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地方創生を、もう一度「地域の構造」から考えてみたい

地方創生という言葉は、もう長く使われてきました。

移住促進。観光振興。特産品開発。起業支援。空き家活用。関係人口づくり。
どれも大切な取り組みですし、実際に多くの地域で、真剣な努力が続けられています。

けれども最近、私は少し違う問いを持つようになりました。

それは、
「その地域は、いま本当に何を立て直す必要があるのか」
という問いです。

人口が減っている。
高齢化が進んでいる。
若い人が外に出ていく。
事業者が減っている。
働く人が足りない。
一次産業が弱っている。
地域の担い手が少なくなっている。

こうした課題は、ひとつひとつ別々に見えるかもしれません。
しかし実際には、それぞれがつながっています。

たとえば、人口が減れば、消費も減ります。
消費が減れば、地域の事業者も減ります。
事業者が減れば、働く場所も減ります。
働く場所が減れば、若い人は外に出ていきます。
そしてさらに人口が減っていきます。

このように、地域の課題は単独で起きているのではなく、
地域全体の構造の中で連鎖しているのではないか。

私はそう考えるようになりました。



「元気な地域」と「厳しい地域」を分けたいわけではない

ここで誤解されたくないことがあります。

私が考えたいのは、
どの地域が良い、どの地域が悪い、
どの自治体が強い、どの自治体が弱い、
という話ではありません。

地域には、それぞれ歴史があります。
産業があります。
暮らしている人たちの思いがあります。
数字だけでは見えない魅力も、たくさんあります。

だからこそ、単純にランキングのようなものを作って、
「この地域は危ない」
「この地域は大丈夫」
と決めつけるような見方はしたくありません。

むしろ大切なのは、
その地域が、いまどの部分から再設計を始める必要があるのか
を見つけることではないかと思っています。

同じ人口減少でも、背景は地域によって違います。
同じ高齢化でも、産業構造や雇用環境によって意味は変わります。
同じ事業者数の減少でも、地域の将来に与える影響は一律ではありません。

だから、地方創生を考えるときには、
「何をするか」より前に、
「どこに構造的な課題があるのか」
を見つめる視点が必要なのではないか。

私はそう感じています。


補助金や施策の前に、必要な問いがある

地方創生の現場では、どうしても施策が先に立ちやすくなります。

何かイベントをする。
観光資源を磨く。
商品を開発する。
移住者を呼び込む。
起業を支援する。
情報発信を強化する。

もちろん、それらは必要です。

ただ、地域の構造を見ないまま施策だけを積み重ねると、
一時的には盛り上がっても、
根本的な改善につながりにくいことがあります。

たとえば、地域に仕事が少ないまま移住を促進しても、
定着は難しいかもしれません。

地域の事業者が減り続けている中で観光客を呼び込んでも、
受け皿となる事業者が疲弊していれば、
持続的な地域経済にはつながりにくいかもしれません。

若い人に戻ってきてほしいと願っても、
その地域で働き、暮らし、将来を描ける構造がなければ、
思いだけでは人は戻ってこられません。

だからこそ、私は最近、
地方創生にはもう一つの入り口が必要だと感じています。

それは、
地域を「にぎわい」や「印象」だけで見るのではなく、
人口・産業・雇用・担い手のつながりとして見ること
です。


地域は、もっと丁寧に見れば見えてくる

地域の課題は、悲観するために見るものではありません。

むしろ、丁寧に見れば、
どこから手をつければよいのかが少しずつ見えてきます。

人口の問題から考えるべき地域もあるかもしれません。
事業者の減少から考えるべき地域もあるかもしれません。
若者の流出に着目すべき地域もあるかもしれません。
一次産業や地域産業の再設計が必要な地域もあるかもしれません。

大切なのは、
「全国で流行っている施策を持ってくること」ではなく、
その地域にとって、本当に必要な再設計の入口を見つけること
なのだと思います。

私は今、そのための見方を少しずつ整理しています。

まだ完成されたものではありません。
けれども、地域を応援したい人、自治体に関わる人、地方議員の方、中小企業支援に関わる方、そして地域で働く人たちにとって、きっと役に立つ考え方になるのではないかと感じています。


地方創生は、地域をもう一度設計し直すことかもしれない

地方創生という言葉は、とても大きな言葉です。

だからこそ、時々、何を目指しているのかが見えにくくなります。

でも私は、地方創生とは本来、
地域の暮らしと仕事が続いていく形を、もう一度つくり直すこと
ではないかと思っています。

人が暮らせること。
働く場所があること。
事業者が続いていくこと。
地域の役割が残っていくこと。
次の世代が、少しでも希望を持てること。

そのためには、目の前の施策だけではなく、
地域の構造そのものを見つめる必要があります。

どの地域にも、まだ可能性はあります。
ただし、その可能性を活かすには、
地域ごとに違う課題の形を、きちんと見つける必要がある。

私は、そこから始めてみたいと思っています。

もし、
「それはどういう見方なのか」
「自分の地域ではどう考えればよいのか」
「なぜその視点が必要なのか」
と少しでも気になった方がいれば、ぜひ気軽に声をかけてください。

地域の未来を考える入口は、
きっと、まだたくさん残されています。

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