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株主優待:シモジマ(7482)

はじめに

シモジマから株主優待が届きました。
シモジマの株価や株式に関する情報はこちらをご覧ください。


沿革

シモジマの歴史は、1920年に東京・浅草橋で下島商店として創業したところから始まります。当時は紙袋や包装紙などの包装資材を扱う小さな卸問屋でしたが、お店で商品を販売するには包装が欠かせない時代だったこともあり、少しずつ事業を大きくしていきました。
戦時中には会社組織となり、その後は包装資材の製造にも力を入れるようになります。戦後になると日本全体の経済が回復し、お店や会社の数も増えていきました。それに合わせて包装資材の需要も伸び、シモジマも販売だけでなく、ものづくりにも取り組みながら事業を広げていきます。

1960年代になると、製造部門と販売部門を分ける形で会社の体制を見直しました。役割をはっきり分けたことで、それぞれの仕事に集中できるようになり、会社としてもさらに成長していきます。
その後は全国のお客様に商品を届けられるよう、物流センターや配送網を整えていきました。包装資材は種類が多く、必要なときにすぐ届くことが大切な商品です。そのため、物流への投資を早い時期から進めてきたことは、シモジマの強みの一つになっています。
また、卸売だけでなく、お店でも商品を買えるように販売網を広げたことも特徴です。包装資材や店舗用品を扱う専門店を展開し、現在では「パッケージプラザ」として全国各地で営業しています。最近ではインターネット通販にも力を入れ、購入方法も時代に合わせて変わってきました。

会社としての規模も少しずつ大きくなり、1990年代には株式を公開し、その後は東京証券取引所へ上場しました。さらに市場再編に合わせて現在はプライム市場に上場しています。
2000年代以降も物流センターの新設やグループ会社の拡充を進める一方で、環境への取り組みや海外での事業にも力を入れてきました。包装資材だけでなく、食品容器や店舗用品、文具など取り扱う商品も増え、今ではお店の運営に必要なものを幅広くそろえる会社へと発展しています。

こうして振り返ると、シモジマは創業以来ずっと包装資材に関わる仕事を続けてきましたが、その時代ごとに必要とされるものを取り入れながら少しずつ事業の幅を広げてきました。包装紙や紙袋を扱う町の卸問屋からスタートした会社が、今では全国に物流網や販売網を持つ包装資材の総合商社へと成長したことが、シモジマの歩みといえるでしょう。

株主優待

シモジマの株主優待は、毎年3月末時点で100株以上を保有している株主が対象です。優待内容は次のとおりです。

  • 100株以上 1,000円相当のオリジナルQUOカード

  • 1,000株以上 5,000円相当の自社取扱商品(生活用雑貨の詰め合わせ)

100株保有でも優待が受けられるため、比較的投資しやすい銘柄といえますし、多くの人が使いやすいQUOカードを採用しているのも魅力です。また、まとまった株数を保有すると自社商品の詰め合わせに切り替わるため、シモジマらしさを感じられる内容になっています。

シモジマの株主優待

配当金と配当性向

シモジマの配当政策は、利益水準と財務基盤の双方を考慮した株主還元方針を採用している点が特徴です。シモジマは、株主への利益還元を重要な経営課題と位置付ける一方で、成長投資や財務体質の強化とのバランスを図りながら、継続的かつ安定的な配当を実施することを基本方針としています。具体的な配当方針としては、「連結配当性向50%またはDOE(株主資本配当率)3%以上」を目安としています。

この方針には二つの意味があります。まず、連結配当性向50%という基準は、当期純利益の半分を株主へ還元する考え方です。利益が増えれば配当も増えやすくなるため、株主は企業の成長成果を受け取りやすい仕組みになっています。一方で、配当性向だけを基準とすると、業績が一時的に悪化した年には配当額も大きく減少する可能性があります。そこでシモジマは、DOE3%という基準を併用しています。DOEは株主資本を基準として配当額を決定する指標であり、企業の純資産が大きく損なわれない限り、利益が一時的に減少しても一定水準の配当を維持しやすいという特徴があります。つまり、配当性向が「利益との連動」を重視する指標であるのに対し、DOEは「配当の安定性」を補完する役割を果たしています。

ファイナンスの視点から見ると、このような配当方針は近年増えているハイブリッド型の株主還元政策といえます。業績が好調な局面では配当性向50%が機能し、利益成長を株主へ積極的に還元します。一方、景気後退や一時的な利益減少局面ではDOE3%が下支えとなり、配当の急激な減額を避けやすくなります。

総合的に見ると、シモジマの配当政策は「利益成長に応じた株主還元」と「配当の安定性」の両立を目指した設計になっています。配当性向50%という比較的高い還元水準を掲げながら、DOEを組み合わせることで減配リスクを抑える仕組みを採用しており、利益還元を重視する姿勢が明確に表れた配当政策であると評価できます。最近の配当金と配当性向は以下の通りです。

  • 2017年3月期 22円/株 43.1%

  • 2018年3月期 22円/株 47.2%

  • 2019年3月期 22円/株 100.3%

  • 2020年3月期 27円/株 189.3%

  • 2021年3月期 22円/株 -154.2%

  • 2022年3月期 22円/株 594.6%

  • 2023年3月期 22円/株 33.2%

  • 2024年3月期 51円/株 50.1%

  • 2025年3月期 54円/株 60.4%

  • 2026年3月期 59円/株 50.4%

配当金は維持されていたものの、配当性向を見ると、シモジマにとって、コロナ禍はかなり厳しい時期だったといえます。

シモジマのお客様には飲食店や小売店、イベント関連の事業者が多くいます。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大によって外出を控える人が増え、お店は営業時間を短縮したり休業したりするようになりました。イベントも次々と中止になり、商売そのものが思うようにできない状況が続きます。そうなると、商品を入れる紙袋や包装紙、ラッピング用品なども使われなくなります。シモジマが扱う商品は、お店で商品が売れて初めて必要になるものが多いため、お客様の売上が落ち込めば、その影響をそのまま受けることになりました。

もちろん、すべての商品の売れ行きが悪かったわけではありません。マスクやアルコール消毒用品、飛沫防止シートといった衛生用品は需要が大きく伸びましたし、テイクアウトやデリバリーが増えたことで食品容器の販売も好調でした。また、ネット通販が広がったことで、梱包資材の需要も増えています。ただ、それだけでは全体の落ち込みを埋めることはできませんでした。これまで会社を支えてきた包装資材や店舗用品の販売が大きく減った影響は、それだけ大きかったということです。さらに、コロナ禍が長引くと別の問題も出てきます。世界的な物流の混乱で輸送費が上がり、原材料の価格も高くなりました。商品を仕入れるコストは上がる一方で、その分をすぐ販売価格に反映できるわけではありません。そのため、利益を確保するのも簡単ではない状況が続きました。

そんな厳しい環境の中でも、シモジマはEC販売を強化したり、物流体制を見直したりと、できることを一つずつ進めていきました。コロナ禍は会社にとって大きな逆風でしたが、一方で事業の進め方を見直すきっかけにもなったようです。

シモジマの強み

シモジマが100年以上にわたって事業を続け、今でも多くのお店や企業から選ばれている理由は何なのでしょうか。もちろん、包装資材を扱う会社だからという理由もありますが、それだけではここまで長く支持されることはなかったはずです。時代が変わるたびに、お客様が本当に必要としているものは何かを考え、その都度少しずつ姿を変えてきたことが、今につながっているように思います。

例えば、シモジマの強みの一つが豊富な品ぞろえです。紙袋や包装紙だけでなく、食品容器やポリ袋、ラベル、文具、店舗用品まで幅広く扱っています。お店を営む人にとっては、あちこちの業者へ注文するよりも、一社で必要なものをまとめてそろえられるほうがずっと便利です。そんな「困ったらシモジマに聞いてみよう」と思える存在になってきたことは、大きな強みではないでしょうか。さらに、シモジマは商品を仕入れて販売するだけの会社ではありません。自社ブランドの商品も手がけているため、お客様の声を商品づくりに反映しやすく、品質や価格のバランスにも工夫を重ねてきました。

販売方法も時代に合わせて変わってきました。営業担当を通じた取引だけでなく、直営店や「パッケージプラザ」、インターネット通販など、利用しやすい方法を増やしてきたことで、お客様との接点も広がっています。そして、包装資材そのものにも特徴があります。どんなに世の中が変わっても、商品を包んだり、持ち帰ったり、発送したりする場面はなくなりません。最近ではネット通販の拡大もあって、段ボールや梱包材の需要はむしろ身近なものになっています。こうした安定した市場にいることも、シモジマの強みの一つといえるでしょう。

こうして振り返ると、シモジマは「包装資材を売る会社」という枠にとどまらず、お客様の商売を支える会社へと少しずつ成長してきたように感じます。必要な商品をそろえ、使いやすい販売方法を整え、お客様の声を商品づくりに生かす。その積み重ねがあったからこそ、100年以上経った今でも、多くの人から信頼され続けているのではないでしょうか。

株価とその背景情報

シモジマの株式をファイナンスの観点から見ると、財務の健全性が非常に高く、株主還元にも積極的なバリュー株と評価できます。

まず、株価は1,300円台で推移しており、100株の購入に必要な資金は約13万円です。投資金額としては比較的手頃であり、個人投資家でも投資しやすい価格帯となっています。株主還元については、予想配当利回りが約4.4%と比較的高い水準にあります。また、同社は「連結配当性向50%またはDOE(株主資本配当率)3%以上」という配当方針を採用しており、利益水準だけではなく株主資本も考慮した配当政策を掲げています。このような方針は、利益成長に応じた還元と配当の安定性を両立させることを目的としたものといえます。

株価の割安度を示すPERは約12倍となっています。一般的にPERが15倍前後であれば市場平均に近い評価とされることが多く、シモジマの株価は利益水準に対して比較的落ち着いた評価を受けていると考えられます。また、PBRは約0.85倍と1倍を下回っています。PBRが1倍を割っているということは、株価が1株当たり純資産を下回る水準で取引されていることを意味します。企業が保有する純資産に対して市場評価が低い状態であり、資産価値という観点から見ると割安な水準にあると判断できます。財務面では、自己資本比率が80%を超えており、上場企業の中でも非常に高い水準です。自己資本比率が高い企業は借入金への依存度が低く、財務基盤が安定していることから、景気変動などの外部環境の影響を受けにくい傾向があります。一方で、収益性を示すROEは7%台となっています。極めて低い水準ではありませんが、自己資本比率が高いことを考えると、資本を活用して利益を生み出す効率は突出して高いとはいえません。

これらを総合すると、シモジマは高い財務健全性を維持しながら、配当による株主還元にも積極的に取り組んでいる企業と評価できます。一方で、市場からは資産価値に対して控えめな評価を受けており、PERやPBRなどのバリュエーション指標からも、比較的割安な水準で取引されている銘柄と考えられます。

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