AIで仕事が奪われる?

noteを読んでいると、ライター関係の方が多いせいか、AIによって仕事が奪われてしまうという話題が良く出てきます。

これは一度記事にもしていますが、実は将棋の世界では10年前から言われていることでした。

AIと将棋の相性は良く、かなり前の段階から、個人が作ったソフトでもプロ棋士が対抗できなくなっていきました。

2017年、佐藤天彦がAIソフトに負け、ここからはグングンと棋力が引き離されていきました。

今や将棋AIと戦って勝とうというような棋士は誰もいません。

AIを使って棋譜を検討し、人間の棋力を上げていくという時代に突入しています。

しかし、プロ棋士がAIによって淘汰されたという事実はありません。

むしろAIを使って研究を深めた藤井聡太さんが、トッププロの地位につき、将棋人気はより高まっています。

AIとは争うものではなく、共存するものという認識が、もう将棋界では当然のこととなっているのです。


翻って、ライターやカメラマン、イラストレーターたちの間で、AIに仕事を取って代わられるんではないかという話題が後を絶ちません。

しかし、将棋界の行く末を見る限り、AIを積極的に取り込んだ人間が、さらに重宝される時代が来るのは必然と考えます。

「『超』整理法」で有名な経済学者の野口悠紀雄氏は、AIを脅威と捉えるのではなく、仕事に積極的に活用するべきだと語っておられます。

対抗するのではなく、自らに取り込む姿勢が大事だというわけなのです。


では、具体的にAIをどのように活用していくべきなのでしょうか。

ライター業であれば、まずは情報収集だったり、全体構成を検討するのに使えそうです。

英語の翻訳も一瞬でしてくれるので、これまで苦労していた海外の記事なども読むことができるようになります。

記事を書く一歩手前までは、かなり活用が見込めそうです。

また、一度文章を書いたあとの推敲場面でもAIは使えます。

「てにをは」の確認だけでなく、同じような言い回しを回避させたり、シンプルな表現へと削ることもできそうです。

小見出しやキャッチコピーのアイディアも出してくれます。


ただし、ここで注意しておかねばならないのは、あくまでAIは道具であるということです。

AIには「これを書きたい」という熱意も意欲もありません。

そのため、どのような話題を選択し、どのようなことを発信したいのか、個人個人がそのことをはっきりとクリアにする必要がありそうです。

将棋の世界でも、皆が同じような性能のソフトを使っているので、指し手の個性が画一化されている傾向が指摘されています。

しかしその中でも、人それぞれの棋風(将棋における指し手の個性)があり、その棋風に照らしてAIを活用しています。

AIが登場しても、きちんと自分自身が何者なのかを意識をしておけば、決して個性は奪われないものだということが分かっています。

ライターでも、イラストレーターでも、自らの個性について、これまで以上にきちんと考えておくべき時代が到来したのです。

自分はどのような人間なのか、どのような点で人と異なるのか、どのような特徴の組み合わせがあるのか。

独自の個性を見出した者が、AIを賢く活用し、さらなる高みへと昇っていく。

そんな世の中にとっくに突入しているのだと思います。




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