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該当作梨 ① 素直気性編

 またやっちまった。芥川賞直木賞受賞作を買おうと出向いた本屋でつい「初心者のための料理マガジン8月号」を買ってしまったのだ。細かい経緯は省くが、表紙の美味そうな写真と「いつもの野菜+お手頃肉が驚きの味に大変身!」のコピーに騙されたわけではない。それは前回の失策だ。要するにいつもの野菜とお手頃肉に加えて普段は使わない調味料とスパイスと薬味野菜まで入手してしまうあれだ。一度はそのレシピを試すものの、食べ慣れないから味が正解なのかもわからない。問題は残ったナンプラー何に使おう問題だ。
「父ちゃん、メシできた?」
「うむ」
「こ、これは」
「該当作ナシゴレンじゃ」
「でも、これどう見ても」
「言うな。タイだかインドネシアだか風炒飯にする米がもったいなくてトッピングだけにしたのじゃ」

 こうして我が家の目玉焼に何をかけるか論争は醤油派・ソース派・塩胡椒派を押さえ込んで当分はナンプラーでいこうに落ち着いたのである。


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