春のクラス替えに口づけを。
クラス分けが決まる春。
俺は大好きな美和子ちゃんと同じクラスになることができた。
卓球部イチの美女で色白の肌と清らかな雰囲気が魅力の美和子ちゃん。
この春から副部長になると、聞いた。
中学時代は陸上部だったけど膝をケガしてから卓球を始めた、と聞いた。
成績は中の上、文系だけどなぜか生物が得意、とも聞いた。カエルも触れるとか触らないとか。
それくらいのことしか知らない俺。
気持ち悪いかな。
こんなこと思っている時点で、書き綴っている時点でやばいかな。
きっとなんか事件でも起こしたらこの日誌が報道されるんだろう。
ただ、すきなだけなのにね。
まだ騒々しさのない初々しい教室。ニスがテカる机や椅子。春の日差しと生ぬるい風。揺れるカーテン。
さぁ美和子ちゃんと同じクラスで過ごせる一年が始まるのだ。
俺は教室のドアをおそるおそる開ける。このときめきは、青春でしか味わえない。
「さぁみんな。席につけ。出席取るぞ」
俺は、教室の特等席から周囲を見渡しながら美和子ちゃんを探して微笑んだ。
