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仕事|フリーランスで生き抜くためのリスク分散法(編集・執筆・広報)

こんにちは、シキノハナです。
フリーランスで、編集者、ライター、広報コンサルのお仕事をしています。
今日は開業3年目の私が、事業の継続とリスク分散の観点でやってきてよかったこと・考えたことを、皆さんにシェアさせていただきます。

フリーランスも新規事業の一種と考えると、育てるのには結構時間がかかるというのが率直な感想です。何かの参考になったら嬉しいです。



1.あえて1職種に絞らない

 出版社で新人編集者をしていた20年以上前、ゲラがあがるのを深夜のデザイン事務所で待っていたときに、超ベテランデザイナーがぼそっとつぶやきました。
同じページ数をデザインするにもね、広告の仕事だと『0』がひとつ多いんだよね」

 エディトリアル(編集)デザインと広告デザインで、発注額のケタが変わる。当時の私にとっては、かなり衝撃でした。出版業界ってケチなのか!

 大手企業で広告の仕事に携わるようになり、その意味が分かりました。出版業界にいた自分からみると、広告の仕事規模はすごかったのです。
 出版の場合、発行部数1万部とかその前後だとすると、広告では10万部とか100万部とか1000万部とか。出版業界で見たことのない大きな数字が、平然と並びます。
 同じデザイン作業をしても、影響範囲が大きな仕事になると報酬額が増えるということは、健全だと思いました。これと同じことが、編集・執筆という分野にも言える気がします。

 「編集」「執筆」「広報」、原稿制作の観点でいえば、似通う部分も多い仕事です。つくることが好きなので、制作に向き合うことを仕事にできれば、個人的には満足です。その中で、出版、企業広報、広告といったこだわりを持ちすぎないほうがいいと思いました。
 
 私自身は書籍や雑誌が好きだから、という理由もありますが、もうひとつ。企業の経営が行き詰ったとき、最初に切られるのは「広告宣伝費」です。広告メディアは簡単になくなるのです。一方で、出版業界もそこまで景気がよい業界ではありませんが、本業ですから、媒体を打ち切るのには、それなりに覚悟をもって行います。そのため、基本的には広告よりも息が長いお付き合いが期待できます。

 加えて、基本的に3つとも好きな仕事ですが、ひとつに絞らないほうがいいなと思ったことがありました。それは、「編集・ライター」と「広報コンサル」は、パートナーとしての立ち位置が、まったく違うからです。

 「2024年度、経営コンサルの倒産件数が過去最多を更新」というニュースを耳にした方も多いと思います。実際に倒産しているのは、中小コンサルなので、他人事ではありません💦

 コンサル業のお客さまには、「現状を変えたい。でも何からやったらよいのか、わからない」「上場を見据えたい。そのための基盤整備を、すぐにでも始めたい」といった、短期間で劇的な変化を望んでいるケースが多いのです。

 もうお分かりかと思いますが、コンサルとして真に求められるのは、せいぜい2~3年。仮に2年継続できたとしても、その契約が未来永劫続くことは、まずありません。つまり2年ごとに、新規顧客を見つけなければならないのです。

 スムーズに切り替えができればよいのですが、きっとそんなに都合よくいきません。しかも、関与度の大きい(つまり稼働時間が長い)、高負担な業務を求められるケースも多いです。売上シェア80%とか、1社に多くのリソースを割きすぎてしまうと、次の顧客が見つかるまで心理的にもしんどいでしょう。

 一方で「編集・ライター」は、低関与・低報酬から始まりますが、信頼を得れば得るほど、長く続けられる仕事だと思います。仕事量の調整も、比較的柔軟にできます。コンサルに比べたらかなり安い報酬ではありますが、純粋に頑張れば頑張っただけ、長く続けられる可能性があるので、やりがいがあります。

 私がしている広報コンサルは、戦略提案や提言だけでなく、実動部分までセットです。「広報」は業務領域が広く、内容も多岐にわたり、さらに突発的な対応も発生します。それらに柔軟に対応するために、便宜上「コンサル」とつけているのにすぎません。実際には必要とあれば、どんな広報業務だって、やり抜きます。そういう姿勢でないと、そもそも信頼を得ることすら難しい仕事だと思います。

☑️まとめ
対象とする業界は、ひとつに絞らないほうがベター。
また、高報酬・短期契約のコンサル業と、低報酬・長期契約の編集・ライター業を組み合わせることで、収入を安定させる

2.取引先もあえて1社に絞らない


 まず、実際の報酬はどんなバランスなのか、気になりますよね。
 時間単価でみると、次のような感じです。

 編集者 < 編集・ライター < 広報コンサル

  • 編集者
    基本的にページ単価は、執筆よりも安いです。
    ただ、携わるメディアによっては最先端の事例や法令改正の情報などが入ってきて、非常に勉強になります。
    しかも、締切さえきっちり守れば時間の柔軟性は非常に高く、自宅で空き時間でできるので、フリーランスの働き方としては、かなり理想的な状態だと思っています。

  • 編集・ライター
    私の場合、比較的インタビュー記事が多いです。取材先選定や取材アポどりから始まり、構成・執筆・編集までまるっと任せてもらう。元・編集者ならではのスキルを活用しています。連載をいただけると、長期で参画できるため、ありがたいです。そういうクライアントから、執筆だけ、編集だけ、あるいは単発といった仕事の依頼があった場合のみ、よほどの繁忙期でなければ引き受けています。
    またクライアントは1社に偏るのではなく、ジャンル別に複数です。取引先が分かれることで、雑誌・Web・会報誌といった違う媒体に携わることができていて、スキルの維持につながっているような気もします。

  • 広報コンサル
    こちらは現状、1社契約です。広報専業コンサルの方の中には、複数社とやっている方も結構いらっしゃるかと思います。スケジュール管理さえしっかりできれば、そういう分散のさせ方もいいなと思います。私の場合、実動が好きな分、エネルギーをめちゃくちゃ使うので、疲れてしまって増やせないという感じです。

 取引先が増えると、請求書を何枚も発行したり、いろいろなツールを使いこなしたり、業務に付随する作業もそれに比例して増えていきます。この手の作業の一部は、本当に回らなくなったら外注するという選択肢もとれるので、「収入の安定のためだ、仕方ない!」と割り切っています。

 税理士の先生が、ぼそっと言っていました。「同業者で一番楽しそうな人の働き方を見てみると、毎月○万円という小さな定額の契約を複数社もちながら、そのクライアントの決算とか確定申告とか、ときどきある大きな案件を追加でもらっている人だなぁ・・・」と。

 1社あたりの売上シェアは、最大でも50%以下にするほうが、やりたくない仕事を無理矢理やらずに済むそうです。フリーランス冥利に尽きますね!

☑️まとめ
1社に依存しない体制をつくる。小さな仕事から大きな仕事へ育てるのはもちろんのこと、知人に声をかけたり、持ち込み提案をしてみたり、常に少額でも取引先を増やせるように意識する

3.契約期間と報酬の交渉について

 
 できることなら複数年契約が理想だと思いますが、私は基本は「単年度・自動更新条項付き」です。また、編集・ライターの仕事は、基本契約は結びつつ、実際の発注は3か月に一度とか、毎月でないものも結構あります。そのほうが、「ここは頑張る!」「ここは、ぼんやりウィーク」と働き方にメリハリがついて、調子がよい感じがしています。(ルーティンワークより、イベントのほうが好きだったから…)

 そして1年契約の仕事は、もし更新していただけるようなら、更新時に価格交渉を行うことを心がけています。もちろん先方の状況によっては、「ない袖は振れません」という状態もあります。しかし、クライアントに恵まれているからか、価格交渉は思ったよりもハードルが高くないというのが率直な印象です。

 この物価上昇の局面ですから、ある意味で、今はチャンスなのかもしれません。逆の立場で考えてみると、会社の利益を守らないといけないから、自分から受託者に値上げを言い出すことは難しいです。でも、受託者から言われたら「それはそうかな」と、検討はしてみると思います。

 個人的には、値上げに応じていただいたクライアントとのエンゲージメントはより一層高まりますし、アウトプットもより品質のよいものを! と、がんばれます。

☑️まとめ
契約更新時に、しっかりと価格交渉を行う。意外と、報酬を上げてもらえるかも。

 ここまで見てきたとおり、やっていることは「書く」「伝える」ということでも、業界や職種を分散させることで経営を安定させているというのが、私のしていることです。

 だから、即効性がある売上アップの方法ではなくて、ごめんなさい。地道に取引先を増やしていく、できることを増やしていく、そんな方法になります。

 1社とがっつりやるほうが報酬が大きいのかな…と思うこともありますが、それだと会社員とあまり変わらないし、何かあった時に心理的にも大変そう。いろいろな会社に関わり、相手のノウハウも吸収していきたいし、話し相手だって、いろんな人がいるほうが楽しいよ!
 分散させることで、メンタルにもよい効果があると思います。

 ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
 今日一日が、実り多い一日になりますように。


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