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僕たちは異世界に転生することはできない。

かれこれ10年くらいは「異世界もの」が流行っていると思うが、実際問題としては、私たちが「ここではない」世界に行くことは叶わない。

いきなり「転生」することはないし、パラレルワールドへ移動することもできない。

現実の地続きを、延々と歩み続けることになる。人生は常に一本道なのである。

よって、人生において一度起こってしまったことは事実としては消せないし、何か失敗をしたからといって、それをなかったことにはできない。

ミスも成功も全てを受け止めて、それでも道を進んでいかねばならないのだ。


以上のように書き進めると、何だか人生はとても生きずらいもののように聞こえるかもしれない。

けれど僕は少し違う認識を持っている。

一度起こったことが消えないということは、長い人生の中で自分が経験したこと、積み上げてきたことは、失われないということを意味するのである。

実際に何か自分なりのアクションを起こした時に、過去の体験が生きることはよくある話である。

場合によっては、ある時の経験が伏線だったのか、と唸ることもある。


今日、とある良い仕事を振られたのだが、それはこれまでの人脈や自分の行動パターン、話しかけられやすいという気質などが相まって生じたことであった。

見事に過去に経験したものが、未来に繋がっていくものなのである。

だからこそ、一歩一歩進む道を大事に歩んでいかねばならないと思う。

どこがどう繋がるかわからないし、必ず何かと何かは繋がってしまうものなのだ。


僕の場合、それほど人と対立してこなかったことが、功を奏していると感じている。

例えば、何か意見を述べるにしても、人の顔色を最大限に伺って、タイミングや言い方に注意を払いながら、自分の考えを何とか誠実に伝えてきた。

小さい人間のやり方だったかと思うが、その積み重ねで、今の仕事ライフはまずまず順調に推移している。

ズケズケと人を論破したり、ケンカ腰のコミュニケーションをしてきたら、今の僕はない。


繰り返すが、僕らは決して異世界に転生などできないのだから、今を誠実に生きるということを忘れてはならないと思うのである。




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