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市場はトランプ氏のディールを見抜いているか!?Geminiは「見抜いている」Grokは「見抜いているフリ」

前回の記事で、原油価格80ドルは、一定の戦争リスクは織り込みつつ、全面戦争にはならないという市場の見立てだと説明しました。仮に全面戦争になるなら、原油価格は100ドルを超えるというのが、各AI共通の認識でした。

今回はその過程で、Geminiが、トランプ氏の「ディール(取引)」パターンについて言及していたので、これについて聞いてみたいと思います。

トランプ氏の「ディール(取引)」パターンへの学習効果
市場は、トランプ大統領の「まず極端な脅しをかけ、有利な条件を引き出して妥協する」という行動パターンを完全に見抜いています。

実際、今回も「すべての船から20%の通行料を取る」という超強硬姿勢からスタートしましたが、わずか1〜2日後には「湾岸諸国からの投資を引き出すこと」と引き換えに、通行料構想をあっさり引っ込めました。

投資家たちは「これは本気の戦争準備ではなく、経済的な譲歩やイランへの外交プレッシャーを最大化するためのポピュリズム(大衆迎合)政治ショーだ」と冷静に分析しています。そのため、一時的にショートカバー(空売りの買い戻し)などで81ドル台まで跳ねたものの、それ以上の買い追いは入りませんでした。

要するに:市場は「ウルフ(狼)が来た」というトランプ氏の叫び声に一定の警戒は払いつつも、それが「本当に狼を仕留めるための戦争」ではなく、「相手から有利な条件をむしり取るための吠え声」であることを知っています。 そのため、リスクプレミアム(上乗せ金)として10ドル程度は支払う(70ドル→80ドル)ものの、パニックになって100ドルまで買い上げるような愚行は避けている、というのが現在の市場の総意です。

Gemini

なかなか辛辣な回答ですね。たしかにトランプ氏の行動パターンを見事に言い当てているかもしれません。

この意見を他のAIはどう評価するでしょうか?

Geminiの見解には一理ありますが、「完全に見抜いている」という表現は少し強すぎると思います。

市場参加者は、トランプ氏のこれまでの交渉スタイルをよく知っています。そのため、発言だけでは市場は以前ほど過剰に反応しなくなっている、というのは多くの市場関係者が指摘するところです。しかし、今回のイラン情勢は、それだけでは説明できません。理由は、**発言ではなく「実際に軍事行動が行われている」**からです。

今回で言えば、「追加攻撃を行うかもしれない」という発言だけなら、市場は「ブラフかもしれない」と考える余地があります。しかし、実際に米軍が攻撃を行い、イランも報復し、航行リスクが高まれば、それは現実の供給リスクとして織り込まれます。

つまり、WTIが80ドル近くまで上昇していること自体が、「トランプ氏の発言を100%信じている」「トランプ氏の発言を100%無視している」のどちらでもないことを示しています。

ChatGPT

市場がトランプ氏の発言をブラフと見抜いているなら、原油価格が80ドルまで上がるはずがない、ということですね。市場はトランプ氏を、100%信じているわけでもないし、100%無視しているわけでもない。これが正解かもしれませんね。

Claudeの意見も聞いてみましょう。

「完全に見抜いている」と言い切るのは、やや踏み込みすぎだと思います。

1. 反応が鈍化した理由は「トランプ氏のパターン学習」だけではない
OPEC+の増産余地、IEA協調備蓄放出、代替ルートの整備進展、これらの「実物供給バッファ」が効いている面も大きく、「トランプ氏の言動パターンを織り込んだ」という心理的要因だけに帰属させると、他の説明変数を見落とすことになります。

2. 「戦争プレミアムは構造的要素になった」という逆の見立ても市場には併存
今回の反発は一時的ではなく、当面の新たな売買環境として扱うべきだという見方も出ています。つまり「もう驚かない」のではなく「常に一定のプレミアムを乗せておく」という適応であり、Geminiの言う「見抜いて無視する」とは少しニュアンスが違います。

Claude

Claudeは慎重ですね。市場は「常に一定のプレミアムを乗せておく」ように適応した、と回答しています。企業のB/Sで、ほぼ回収できそうな貸付金でも、焦げ付きに備えて常に一定の引当金を準備しておくイメージでしょうか。

Geminiの指摘は部分的に正しいですが、「完全に見抜いている」とまでは言えない、というのが私の見方です。

肯定的な点(妥当な部分)
トランプ氏の交渉スタイルは、まさに、極端な脅し → 交渉 → 妥協(または有利な合意)のパターンが繰り返されています。市場参加者の多くは、このパターンをある程度織り込んでいる。Geminiの言う「見抜いている」側面はここにあります。

留保・批判点(完全ではない理由)
市場は常に不確実性を抱えています。トランプ氏のスタイルが予測可能でも、イラン側の反応(硬直的なイデオロギー対応)、偶発的なエスカレーション(誤算・事故)、国内政治要因(米議会や中間選挙圧力)はコントロール不能です。

市場は「このパターン知ってる」と楽観しつつも、tail risk(悪尾リスク)を無視せず、オプション価格やスプレッドに反映させています。完全に読み切れているわけではなく、「読み切れているふりをしてポジションを取っている」状態に近い。

Grok

Grokはバランスの良い回答を出してくれました。イラン側の反応など、読み切れない要因があることに言及しています。そして市場関係者は、「読み切れているふりをしている」状態に近いと述べています。

これは正解に近いかもしれませんね。イラン問題に関しては、完全に読み切れている人がいないというのは妥当と思いました。

今回はxAIのGrokの回答が一番良さげに思えました。

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