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お仕事のプロになりたい。

プロ集団の中で仕事がしたいと、一度は誰でも思うところ。

お互いにプロ意識を持った人たちが、各々の得意分野で結果を残していく。

うん、とっても憧れる姿です。


ただ、プロ集団と聞くとカッコいいのですが、その道のプロと呼ばれる人たちの中には、自分の道だけを見ている人たちも大勢います。

自分の責任範囲だけを全うし、他の仕事にあまり関わってこない人たちです。

関わらないだけならいいのですが、自分の仕事の邪魔になると思うと、平気で他の人の足を引っ張ってきたりする輩もいます。

本物のプロは、他の仕事に取り組むプロに敬意を表するものですが、中途半端なプロ意識だけを持つ人たちは、他のプロの仕事を軽視しがちです。


一方で、その道で食っているプロフェッショナルは、仕事の結果が出せなければ、次の仕事の受注に支障が出てしまうこともあります。

結果がすべての世界で戦っているので、結果を出すことの障害は排除したくなるのが当たり前だともいえます。

プロ集団で仕事がしたいと夢を見るわけですが、実際にはその道のプロフェッショナルが並び立つだけでは、何か一つの事業を成し遂げるのはとても困難に思えるのです。


そこで僕は、「プロフェッショナル」を「業者」と捉えるようにしています。(表現的に失礼があるかもしれませんが、ご容赦下さい)

業者は、何か他と差別化できる本業を持っていて、その本業を全うするために、日々力を蓄えています。

業者といっても、たった一人である場合もあるし、集団である場合もあります。いずれにせよ、「その道のプロ」と言い換えても良い、何かしらの技術に長けた人たちです。

彼らは与えられた業務に邁進しますが、契約外の仕事については目もくれません。対価に見合う範囲で、己の職分を全うするわけです。

発注者としては、きちんとお願いしたい範囲を定めて、その中で100%の仕事をしてもらおうと考えます。範囲を超える部分については仕事を求めず、その代わり、余計な関与もお断わりしておきます。

プロ同士がお互い高め合って仕事をしてくれればいいのですが、利害関係が持ち込まれると、全体最適という部分で支障が生じます。

そこでプロを業者と捉えなおして、利害関係を予め調整しておくのです。


この「業者」を巧みに使えるかが、実は本当の意味でのプロフェッショナルだと、僕は考えています。

何かに秀でた職人的技術を持つ人は、その道のプロですが、俯瞰で見た場合には、とある限定的な仕事をする人となります。

こうした人たちをきちんと配置し、働きやすい環境を作り、モチベーションも高めていく。これは大変難しい仕事であり、それをできる人こそが「仕事のプロ」だと僕は思います。


僕自身、営業マンという仕事を20年以上続けて、その道のプロを自認していますが、大きな立場から見れば、限定的な部分のみを任すことのできる「業者」であると思っています。

その証拠に、自分の仕事を邪魔してくる人たちが嫌で嫌で仕方がありません。足を引っ張ってくる存在のように思えるのです。

でも、俯瞰して考えれば、わざわざ人の仕事を邪魔しているわけではなく、単純に利害関係がぶつかってしまっているだけなのです。

その調整を図るのが、お仕事のプロという訳です。


20年の営業生活の後、いくつかの異動や出向があり、様々な業務を経験したのですが、決して無意味な時間ではありませんでした。

まず、それまで自分の置かれていた場所が、非常に限られた世界だったことを知りました。それは、コロンブスが新大陸を発見したかのような驚きだったのです。

次に進むべき道はまだ定かではないのですが、今の環境からもう一段上がって、仕事のプロになりたい。

今はそんな風に思うのです。






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