Photo by
kibitanko
ギター式洗濯機 ①
洗濯機が作業完了のメロディを奏でる。
「終わりましたご主人様」
実は喋れるのだうちのマシンは。
「私つくづく思うのです。自分の洗濯力は川の流れに遠く及ばないと」
何で?
「狙った汚れを瞬時に落とすとの謳い文句とは裏腹に本当は目が見えていないのですから。汚れがどこにあるのかちゃんとキレイになっているのかもわからないのです」
気にしないで。アランフェスを作曲したロドリーゴだって目が不自由だったけど数多くの名曲を残したのよ。キミはみんなを笑顔にする天才だよ(ちょっとばかり言いすぎたかな)それに私だってあらかじめ目立ったシミには洗剤をかけてピックで弾いてストロークしてるからね。
「ご主人様、最近下着を洗う頻度が落ちましたね?」
な、何を言ってるんだコイツは? 実家に帰っていただけなのに。何者かが洗濯機になりすまして私の生活を覗いてたのか。そっとマシンの内側を伺うとカメラとマイクらしき物体が見えた。トコトン調べてギタギタにしてやる。
410字
こちらに参加しています。
