#169 生活保護で購入してはいけないものは?
憲法第25条には「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するための生存権が定められている。生存権に基づく制度が生活保護だ。
パチンコやアルコール依存症、不正受給など、悪いイメージの単語が付きまとう生活保護だが、「文化的な」生活を保障する生活保護でできることはかなり多い。
実は、生活保護で酒、たばこ、ギャンブル(パチンコなど)は禁止されていない。報道で批判されているのは、アルコール依存症になったり、ギャンブル依存症になるケースである。意外かもしれないが、「文化的な」「最低限度の」生活を送るためには、多少の酒・たばこ・ギャンブルは行っても良いのである。どうしても、それらが依存症等で心身を害してしまう場合が多いことから、生活保護者のたばこ、酒、ギャンブルがやり玉にあがってしまうのだが、生活保護は刑務所とは違う。
電化製品だと、テレビ、スマホ、パソコンは問題なく所有することができる(しかし、複数台、高級なものはNG)。
スマホやパソコンは贅沢のように思えるかもしれないが、電化製品については普及率がおおむね7割を超えるものは最低限度の生活を維持する上で所有が認められている。スマホもパソコンも現代ではもはや必要不可欠なもの。ケースワーカーとの連絡でスマホは必須だし、就職先を探すうえでパソコンを使用するのも当たり前である。
自動車は基本的には所有が認められていないが、タクシードライバーなどの自動車を使う職業についている場合や、電車やバスのない地域に居住している場合などは例外的に認められる。
しかし、かつては現在ではどの家庭にも当たり前にある冷蔵庫やクーラーも持つことが認められていない時代があった。
以下のような事件が問題になったことから、「最低限度の生活」の定義が見直されてきたのである。
1966年、大阪府八尾市で乳児を抱えた母親が保護の申請をしたところ、ミルクを冷やすために買った電気冷蔵庫の処分が条件と言われ、母子心中した事件が起きた。
(中略)
近年でも埼玉県桶川市で、79歳の女性がクーラー保有を理由に「保護打ち切り」を通告され、クーラーを外して脱水症状で倒れた事例があった(94年)。
生活保護の基準は、私たちが生きる社会において何が「最低限度の生活」なのかを決める基準となっている。
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