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「ウラボンクエスト Ⅰ 〜始原の真核生物LECAと満足な魚生」

私は、昔から少々 
Ancestor Sensitiveご先祖過敏症
なところがありお盆は苦手だった。

ご先祖様の雰囲気を感じすぎて、
彼らの生き様の謎を解き明かす
冒険に行くような気持ちになることが
時々あるのだ。

ただ逆にそれだからこそ、
お盆の先祖への供養は
欠かさないようにしている。
彼らの大冒険に敬意を払うために。

今年もまたお盆がやってきた。
しっかりご先祖様をお慰めし、
おだやかにお帰りになって
いただかなくてはならない。



今回いらした中で、一番昔のご先祖様は
LECAさんという20億年くらい前の方でした。
( Last Eukaryotic Common Ancestor
 =現生真核生物の最後祖先 )

LECAとか自分で言ってたわけじゃ
ないんだけどね〜。
なんか最近そう呼ばれてる〜。
細菌だけにね。ぷぷっ!

うちらの頃はさ、
もう周りの単細胞生物を食べるのと、
細胞分裂するのに必死の毎日だったよ〜。
どんどん分裂して
増えないとすぐ死んじゃうしさ。
ある日いつものように、パックンちょしてたら
ミトコンドリアってのをパックンしちゃって
そしたら、なんかオイラが嫌いだった酸素を
そいつが吸ってくれて、そこからボンボン
エネルギー作ってくれるのよ。
いやーすごい調子良くなってさ、
それからは、なお一層、
細胞分裂に励むようになったよ〜」

この最初の真核生物となられたご先祖様には
せっかくなので美味しい酸素の
たっぷり詰まった「空気の缶詰」を
お供えしたのですが
ちょっと濃すぎるわぁー」とのことでした。

ご先祖様に満足していただくのは
なかなか難しいことです。



次にいらっしゃったのは、
5億年くらい前からいらっしゃった
お魚の姿のご先祖様でした。

このご先祖様の姿はよくあるパターンでした
のであらかじめ用意しておいた、
瀬戸内海で汲んできたプランクトンが
豊富に含まれた海水
をお供えしました。

このご先祖様は
プランクトンを口いっぱいに頬張りながら、
「うちらは必死に大型の天敵から逃げ回って
ばっかりだったわ〜。
最後には食われちゃったけどその前に
たくさんの子孫残せたから、
まあやりきった人生?
いや魚生だったかな〜 あっはっは

プランクトンのお供えは、このご先祖様には
最高級のフルコースだったようで、
とても満足していただけました。



 30億年ほど前から光合成で酸素を作る
シアノバクテリアが登場し、24億〜22億年
ほど前には酸素が激増しましたが、
それでも20億年くらい前の地球の酸素濃度は
現在の100分の1ほどだったと思われています。だからLECAには、現代の空気の缶詰は
ちょっと酸素が濃すぎたようです。

「ウラボンクエスト Ⅱ
〜P-T境界線上の勇者と人類の誕生」
へ続く。


さて始まりました
「ウラボンクエスト」シリーズ
全3部作
となっております。

お盆の時に書きました短歌↓の

「ウラボン」という言葉の響きが気に入り
それをモチーフにした作品が何かかけないか
と思い書き上げましたものです。

お笑いと、怪談と、生物学と、歴史と神話が
渾然一体となり、命とは、愛とは何か?
にも一部足を踏み入れてるような
踏み入れてないような、
そんな作品となりました。

「ウラボンクエスト Ⅱ
〜P-T境界線上の勇者と人類の誕生」

「ウラボンクエスト Ⅲ
〜 そしておじいちゃんへ」

も週内公開の予定ですのでご期待下さい!

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