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machanome
夜行性の黒板消し ①
「寝ぼけてるのかコラ」教育委員会に訴えられたら間違いなく大問題な罵声とチョークを飛ばし黒板をバンバン叩いてしまう。教室内で黒板をはじめあらゆる備品がイビキをかいている。「ここをどこだと思っているんだ」誰も答えない。教師がまず教壇に伏している。生徒も全員スヤスヤと夢の世界で遊んでいる。
「そのくらいにしておきなさい」校長先生だ。「私もじき定年を迎える。キミの気持ちはわからないではない。だが時代だ。何事も諦めが肝心だよ。キミは長年にわたり黙々と黒板をキレイにしてきた。その経験は別の場所でもきっと役に立つはずだ」
「オレは先生みたいに立派にはなれません。嘘八百も勘違いも誤字脱字も何食わぬ顔で拭い去って憂さ晴らしの夜遊び、完全デジタル化で失業が決まればヤケを起こし夜中に皆んなを集めて教室ジャックさえ企てました」
「安心しなさい。誰も覚えていない」
夜行性黒板消しは号泣した。頷いて校長は後ろ手にダイナマイトのスイッチを切った。
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