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なぜ「正しいこと」をしているのに成果が出ないのか

「真面目にやっているのに、なぜか評価されない」
「言われたことはやっているのに、報われない」
「自分は何をやっているのだろう」

ある現場で、こんな相談を受けたことがあります。

その人は、いわゆる優秀な人でした。

真面目で、よく考え、未来も見ている。
指示にも忠実で、任されたことはきちんとやりきる。

それなのに、

評価が伸びない。
気づけば何でも任される。
無理を可能に変えてきたのに、報われた感覚がない。

そして、こう言っていました。

「頑張っているのに報われない。自分は何をやっているんだろう。でも、どうすればいいのか分からないんです」

この相談は、特別なものではありません。

これまで何度も見てきました。
そしてそこには、共通点があります。


真面目な人ほど「依頼」に忠実になる

真面目な人ほど、仕事を正しくやろうとします。

言われたことをしっかり受け止め、
抜け漏れなく進める。
必要であれば、その先まで考える。

本来、とても価値のある姿勢です。

ただ、ここに一つの落とし穴があります。

依頼を、そのまま仕事の本質だと捉えてしまうこと。


「結果・成果・評価」は別物である

この話は、言葉を分けると整理しやすくなります。

  • 結果:頼まれたことを形にすること

  • 成果:相手が次の判断や行動に進める状態

  • 評価:その成果が相手に認識された状態

この3つは似ていますが、同じではありません。

仕事では、結果を出していても成果になっていないことがあります。
そして、成果が伝わらなければ評価にもつながらない。


結果 → 成果 → 評価


この流れがズレると、
「頑張っているのに報われない」という状態になります。


なぜ「正しいこと」で止まるのか

ここが本質です。

正しいことをしているのに成果が出ないのは、

相手が本当に欲しい状態に届いていないからです。

依頼に丁寧に応える。
求められたものをきちんと仕上げる。

それ自体は間違っていません。

ただ、それが相手の想定内で終わると、仕事は「結果」で止まります。


「お願いしたことを、お願いした通りにやってくれた」


不満はない。
でも、強い価値も感じない。
だから評価も動きにくい。


依頼の「奥」を見る

仕事の依頼には、少なくとも3つの層があります。

・頼まれていること
・相手が想定している結果
・相手が本当に実現したい状態

多くの場合、言葉にされるのは一番手前だけです。

しかし相手が欲しいのは、作業そのものではありません。


・判断したい
・前に進めたい
・不安をなくしたい
・認識を揃えたい

つまり、依頼は手段であり、目的ではないことが多いのです。


私が違和感を持った瞬間

この相談を受けたとき、私はこう感じました。

「そもそも、相手が何を望んでいるのかを見ていない」

依頼をそのまま受け取ること自体は当たり前です。

しかし、

その依頼を出した人が
「何のためにそれを頼んだのか」

ここに意識が向いていない。

目の前の作業だけを見て仕事をすると、
どうしても思考は浅くなります。


真面目な人ほど「想定内」で終わる

真面目な人ほど、依頼に忠実です。

だからこそ精度は高い。
ただし、その分「想定を超えにくい」。


「きちんとやってくれる人」にはなる。

でも、

「この人に任せると前に進む人」にはなりきらない。

ここに、結果と成果の差があります。


私が必ず考えること

依頼を受けたとき、私はこう整理します。

  • 何ができあがれば結果なのか

  • 相手はそれで何を判断したいのか

  • その判断で何が前に進むのか

  • そこまで到達するために何が足りないのか

この順番で考えるだけで、仕事の見え方は変わります。


人はどうやって動くのか

ここも重要です。

人は、正しいことを言われても動きません。

理解していなければ動かない。
理解しても、納得していなければ動かない。
納得しても、共感していなければ動かない。


理解 → 納得 → 共感


この順番を通ってはじめて、人は動きます。


変化はこうして起きた

この考え方を伝えたとき、その人はこう言いました。


「すごく腑に落ちました」


そこから変化が起きました。

思考が変わり、視点が変わり、会話が変わる。

相手の奥にあるニーズを探るための質問が増え、
方向性の確認も丁寧になり、
仕事の進め方そのものが変わっていきました。

その結果、

結果が成果に変わり、
成果が評価につながるようになりました。


期待を超えるとは何か

ここで一つ、誤解があります。

期待を超えるとは、仕事を増やすことではありません。

相手が本当に欲しかった状態に、より近づけること

これだけです。


思考の再構築

もし今、

「正しいことをしているのに成果が出ない」

そう感じているなら、一度こう考えてみてください。


相手はこれで何を判断したいのか?


ここまで見えると、仕事は変わります。

結果は成果に変わり、
成果は評価につながっていきます。


このnoteでは、実際の現場での経験をもとに

・思考構造の整理
・迷走しないプロジェクト設計
・実行型PMOの視点

について発信しています。

興味があればフォローしていただけると嬉しいです。


次回は

「なぜ組織では「誰の仕事でもない仕事」が増えるのか」

というテーマで、
実際の相談にどう向き合い、どのように思考構造を整理していったかをお伝えします。

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