過ごしていきたいです。
