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multiplier197
サンタ酸 ①
枝という枝がイルミネーションで覆われたモミの木に目を見張るばかりの無数の願い事が綴られた絵馬と短冊が吊るされております。
『富士酸に登頂したいです。自分の脚だと疲れるので、江戸時代のお殿様用の駕籠に乗りたいです。人足は青いチェックのポロシャツでなくてもいいです』
『東大の理酸に合格したいです。嫌いな科目は数学と科学全般ですがそれ以外のテキストにも退酸願いたいです』
『欲しい物はノーベル平和賞です。ト〇ンプをギャフンと言わせて世界中の人から称酸されたい』
『凶暴野生動物を降酸させ安心な山登り』
一つ一つ手にとり丁寧に読み取っていちいち背負った袋の中を確かめて、ガックリ肩を落としている男がいます。彼の衣装は真紅で、白髭で覆われた顔は酸っぱさに堪えない表情を湛えています。
「見ろオレの願い事のpH値が一番だ」
「いやオレの願い事を見たリトマス衣装色が一番赤いぞ!」
今も昔も良い子のみんなはサンタさんを困らせてばかりのようですね。
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