見出し画像

【素の自分で扱ってほしいよね】『Midnight Pierrot』

頑張りすぎてしまうのは、何かに操られているのだろうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

[Intro]

月の針が

真昼を縫う

幕の向こうで

ひとつ 息を隠す


[Instrumental Interlude]


[Verse 1]

言葉が鮮やかに舞うたび

軽やかな人だと思われる

歪んだ景色を指させば

まだ強いのだと 見間違われる


声がまっすぐ届くことと

心に余白があることは

同じ光ではないのに

また新しい役が置かれていく


[Pre-Chorus]

威勢のいい声は

元気の証ではない

刃のような言葉も

傷つかない証ではない


[Chorus]

真昼の月に遣わされ

わたしは今日も道化師になる

銀の仮面に微笑みを描き

星屑のように言葉を散らす


けれど 夜の鏡には

声を失くした顔がいる

演じきれるほど 見抜かれない

元気ではないのに

元気に見える


[Verse 2]

幕が下りれば 灯りもほどけ

赤い口元は水に消える

素顔のわたしは静かで

夜の底へと言葉を沈める


何も背負わない肩になって

ようやく呼吸を思い出す

拍手の残響が遠ざかるほど

本当の疲れが戻ってくる


[Pre-Chorus]

立ち向かえることと

まだ走れることは違う

おかしいと言えることと

何でもできることは違う


[Chorus]

真昼の月に遣わされ

わたしは今日も道化師になる

白い光を衣装にまとい

倒れないように舞台を渡る


けれど 真夜中の鏡には

眠りたがっている顔がいる

演じきれたから また頼まれる

元気ではないのに

元気に見える


[Instrumental Interlude]


[Bridge]

仕事の光の中では

どろどろの魔女ではいられない

濁った夜も 黒い呪文も

衣装の内側へ隠していく


それでも

もう少し傷が眠ったなら

また役目を受け取れる日も来る

だから今だけ

この静かな夜だけは

新しい台本を

わたしに渡さないで


[Final Chorus]

真昼の月に遣わされ

わたしは今日も道化師だった

理不尽の影を言葉で裂いて

今日の一幕を終えてきた


だから これ以上呼ばないで

幕の外では ただのわたし

演じきれることは 余力ではない

強く見えることは

元気ではない


[Outro]

月の針が

夜明けを縫えば

仮面は静かに

椅子へ戻る


道化師のいない部屋で

わたしはようやく

わたしに戻る