書き続けてきた線が、本の話へつながった|⑤(ハッピーライティングマラソン#48)
── 書いている途中に見つけた、小さな幸せ
今回のお題
「最近起きた小さな幸せを3つ挙げるとしたら?」
最近起きた小さな幸せを3つ挙げるとしたら。
そう聞かれて、
最初は少し考えた。
連休らしい出来事とか、
どこかへ出かけた話とか、
そういうものが浮かべばよかったのかもしれない。
でも、僕の中で先に浮かんだのは、
やっぱり「書くこと」のまわりにある幸せだった。
ひとつ目は、
本を書こうとしているうちに、
自分の考えてきたことと、
普段の仕事でやってきたことが、
少しずつ一本につながってきたこと。
これまでも、
考えていなかったわけではない。
むしろ、ずっと考えてきた。
けれど、
書こうとすると、
ばらばらに見えていたものが、
少しずつ並びはじめる。
自分が何を見てきたのか。
何を大事にしてきたのか。
なぜ、それを言葉にしたいのか。
そういうものが、
少しだけ見えやすくなった。
それは、とても小さなことだけれど、
僕にとっては、けっこう大きな幸せだった。
ふたつ目は、
過去の自分のことを書いていた記事に、
思っていた以上に共感の言葉をもらえたこと。
今、書籍の素材として、
「誰のための本なのか」を考えながら書いている。
その中で、
過去の自分が読みたかった本、
というところに何度も戻っている。
当時の自分の状況や、
そのとき見えていなかったこと。
かなり狭い話を書いているつもりだった。
けれど、
その記事に対して、
「すごく共感した」と言ってもらえることがあった。
自分だけの話だと思っていたものが、
誰かの中にも少し触れる。
過去の自分に向けて書いた言葉が、
似たような感覚を持っていた誰かにも届く。
その感じが、
僕はけっこう好きだ。
みっつ目は、
自分の考えていることや感じていることが、
すっと言葉になったとき。
これは本当に小さい。
誰かに褒められる前の、
もっと手前の幸せだと思う。
書いている途中で、
「あ、これだ」と思う瞬間がある。
ずっとぼんやりしていたものに、
言葉が追いつく感じ。
うまく書けた、というより、
少しだけ自分に近づけたような感じ。
そういう瞬間があると、
その日はそれだけで、
少し満たされた気持ちになる。
こうして並べてみると、
最近の小さな幸せは、
どれも書くことの中にあった。
たぶん、
今の僕にとっての小さな幸せは、
そういうものなのだと思う。
書いていたら、
少し整った。
書いていたら、
少し届いた。
書いていたら、
少し、自分のことが見えた。
それだけでも、
けっこう幸せなのかもしれない。
