甘酸っぱさと苦味の、ちょうどいい時間
窓の外に、やわらかい光が落ちている午後。
コーヒーの湯気が、ゆっくりと空気にほどけていく。
こんな時間になると、ときどき
どうしても食べたくなるものがある。
アップルパイ。
サクッとした生地。
中からあふれる、リンゴの甘酸っぱさ。
そして、その隣には
やっぱりコーヒーがある。
ひと口、アップルパイを食べる。
少し甘くて、少し酸っぱい。
そのあとに、コーヒーを飲む。
苦味がすっと広がって、口の中が落ち着く。
その往復が、なんだか好きだ。
甘さと苦さ。
やわらかさと、少しの刺激。
どちらかだけだったら
ここまで「また食べたい」と思わないのかもしれない。
コーヒーだけでもいいし、
アップルパイだけでもいい。
でも、
一緒になると、なぜかちょうどよくなる。
ふと考える。
日々の中にも、
こういう組み合わせってあるのかもしれないな、と。
がんばった日の、ひと息。
慌ただしい朝の、ほんの数分の静けさ。
忙しさと、休憩。
疲れと、あたたかい飲み物。
どちらかをなくそうとするより、
並べてみると、少しだけ呼吸が整うこともあるのかもしれない。
もちろん、
そんなふうにうまくいかない日もある。
それでも、
アップルパイとコーヒーを前にしたとき、
ほんの少しだけ思う。
この甘酸っぱさと苦味みたいに、
今日の時間にも、なにかちょうどいい組み合わせがあるのかもしれない、と。
もしよかったら。
あなたが「なぜか好きだな」と思う組み合わせは、
どんなものだろう。
そして、その時間には
どんな感覚が流れているだろう。
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