本になる前に、考えていたこと。
先日、初めての商業出版に向けて、最後に手を入れた原稿を送った。
発売は、今のところ9月頃の予定だ。
まだ、本が完成したわけではない。
それでも、僕の手元でできることについては、ひとつの区切りまで来たような気がする。
*
一度提出していた原稿を、
少し時間を置いて、もう一度読み直しました。
何度も読んできた文章は、
だんだん、自分では分からなくなってきます。
初めて読む人には、どう見えるのか。
言いたかったことが、ちゃんと届くだろうか。
読み終えたあと、
自分のこととして、何かひとつ思い当たるものがあるだろうか。
最後まで考えていたのは、
そのあたりでした。
*
この本は、中小企業を経営していた頃の僕が、
読みたかった本でもあります。
そして、これまで一緒に事業を考えてきた、
何人もの経営者の顔が浮かぶ本でもあります。
だから、読者を想像すればするほど、
何度も、あの頃の自分や、あの人たちの言葉へ戻りました。
あの頃の僕が読んだとしたら、
どこで手を止めるだろう。
あの人たちが読んだとしたら、
どの言葉なら、少し残るだろう。
書き足してみて、
説明しすぎた気がして戻す。
これでよいと思っても、
翌日に読むと、また少し気になる。
そんなことを、何度も繰り返しました。
*
本を一冊読んだからといって、
何もかもが変わるわけではないと思います。
僕自身、影響を受けた本はたくさんあります。
けれど、一冊の本から今も覚えているものは、
案外、ひとつの言葉だったりします。
その言葉が、ずっとあとになって、
何かを考えるときに、ふと戻ってくる。
今回の本にも、
そんな言葉がひとつでもあればいい。
最後の原稿を送りながら、
そう思っていました。
*
原稿だったものが、
これから少しずつ、一冊の本になっていきます。
完成してからお知らせするだけではなく、
その途中で感じたことも、残してみようと思います。
初めてのことなので、
まだ、うまく書けるか分かりません。
ただ、今しか書けないこともある気がしています。
本ができるまでの時間も、
読んでくださる方と、少しずつ共有できたらと思っています。

ブランディングディレクター|事業構造パートナー
松本カヅキ
