リモートワークによる全スタッフの運動不足を解決するために、全力で面白がった話。
シフトブレインでCSO / コピーライターをしているジョンと申します。
ぼくらは普段、ブランディングの仕事の一環でミッション・ビジョン・バリュー(以下:MVV)をつくることが多いのですが、つくったらある程度満足してしまいませんか。MVVは企業のカルチャーの土台として活用されて、初めてその効果を発揮したと言えます。であればどんどん自社で実験していこう!ということで、社内で「MVVプロジェクト」なるものが立ち上がりました。
カルチャーづくりはボトムアップのほうがいいな、と思ったので、プロジェクトメンバー5名を社歴の浅いスタッフから選定。そして今回、プロジェクト発足から一区切りつきましたので、ひとつ事例を紹介したくnoteに残しておくことにしました。
弊社のMVVについて
事例をお知らせする前に、簡単ではありますが弊社のMVVについてご紹介します。

まずはミッション。あえてキーワードをひとつ挙げるとしたら「楽しみながら」でしょうか。ぼくたちは、自分たちの体重が乗っていないと受け手を動かすことなんてできないと思っています。ちなみに「自分たちが楽しいと思える仕事しかしない」のではなく、「何か不具合があっても楽しめる工夫をしようよ」の前提に立っていることが重要です。
ビジョンは"SIGHT RENEWAL"です。これは社名にも通ずる話ですが、「事実はひとつで解釈は無限」といった考え方が根底にあります。物は言いようで、クライアントの価値や魅力をより良く変換し届けることで世の中のブレインをシフトしていく。そんな意味が込められています。
そしてバリューは"WORKS GOOD!"。こちらには二つの意味を込めています。「ワークするクリエイティブ」と「より良く生きるためのワークスタイル」です。仕事とプライベートはどっちも大事で、その両輪の好循環を目指していくための価値観になります。
ミッションにもあるように、まずは自分たちが楽しまないといけないと思ったので、プロジェクトメンバーに選出されたスタッフには、某番組をイメージして作った招待状を自宅に送付しました。

そもそもこのプロジェクトが、ミッションを体現しているべきだ。
プロジェクトを推進していくうえで意識すべきこととして、2つ設定をしました。ひとつは、まずは何よりも自分たち(プロジェクトメンバー)が楽しむこと。これが大前提です。当然これも仕事ですが、義務感でやらない。義務感を覚えるのであれば、義務にならない楽しみかたを自ら見出していこうというスタンスです。
ふたつ目は、プロジェクトメンバー以外のスタッフたちに無理強いをしないこと。MVVが自然と定着していくことを目指しているので、こちらが強制せずともみんなが能動的に取り組めるものであるほうが望ましい、という思いがあったからです。

考え始めたら、会社は宝の山だった。
プロジェクトが始まってわりとすぐに、とりあえず社内の改善したいところを解決策もセットで出してみようとなりました。日々のコミュニケーションや仕事のフロー、制度、雰囲気など、出てくる出てくる。解決策もセットにしたことが功を奏したのか、改善点を挙げているのにその場の空気は極めてポジティブ。「だったらこういうやり方もできるんじゃない?」などといった声も上がり、その意見にまた乗っかるかたちで別の視点のアイデアも出てくるほどでした。

単なる愚痴大会ではなく、課題をどうやって楽しく解決してやろうかと全員が思えている場では、課題がむしろ宝に思えてくる感覚すらありました。ビジョンにもあった「事実はひとつで解釈は無限」とはこういうことなのかもしれないな、と実感した瞬間でもあります。
リモートワークによる運動不足を”楽しく”解消したい。
2020年からリモートワークを実践している弊社では、それ以前と比べて運動をしなくなったという声が多数挙がっていました。「お気に入りのズボンが入らなくなった」「一歩も外に出ない日もある」「人に見られないことが増えると運動も続かない」などなど。しかも運動不足は精神的にも悪影響を及ぼすらしく、仕事はもちろん人生にも良くないことなので、この課題を楽しく解決してみようということになりました。
みんなで歩いて、歩数を競おう。
いろいろとアイデアは出ましたが、なるべく参加ハードルを下げたかったので、運動テーマはウォーキングに決定。そうは言ってもできるだけ能動的に歩いてもらいたいので競争の要素を採り入れ、個人戦よりはチーム戦のほうがシフトブレインっぽいよね、ということで、チーム対抗のウォーキングイベントを開催することにしました。その名も、

ただ「チーム対抗のウォーキングイベントやります!」だけでは、ふーん……と思う人もいる。御社にもいませんか?いますよね。 なのでもう少しだけ、スタッフが楽しめるきっかけをつくっていくことが必要ではないかと思ったのです。
デッドヒートを繰り広げるためのチームバランス。
まずイベント前にアンケートを実施し、みんなが普段どれくらい歩いているかを数字で把握しました(たとえばiPhoneではデフォルトで入っている「ヘルスケア」のアプリで見ることができます)。そのうえで、1日平均10,000歩の人は1,000歩の人と組んでもらい、一方で5,000歩同士の人たちが組む。全チームで競ってくれれば、自ずと歩くことに意識が向くだろうと思ったからです。
希望者にはスマートバンドを配布。
今回は"WeRun"というサービスを利用することにしました。みんなの歩数を管理できて、社内で大会を開くこともできるということで、まさにうってつけ。専用デバイスのスマートバンドも配布することにして、いよいよ準備が整ってきました。


目的地は、みんなの母校。
どのチームが早く日本一周できるか? といったテーマでも良かったのですが、社内のみんなに関係するような目的地を設定したいと思い、ただ、住んでいる街だとどうしても東京に偏ってしまう……。結果、みんなの母校をゴール地点として設定することにしました。北は北海道から南は佐賀までいい感じにバラけてくれたので、例えば「今回はAさんの母校がある長野県塩尻市から、Bさんの母校、岐阜県多治見市を目指します」といったこともできるし、そこを目指す理由もちゃんとあるので、イベントとして盛り上がっていくイメージが湧きました。
であれば小学校をモチーフにしたイベントサイトを作ろう。
これはもう、ほぼノリでした。みんなの母校のホームページを眺めていてとてつもなくノスタルジーな気分になり、このトンマナでイベントサイトを作ろうと思い立ちました。「かっこつけなくていい。読みづらくてもいい。ただ、載せたい情報は載せる」こんなコンセプトのもと、メンバーでアイデアを出し合って作っていきました。
そして完成したサイトがこちらです。
なんということでしょう……。
お前は……左右に流れるテキストじゃないか!こんなところにいたのか。元気してたか?
画像エラーになっていることがクオリティを高めるという不思議。

懐かしのアクセスカウンター。 キリ番なんて言葉を久しぶりに使ったよ。

画質も粗くて最高(アップロードすると自動で粗くなるように設定されています)

メルカトル図法にする意味。

突き抜けるテキスト。
さて、このサイトを作るにあたってどんな工夫をしたのか、デザイナーとエンジニアに聞いてみました。
【デザイナー:織田】
普段ならあまり使わないような表現も、今回はあえて取り入れてみました。みんなの母校のホームページを参考に、派手なグラデーションを使ったり、うねうね動かしたり、意味のなさそうな画像を使ったりもしています。 いろいろ遊びつつも、楽しくつくれました!👨💻
【エンジニア:清瀬】
このサイトを制作するにあたり参考にしたのは、みんなの母校のページや、2000年初頭に発売されていたCD-ROM付きのホームページ素材集などです。制作者の性格や好みが前面に出たレガシーなホームページは非常に愛おしく、たまらない気持ちになりました(笑)。 イベント期間中は、チームの合計歩数が毎日更新されるため、サイトの規模感や運用のしやすさを考慮し、microCMSを採用しています。 「笑ってもらえたらいいな」「懐かしさを感じてもらえたらうれしいな」と、 みんなの顔を思い浮かべながら、楽しく実装させていただきました👩💻
他にも、サイトの中ではチームの現在地がマップで確認できたり、お散歩中に聞きたい曲をSpotifyのプレイリストとしてまとめたり、1位のチームにはその回のゴールとして指定されたメンバーの地元の名産品をプレゼントするなど、参加率を高めるようなアイデアも採り入れています。


9割以上が「以前より歩くようになった」と回答🚶
イベント開始から3ヶ月ほど経ったタイミングでアンケートをとり、以前よりも歩くようになったと回答してくれたのが91%。一部コメントを抜粋します。
「一つ前の駅で降りて歩こう、とか思うようになった」
「自転車で行く場所でも歩いたり、駅も階段を使ったりするようになった」
「朝、犬の散歩に行くようになった」
「次女の送迎が自転車ではなく、徒歩通園になった」
「今日歩いてないな、やばい。って思うようになりました」
「毎日サイトをチェックして、みんなの状況を見るようになった」
「買い物の時にちょっと遠回りしてみたり、何気なく外に出て散歩してみたり」
などのコメントであふれ、実際に効果を感じてくれたメンバーも多くいたようです。
MVVとは、会社が存続する限り問い続けるものなんだと思った。
このウォーキングのイベントはあくまでも施策のひとつであり、これだけでMVVが定着するとは思っていません。ただ、ウチらしさを問い続け、体現していこうという誰かの意識が、隣の誰かを刺激して、広まって、いつかは意識せずとも全員の思考や行動に表れていくものなのだろうと感じています。企業活動の長い長い旅路の通過点ではありますが、ひとつのきっかけをつくることはできたのではないかと思っていますし、実際そうだったらうれしいです。この場を借りて、1年間このテーマに向き合って実現のために動いてくれたプロジェクトメンバーのみんなに感謝をしたいと思います。ありがとうございました。
なお、7月から新しい期がスタートした弊社では、メンバーを刷新し引き続きこのMVVプロジェクトを継続させていくことにしました。また違う施策などで結果を残すことができたら、改めてご紹介したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【シフトブレインでは現在、ディレクター、Webデザイナー、事務・総務スタッフなど、新たな仲間を募集しています】
※素材提供:ぱたぱたアニメ館(https://pata2.jp/)
