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ページのあいだで、誰かと出会う

やわらかな光が差し込む部屋で、
ページをめくる音と、
誰かの小さな息づかいが重なっていた。

コーヒーの湯気がゆらりと立ちのぼる中で、
同じ一冊を囲みながら、
それぞれが違う景色を見ているような時間。

今日もまた、
本を通じて、出会いがうまれた。

 
毎月一度のABD読書会。
気がつけば、今回で三回目になっていた。

場所を整えてくれる人、
段取りを支えてくれる人、
静かに場をあたためてくれる人。

ひとつの会が開かれるまでに、
いくつもの手と想いが重なっていることに、
あとからじんわりと気づく。

その中に、自分もそっと居させてもらっているような、
そんな感覚があった。

 
今回の本は、
少し手強く感じる部分もあって、
読み進める手が止まりそうになる瞬間もあった。

それでも、
ひとりでは越えられなかったところを、
誰かの言葉がふっと照らしてくれる。

「そういう見方もあるんだ」
「私はこう感じたな」

そんなやりとりの中で、
本の内容だけでなく、
その人自身の輪郭にも触れていくようだった。

 
同じ文章を読んでいるはずなのに、
受け取るものはそれぞれ違っていて。

それが正しいとか、間違っているとかではなく、
ただ、そこに在る。

その違いに出会うたびに、
少しだけ、自分の世界がひらいていく気がした。

 
読みきったあとの対話は、
どこかあたたかくて、
言葉にしきれない余韻が残る。

本から学んだこと以上に、
「誰かと読むこと」そのものから、
何かを受け取っているようだった。

 
次の回には、
また
どんな人と出会えるだろかうか。

まだ見ぬ時間に、
ほんの少しだけ、心がひらいている。

 
もしよかったら。

いま、
あなたが誰かと分かち合ってみたいものは、
どんなものだろう。

あるいは、
誰かと一緒に読むとしたら、
どんな景色が見えてくるだろう。
 
答えは、急がなくてもいいまま、
また次のページへ。


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