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こざかしい落下 ①

「コサカくん」と呼ばれれば必ず「コザカです」といい返していた彼。まさか自分やわが子までがコザカになろうとは。人生いくつの坂があるやらわからない。
 二人で山頂の神社に出かけた。鳥居をくぐると本殿までの道が二手に分かれている。距離は短いが急峻な石段とゆったりとした回り道だ。
「エスカレーターとかないのかしら」思わず口を出てしまう本音。
「エレベーターのほうが省スペースだろう悪天候のことを考えたら」本気で言っているわけではないのだろうがつい言い返したくなる。
「ノクチユキオ先生によると山を攻略するにはヘリコプターからパラシュートで降りるのが良いそうよ」
「いつの時代のベストセラーだよ。丸暗記教のワタヒテキ先生だって150歳の壁シリーズに転向したぞ」
なんだかんだで息をはずませならら脚を動かしていたら、
「まさか。おっとコザカだったこの道は」
そういえば私の名前はシイラッカだったと踏み外した段を転げ落ちながら頭の片隅でつぶやいた。

410字


男坂しい、女坂しい。どちらも辞書にはない言葉ですね。女賢しいは女賢しくて牛売り損なうの一部分であって女賢しいは独立したフレーズでないようです。


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