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半透明の海|風まかせ文芸部

 昨日の夜、窓から荒れ狂った海を見た。

 彼は涙を流しながら、わたしが特別で大切な存在であること、彼女から一方的に言い寄られたこと、そしてその関係を続けるつもりは決してないと何度も訴えた。

 一瞬心が冷えた。疑心に苛まされたのは、これが初めてではないけれど、それでも、長い年月をともに歩いてきた彼をもう一度信じてみようと思った。

ーーー朝を迎えた。

 凪いだ半透明の海が、わたしの心を少しだけ落ち着かせたのは確かだった。


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