フィードバックノイズ
Say Sue Meの最新EPに収録されている曲、
In This Mess。ギターのリフから始まり、そのリフも、追いかけて入ってくるもう一本のギターも、次第に空間的なエフェクトがかかり
靄がかかったような音像を作る。
その後リズム隊が入ってきて、靄の中を行くような不思議な疾走感を持って6分近く走り抜けていく。
アウトロもその空間的な音がノイズ気味に変化して終わる。
17時ごろに車で買い物に出て、出来上がっている餃子とその他諸々の入ったビニール袋を持った帰り道でこの曲を聴いた。
最近よく聴いているEPということもあるし、なんとなく、家に着くまでちょうど良いくらいの楽曲の時間だったのでこの曲を選んだというだけだった。
たまたまかけただけの曲だったが、アウトロのフィードバックノイズを聴きながらふと妻のことを思い出した。
結局の所、俺は何故妻と結婚したんだっけ?
いくつかの理由があったが、その内の一つが
このフィードバックノイズが沸き立てる高揚。
耳心地の良さ。それを少しでも分かり合えるのが今の妻だったからだ。
簡単に言うと、音楽の趣味が合うということになるかな。
結局の所、そこなんだな。
友達との決定的な違いは。
それをふと思い出した。
妻の服装の心配をしている。
Tシャツが短すぎるのではないか。
皆の前にそのかっこで出て大丈夫か。
太陽のような性格なのに。
もう、友達を気にする必要はない。断絶した。向こう岸と、こっちの岸があってそれぞれに分かれただけだ。
出会う前と同じように。これまでの30数年と同じように。
こちら側ではギターノイズ、泥臭いスネア。
ローリングストーンズのようなブルース感。
牧歌的なハーモニカ。
その他諸々と生きていくし、友達は向こう岸でそういうものとは関わりのない人生を歩んでいく。
たったそれだけのことを俺だけが理解していなかった。
でも、一度橋がかかっていたのだ。間違いなく。門は開かれていた。なので戻ってくるのに時間がかかる。
土曜日、日曜日は冷静に、物事を見れる。
強く行きたい。今までの全てを忘れるような。
将来、ただ真っ直ぐにオーストリア、スイスへと続く道に出られるように。
もう少しだけウィスキーを飲んだら寝よう。
