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#448 なぜワールドカップは4年に1回なのか?

ワールドカップは4年に1回。

世界中が熱狂するサッカー最大の大会です。

大会が終わるたびに、

「次は4年後か…」

と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

では、ワールドカップはなぜ毎年ではなく4年に1回なのでしょうか。

その理由をたどると、

ワールドカップがオリンピックから生まれた歴史

にたどり着きます。

ワールドカップができる前はオリンピックが世界一決定戦だった

現在では、

サッカー世界一=ワールドカップ

というイメージが定着しています。

しかし20世紀初頭までは違いました。

当時、世界最高の国際スポーツ大会といえば

近代オリンピック

でした。

1896年に始まった近代オリンピックでは、1900年の第2回パリ大会から、サッカー競技も正式種目となりました。

当時はまだワールドカップが存在しなかったため、

オリンピック優勝国が事実上の世界一と考えられていたのです。

オリンピックにプロ選手は出場できなかった?

ところが、オリンピックには一つ大きな問題がありました。

それは、

プロ選手が出場できなかったこと

です。

当時のオリンピックは、

「アマチュアスポーツの祭典」

という理念を重視していました。

そのため、プロ選手は原則として参加できませんでした。

しかし1920年代になると、

ヨーロッパや南米ではプロサッカーが急速に発展します。

世界最高レベルの選手がオリンピックへ出場できない。

この矛盾が大きくなっていったのです。

FIFAが独自の世界大会を作った

そこで動いたのが、

FIFA(国際サッカー連盟)

です。

FIFAは1904年に設立された国際組織で、

「プロ選手も参加できる、本当の世界一決定戦を作ろう」

と考えました。

そして1930年、

ウルグアイで第1回ワールドカップが開催されます。

つまりワールドカップは、

オリンピックに対抗する大会というより、

オリンピックでは実現できなかった世界大会

として誕生したのです。

なぜ4年に1回なのか?

では、毎年開催ではダメだったのでしょうか。

理由はいくつかあります。

① オリンピックと同じ周期を採用した

当時、世界最大の国際スポーツ大会はオリンピックでした。

そしてオリンピックは4年に1回。

そのため、

「世界大会は4年周期」

という考え方が自然に受け入れられていました。

ワールドカップもその流れを引き継いだのです。

② 世界予選だけでも数年かかる

現在、FIFAには200以上の国・地域が加盟しています。

もちろん全員が本大会へ出場できるわけではありません。

各大陸で何年もかけて予選を行い、

勝ち抜いた国だけが本大会へ進みます。

もし毎年開催すると、

予選だけで一年が終わってしまいます。

つまり、

世界規模の大会だからこそ4年間必要

なのです。

③ 選手への負担

現代のトップ選手は、

・国内リーグ
・国内カップ戦
・大陸大会
・代表戦

など、年間60試合以上プレーすることもあります。

そこへ毎年ワールドカップが加われば、

身体的にも日程的にも現実的ではありません。

4年という間隔は、

選手のコンディションを考えても合理的なのです。

④ 「待つ時間」が大会の価値を作る

もしワールドカップが毎年開催されたらどうでしょう。

おそらく今ほど特別な大会ではなくなるでしょう。

4年間待つからこそ、

一試合一試合の重みが生まれます。

選手にとっても、

「人生で数回しか出られない大会」

だからこそ特別なのです。

4年という時間そのものが、

ワールドカップの価値を高めています。

産業革命が世界大会を可能にした?

実はワールドカップ誕生には、

産業革命

も深く関係しています。

19世紀になると、

鉄道や蒸気船が発達しました。

さらに20世紀には飛行機も普及します。

これによって、

世界中の国々が一つの場所へ集まれるようになりました。

もし交通手段が発達していなければ、

世界大会そのものが成立しなかったでしょう。

つまり、

ワールドカップはスポーツだけでなく、

近代化によって実現したイベントでもあるのです。

ワールドカップが中止になったこともある?

ワールドカップは一度も途切れず開催されてきたわけではありません。

1942年大会

1946年大会

は、

第二次世界大戦によって中止となりました。

世界大会よりも戦争が優先される時代だったのです。

1938年大会の次は1950年大会。

実に12年ぶりの開催となったのです。

それでも戦後、FIFAは再び

4年ごとの開催へ戻しました。

4年周期という考え方は大会中断後も一貫して大切にされてきたのです。

「2年に1回」にする案もあった?

近年、FIFAでは

「ワールドカップを2年に1回にしよう」

という案が議論されたことがあります。

収益増加などが理由でした。

しかし、

・選手の負担
・各国リーグへの影響
・大会の価値が下がる

といった理由から反対意見が非常に多く、

現在も4年開催が維持されています。

つまり、

4年という間隔は、

今でも最も適切だと考えられているのです。

ワールドカップは近代史から生まれた大会だった

ワールドカップが4年に1回なのは、

単なる伝統ではありません。

その背景には、

・近代オリンピック
・アマチュアリズム
・プロスポーツの誕生
・産業革命
・交通機関の発達

など、

社会科で学ぶ近代史そのものが関係しています。

私たちはワールドカップをスポーツイベントとして見ていますが、

実はその誕生には、

近代社会の発展が深く関わっていたのです。

つまりワールドカップは、スポーツだけではなく近代史の中から生まれた大会だったのです。

【目次】

【参考】


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