#183 「鈴木踏切」は権力の濫用?

2000年ごろ、衆議院議員の鈴木宗男氏(当時は自由民主党)が汚職容疑でマスコミからバッシングを受けていた時期があった。
中でも、北方領土の国後島にたてられた「友好の家」が現地で「ムネオハウス」とよばれているという国会での指摘は大々的に取り上げられ、「友好の家」をめぐる不正入札事件では、鈴木議員の公設第一秘書、後援企業幹部ら6人が偽計業務妨害の罪で起訴された。

一連の報道の中で取り上げられたのが「鈴木踏切」である。鈴木踏切は、鈴木氏の自宅へ続く道につくられた踏切だったので、「鈴木踏切」と名付けられた。テレビや雑誌では鈴木宗男=悪の図式がつくられていたため、一部のメディアでは、「ここまでやるか?」「踏切の私物化だ」「権力の濫用だ」といったトーンで報道された。

しかし、北海道など広大な土地を鉄道が走っている場合は目印がないため、近くの家に住んでいる人の名前を踏切につけるのは当たり前のことである。佐藤さんの家の前では「佐藤踏切」だし、齊藤さんの家の前では「齊藤踏切」となる。現地の住人にとっては当たり前のことなので、「鈴木踏切」だけを切り取ってあたかも権力を私物化しているような報道は、明らかな偏向報道だった。

マスコミが報道しているからといってそれが真実である保証はない。メディアリテラシーについて考える好例である。

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【参考】


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